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司法試験合格者の声

堀川 康浩さん

法学既修者コース  2018年3月修了

  

 辞める理由やあきらめる事情はいくらでも転がっている。
 それを聞いた皆は「仕方がないね」と言ってくれるだろう。
 だがしかし、彼が勝つことはない。
 不可能に対しては常に挑戦だけがあり、忍耐した者が勝利する。

 私は、福岡県庁在職時に、自己啓発休職を取得して、西南学院大学法科大学院で学び、一度、司法試験の受験資格を失った後、福岡県庁を退職して、再度、西南学院大学法科大学院に入学・修了しました。今回、2度目の受験資格・3回目の受験で司法試験に合格しました。
 福岡県庁に復職後は、条例の制定や権限委譲の仕事を担当していました。仕事は、終電後に帰宅ということも多く、司法試験の勉強はほとんどできませんでした。合格なんて考えていませんでしたが、せっかく、勉強したことを無駄にしたくない一心で司法試験を受験していました。司法試験の4日間は、逃げずに取り組めば絶対に次につながると思っていました。
 復職後は、司法試験と仕事を両立できるだろうかといつも悩んでいました。指導的な役割を求められ、自分の仕事だけでは済まされないと思い、両立はできないと判断して復職3年後退職することにしました。決断時に、司法試験に合格できる確固たる自信があった訳ではありません。ただ、自分がやりたいことをあきらめたら絶対に後悔すると考えて、仕事を辞め司法試験に再挑戦することにしました。
 2度目の法科大学院修了後、1回目の受験の4月に妻の病気が分かりました。試験は受けたものの不合格。2回目の4月に妻の病気の再発が分かりました。試験は受けたもののまた不合格。3回目の7月に妻の病気の再々発がわかりました。試験を受けながら、中日に妻と一緒に病院に行ったりもしました。
 この間、妻は気丈に振る舞い、いつでも自分よりも、私の受験を最優先に考え、手術や入院の時期を決め、私が試験を受けることができるようにしてくれました。試験当日も毎朝、励まして見送り、帰宅した私を労ってくれました。一緒に緊張したり、不安がったりしてくれました。合格発表も私が当時働いていた区役所まで治療できついのを押して、「桜が咲いたよ」と合格を伝えに来てくれました。妻の頑張り、支えがなければ、今回の合格はありませんでした。これからも妻と一緒に頑張っていくつもりです。
 受験生活中、外界との交流は妻と一緒に教会の礼拝に行くことでした。勉強や闘病で苦労し、疲れていた私たち夫婦を、暖かく迎え入れ、祈りを通して、励まし、癒やしていただきました。西南学院バプテスト教会の踊牧師ご夫妻並びに教会員の皆様に心より感謝申し上げます。
(追慕)
 法科大学在学中、病に倒れたF君、優秀で、すばらしい人格の持ち主でした。
 病さえなければ合格していたでしょう。悔しさ、無念さで一杯だったでしょう。
 あなたの分まで、弁護士となってがんばるつもりです。

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