大学院進学を考える方へ

GRADUATE SCHOOL

大学院(人間科学専攻)への進学について

児童教育学科での修学後、更に専門領域での学びを深めたい人は大学院(人間科学専攻)に進学する道が用意されています。

人間科学専攻は、教育学・社会福祉学・心理学の3つの専門分野から構成されており、博士前期・後期課程を通して、教育学や保育学が抱える諸課題に、実践的・応用的にかかわることのできる高度な専門性を持つ職業人、ならびにより高度な専門知識と研究能力をもつ研究者養成を目的としています。

博士課程前期を終了した人には、教員免許(専修)が付与されます(※1)。
また、大学院生用の留学プログラムや海外でのインターンシップも提供されています(※2)。

大学院進学相談会やオープンキャンパス等が開かれますので、興味のある人は参加してみてください。

(※1)専修免許状とは、教育職員免許法(昭和24年法律第147号)第4条に定める教員の普通免許状の一種で、一種免許状を有する者(所要資格を満たしている者を含む)が、修士号等の基礎資格を得るとともに、文部科学大臣の認定を受けた大学院又は四年制大学専攻科の課程で24単位以上を修得する方法があります。(詳しくはこちら >
(※2)詳細は大学院事務室・国際センターに問い合わせてください。

大学院修了後の進路先

大学院修了後は、大学教員(研究者)・養成校教員(指導者)・地方自治体職員(教員・公務員)等、大学院で専門的に学んだことが活かせる専門職についています。

児童教育学科系列の修了生は、大学教員(四年制・短期大学)への就職が最も多いですが、研究のできる幼稚園・保育所・小学校教諭として実践者に戻られる方もいます。

博士課程前期修了者

博士課程後期への進学・研究職/大学教員(四年制大学・短期大学等)・国家公務員・地方自治体職員(教員・職員) 等

博士課程後期修了者

研究職/大学教員(四年制大学・短期大学・専門学校等) 等

各ゼミでの研究プロジェクトや主たる研究課題

大学院では、所属するゼミ毎にその専門性は多様です。以下が、児童教育学系列のゼミで行われているプロジェクトや研究課題です(抜粋)。

教育系ゼミ

研究課題・論文テーマ

  • 小学校社会科のシティズンシップ教育実践の研究
  • 小学校の英語活動の現状と課題〜ティーム・ティーチングにおける外国語指導助手(ALT)の役割を中心に〜
  • 授業における「こだわる子ども」とその指導

幼児教育系ゼミ

地方自治体との連携事業

  • 福岡県幼児教育振興プロジェクト・幼児教育アドバイザー委託研究事業
  • 佐世保市との包括連携協定に基づく研究事業
    ・幼保小連携接続カリキュラム事業
    ・赤ちゃんふれあい(命をはぐくむ)事業 等

研究課題・論文テーマ

  • 乳児保育における担当制の類型と保育プロセスの検証
  • 幼児期から学童期までの協働性の変容に関する縦断研究
  • 3歳児の他者とのかかわりを支える保育者の実践知〜多声的エスノグラフィー法を用いて〜
  • 小学校1年生の学習に「絵本の読み聞かせ」を取り入れる意義
  • 幼児の「聞く」姿に関する保育者の意識についての一考察〜4歳児の降園保育における聞く場面を通して〜
  • 5歳児のおしゃべりについての一考察 〜子ども同士1対1のおしゃべりにおける、気まずい場面への対応〜
  • 保護者にとって子育てサークルが継続することの意味〜子育てサークル内での保護者同士の関係性に着目して〜
  • 保育環境としての靴箱空間のもつ意味
  • 小学校教諭による学習環境の捉え方に関する一考察 〜1年生図画工作の授業に着目し〜
  • 子どもの遊びを支える保育者の環境の再構成 〜4歳児学級の制作遊び場面の分析を通して〜
  • 一人ひとりのニーズに合わせた保育の在り方についての一考察 〜朝のお集まり場面における保育者の援助に着目して〜
  • 4歳児クラスの子どもの自己主張の発達に関する一考察
  • スネッデン・デューイ論争における幼児期を始点とした生涯キャリア教育の一考察
  • 婚姻制度の新たな可能性 〜日本の同性愛者の現状から〜 等

就職後、大学院に進学した先輩の声

中ノ子寿子さん

(10期卒業・人間科学研究科博士後期課程在籍)

保育士として働きながら西南学院大学大学院に進学しました。

私は子どもの頃から「将来子どもに関わる仕事をしたい」と思い、西南学院大学人間科学部児童教育学科に進学しました。学部時代は子どもや教育・保育について専門科目を学び、門田理世ゼミナールでは同期と寝食を共にしながら卒業論文に取り組みました。

大学卒業後、保育士として働きながら、保育の面白さ、奥深さ、子どもたちの笑顔と成長を近くで感じられる喜びを感じながらも、「もっと保育について勉強をしたい」「卒業研究の時に感じた面白さを味わいたい」と考えるようになり、保育士として働きながら西南学院大学大学院に進学しました。大学院在籍中に子どもも生まれ、今は仕事と研究、子育てと忙しくも充実した毎日を送っています。

大学院は、自分の興味関心に沿って研究テーマを追及し、新たな知の創造を目指す面白さがあります。今後は実践者としてだけでなく、実践者を支える研究者として子どもの育ちを応援していきたいと考えています。