私が法曹を目指したのは、父が司法試験合格を目指していたことがきっかけです。自分が司法試験に合格できれば父を超えられると思い、西南学院大学法学部に入学しました。また、司法試験は国家資格の最難関であることから、自分の力が通用するのか試したくなり、法曹の道を目指しました。
　大学を卒業後、未修コースで西南学院大学の法科大学院に入学しました。法科大学院での生活は思った以上にハードで、予習復習で追われていました。
　しかし、ここで折れては人生何事もうまくいかないと自分に言い聞かせ、挫折しそうなギリギリの日々を過ごし続けていきました。何よりも、法科大学院の教職員の方々が、いつも快く相談相手になってくださったり、声をかけてくださったおかげで乗り越えられたと感じています。教職員との距離が近く、相談しやすかったことは、法科大学院生活において非常に大きなものであったといえます。感謝しています。
　モチベーションの話ですが、私は、司法試験合格に向けてのモチベーションを持たないように心掛けていました。モチベーションを持てば、気持ちの浮き沈みが激しくなり、挫折してしまうと判断したからです。
　私は４回目で合格しました。一緒に入学した仲間たちは早々に合格していたので、合格まで、不甲斐ない思い・悔しい思いでいっぱいでした。周りの友達もすでに就職・結婚をし、一人置いて行かれる気持ちで、受かるか受からないか不安な日々を過ごしました。
　ある先生に、「司法試験は、エスカレーターと一緒だから」と言われました。その意味は、努力を怠れば自然と下っていくし、愚直に努力を惜しまずやれば、少しずつ司法試験合格という頂上に辿り着くというものでした。私は、この言葉を信じ、卒業後、合格まで愚直に努力し続けました。努力し続け、目標を達成したことは、今後の人生においても大きな自信につながると思います。
　司法試験合格は、ゲームのボス討伐だと思ってくだい。そのためには、どんな準備をすればいいのかを考え抜き、ボスを倒してください。今後の人生に役立つと思います。