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専任教員

  氏名 ひとこと
公法系科目 横田 守弘  憲法を勉強する際には、常に当事者の立場に立って、なぜその人権主張がなされるのかを考えることが大切です。法曹を目指す志の高い皆さんと憲法を論ずることを楽しみにしています。
石森 久広  行政法は、世の中の課題をこのように解決したいといった政策実現のための法でもあります。この「公益」が、行政の相手方たる私人の権利・利益や第三者の権利・利益とともに、法解釈に際して重要な考慮要素となります。行政法はどのような趣旨でこのような規定をおいているのか、日本国憲法の価値に即した行政法解釈を一緒に行っていきたいと考えています
民事系科目
和田 安夫  民法のカバーする領域は非常に広いので、それをマスターするのは容易ではありません。そこを何とかして、比較的短期間のうちにマスターしないことには、次の展望が開けてこないというのが、皆さんの置かれている現実だと思います。その重圧を少しでも軽くするにはどうすればよいか。私はこのことを考えて、債権法と「格闘」しているのですが、その結果出てくる講義資料の枚数は多めになりがちで、皆さんは、あるいは、かえって重圧がかかっていると感じているかもしれません。それでも、主観的には、荷を軽くと考えてまとめています。講義もそうですが、演習でも、私の重視することは、論理の流れを明確にすることです。それは、量の多さに幻惑されて民法の骨子を見失うようなことがないようにするためであるし、あるいは、量が多いからこそまず基本的な部分を確実に自分のものにすることが必要であり、論理の流れを重視することによってそれが可能になると考えているからです。
宮崎 幹朗  2014年4月に、西南学院大学へやってきました。法学部法律学科で「家族法」の授業を担当しながら、法科大学院で「民法Ⅴ(家族法)」と「民法演習Ⅲ」を担当します。九州の大分県の高校を卒業した後、福岡で大学・大学院をすごし、その後、四国の香川大学と愛媛大学で教員をしていましたが、久しぶりに福岡に戻って来ました。その間、家族の法律だけではなく、少子化や高齢化など、家族をめぐる政策的な問題、家族と地域との関わりの問題、地域が抱える問題などについて教育と研究に取り組んできました。
 家族法は、私たちの生活にとって身近な問題を取り上げるものですので、とっつきやすい分野ですが、民法の一部でもありますので、「権利と義務」からなる「法律関係」を考えていかなければなりません。その点では、社会的な常識からすれば納得のいかない処理をしなければならない場合もありますし、社会の変化の中で解決の難しい問題に苦慮することもあります。民法の基本的な考え方を維持しながら、柔軟な発想で、さまざまな問題を考えていく態度を身につけていただきたいと考えています。そのような学びの態度は皆さんのこれからにとっても役に立つことだと思います。
濱﨑 録  2015年4月に着任し、おもに民事手続法を担当することになりました。私は、学部時代をこの西南学院大学の法学部で過ごしました。当時ゼミで学んだ民事訴訟法について研究してみたいと考えて大学院へと進学し、香川大学、熊本大学の法学部にて研究・教育を行ってきました。訴訟において当事者間の公平を実現するための訴訟法上の諸方策に関心を持って研究をしています。
 他の科目もそうでしょうが、民事訴訟法の学習では、概念や制度を正確に理解することと、それらを使って当事者にとって妥当で、説得的な結論を導き出すために思考することが特に重要です。特に後者は、繰り返し考え続けることが一番の習得の近道だと思います。それぞれの問題について、私自身も皆さんと議論し考えることにより、改めて民事訴訟法と向き合いたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。
横尾 亘  2013年4月に本学法学部より法科大学院へ異動してきました。法科大学院では民事法総合演習を含めた商法系の講義・演習を担当いたします。
 法律学の世界には天才はいない(これは私自身の大学院時代の指導教授の言葉です)と思います。こつこつと勉強して、相対立する利害関係について妥当な解決策を提示できるようなバランス感覚を備えるに至った人が、良き法曹といえるのではないでしょうか。もちろん、そのような感覚を備えるためにトレーニングするためは、基本的な法的知識をもつことが前提として必要なのは言うまでもありません。教員と学生、学生相互間、教員相互間で、切磋琢磨しながら向上していきたいと考えています。
刑事系科目 梅﨑 進哉  西南法科大学院創立以来、刑法1・2、刑事法演習、特別刑法を担当しています。その間、多くの学生さんが司法試験にチャレンジする姿を見てきましたが、どうやら司法試験へのチャレンジは、「滑り台を下から登る」に似たもののようです。立ち止まると登りにくくなるし、力を緩めるとじりじりと降がってしまう。一番いい方法は、助走をつけて一気に駆け上がることです。在学生である二・三年間を全力で駆け、目いっぱい助走をつけて、一気に駆け上ってください。
小山 雅亀  大学院生の頃から、広い視野から刑事手続きを見てみたいと思い、研究を続けてきました。最近ではイギリスの制度に関心を持ち、それとの比較において日本の刑事手続きをみるという視点――現状を正しく認識するためで、決してどの制度が優れているといった視点ではありません――からの作業を続けています。講義では、基礎的な知識と考え方の修得を目指すつもりです。皆さんとお会いできる機会を持てることを願っています。
実務系科目 長倉 忍

 2015年4月から新任として参りました。福岡市内で弁護士もやっております。西南法科大学院1期生(未修)ですので、先輩?として、皆さまの学習面そのほかの悩みについて力になれればと思っております。主に民事系の科目を担当させていただきますが、とくにこれに限らず、ご質問等がありましたらお気軽に研究室を訪ねてきてください。

西郷 雅彦  1989(平成元)年に裁判官に任官し(主に民事事件担当),2006年に退官,弁護士登録をし,2007年4月から,当学院法科大学院の教員となって現在に至っています。
 その間,2000年から2004年には,訟務検事として主に国の代理人として活動し,社会的に耳目を集める事件を担当させてもらいました。
 このように,裁判官,当事者代理人としての経験を踏まえて,単に学習面だけでなく,実務法曹がどのようなものであるか等をお伝えして,実務法曹を目指すみなさんのお力になれたらと考えております。
吉田 知弘  実務法律家には,「法律専門家」と「紛争事件の専門家」という二つの性格があります。単に法律家というと,前者を連想されがちですが,実務法律家の役割に注目すると,紛争裁定作用との関わりが決定的に重要だといえます。
 実務家にとって,紛争事件の裁定という目的を離れて抽象的に法律を議論することには基本的に意味がありません。法律の最も重要な意義は紛争裁定の標準を提供するところにあり,そのような機能的な存在として法律を捉える必要があります。
 実務家を目指す皆さんは,漫然と法律の知識を勉強するのではなく,紛争事案との関わりを常に意識し,法律が紛争の帰趨にどのように作用するのかを考えながら学習を進めてほしいと思います。ここに自覚的に取り組めるかどうかによって,学習の方向性までが全く異なってきます。
 皆さんがそういう技術に習熟するうえで,何かしらお手伝いができればと思っています。
一瀬 悦朗  刑事訴訟実務の基礎では、実際にあった過去の事件を題材にして作成した教材をもとに、判決を起案して頂きます。
 弁護士実務では、現行法の範囲内で実際の相談や事件処理の現場に立会って頂くことも考えています。
 執行・保全実務では、基本的なことを学んでいただいた後、仮差押え・仮処分申立書を起案して頂きます。
 法曹は事件を通じて成長していくものですから、ロースクール内でも、できる限り事件に接する機会を増やしていきたいと考えています。一緒に悩みながら成長していきましょう!!
小野寺 雅之  1990年4月に検事に任官し、以来17年間検察庁に在籍してきました。そのうち、2004年に法科大学院が開設されてからは、派遣検事として、本学とともに熊本大学や鹿児島大学の法科大学院でも授業を担当しました。そして、2007年3月に検事を退官して、同年4月、西南学院大学法科大学院に実務家専任教員として就任しました。
 法科大学院設置の目的は、理論と実務との橋渡しをすることにあります。私の役割は、実際に刑事実務に携わってきた経験から、「実務に役立つ刑事法理論(刑法と刑事訴訟法の理論)」と「刑事法理論を活かした刑事実務(実際の事件を処理するためのノウハウ)」をお伝えすることにあると考えています。
 そして、法科大学院において習得すべき刑事法理論と刑事実務能力は、司法研修所での司法修習に引き継いでよいといえるレベルまで、ということになります。そのレベルに到達したかどうかを試されるのが司法試験です。
 私は,担当する必須科目である「刑事訴訟実務の基礎」「刑事法総合演習Ⅰ・Ⅱ」の各授業を通じて、段階的に、刑事法理論に対する理解を深めるとともに、その理解を実際の事件で活かせるように指導していきます。そのためのオリジナル教材を作成し、無駄がなく効率的な授業内容を設定しています。ですから、上記各授業を真剣に受講してもらえば、刑事法の理論と実務に関し、司法試験に合格できるだけの総合的な実力がつくものと考えています。
 さらに、選択科目である模擬裁判を受講し、裁判官、検察官及び弁護人役を経験してもらえると、刑事手続の流れの中で、刑事法理論がどのように機能するかを実感できると思います。
 加えて、拡大オフィスアワーや自主ゼミでは、理解した内容を表現するための具体的方法を個別的に指導するほか、勉強方法全般に対するアドバイスや精神的ケアなどの対応も行っています。
 法曹の一員となることを夢見て法科大学院に進まれる方々は、それぞれの人生を賭けているものと思います。私は,学生の皆さんの人生が大きく花開くよう、精一杯お手伝いしたいと考えています。
国際法科目 佐古田 彰  国際法は、日本法と異なる法体系でありながら、日本法において法的効力を有するという、唯一の特殊な法体系です。ですので、日本法の実務家としては、今 後日本社会に国際化が益々浸透していくことを考えると、日本法体系の中に異なる法体系である国際法をどう組み入れて理解するかは、実務上避けられない重要な課題です。
 国際法を受験科目とするかどうかは別にして、国際法の勉強は、法的思考のためのよい訓練となります。それは、長い目で見て、決して無駄にはなりません。 国際法の勉強を通じて、より深く幅広い法的思考能力を修得してもらいたいと思います。

 

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