卒業生を訪ねて

西南学院で学び、さまざまな場所や分野で
個性を輝かせている卒業生の皆さんに、
今のお仕事の話や在学中の思い出を語っていただきます。

力強く伸びた松の木が
あの頃を思い出させてくれる

加治資朗さん 加治資朗さん

三井住友海上あいおい生命保険株式会社
代表取締役社長

加治(かじ)資朗(しろう)

さん

西南学院大学 経済学部経済学科 1983年卒業

自由でおしゃれな校風に憧れ、西南学院大学への進学を決めました。念願の一人暮らしをはじめるため、大学生協で電化製品一式をそろえたことを覚えています。当時住んでいた部屋は狭く、トイレは共同で、祖原にある銭湯まで歩いて通ったのも良い思い出です。キリスト教学は難しく感じる部分もありましたが、クリスマスの日のチャペルは格別で今思い出しても感動がよみがえってきます。先生方は勉強を強いることなく、学生の興味を引き出してくれました。大学3年の秋からは金融業界を目指し、毎日就職課を訪ねては先輩が書き残してくれた就職活動体験記を熱心に読む日々でした。第一志望だった「大正海上火災保険株式会社(現・三井住友海上火災保険株式会社)」に内定をもらえたのは、就職課の方々が熱心に私と向き合い、惜しみないアドバイスをくれたおかげだと感謝しています。大学時代に感じた、学ぶ楽しさと大切さが胸に刻まれ、今につながっています。

入社から30年余り損害保険の業務に携わった後、2016年にグループ内の生命保険事業に移り、経営に携わることとなりました。

損害保険は主に事故や災害などによる経済的損失を補償する事業であり、生命保険は人の生命に関わる保障事業で、お客さまの人生に長く寄り添う仕事です。

同じ保険ではありますが生命保険経営は未知の領域であり一から勉強する必要がありましたが、同時に大きなやりがいも感じました。そして2021年に社長のバトンを受け継ぎ、日本が抱える社会課題の解決に貢献していこうと決意しました。2024年の春に要介護1から保障する介護・認知症の専用商品を開発し、同時に認知症予防やがんの早期発見につながるサービス「MSAケア」をリリースするなど「人の役に立ちたい」という思いを軸に取り組んできました。

卒業から40余年、毎年帰郷した際には、西南学院大学で出会った妻と一緒にキャンパスを散歩しています。校舎や図書館は変わりましたが、松の木の間を抜ける爽やかな風はあの頃のままです。懐かしさと同時に、初心を思い出させてくれる大切な場所です。西南学院で学ぶ皆さんには、よく学び、よく遊んでほしいと願います。学びと友人は宝です。また、英語とITスキルは社会で働く上で非常に重要ですから、できれば学生時代に海外留学にも挑戦してほしい。私は大学時代に父が留学を勧めてくれましたが、遠慮してしまいました。しかし、後にニューヨークへの赴任が決まり、英語で苦労したこともあり、学生時代に行っておけばよかったと痛感しました。若いうちに見聞を広め、さまざまな人と交流することで磨かれるものが多くあるはずです。応援しています。

Profile

1960年生まれ。1983年に大正海上火災保険(現在の三井住友海上火災保険株式会社)に入社。2016年、三井住友海上あいおい生命保険株式会社取締役専務執行役員を経て、2021年4月より現職。

写真:加治資朗さん
写真:2024年 NPO法人ウィッグリング・ジャパンとの包括連携協定締結式西南学院大学卒業の上田 あい子代表とコミュニティーセンターで
2024年 NPO法人ウィッグリング・ジャパンとの包括連携協定締結式西南学院大学卒業の上田 あい子代表とコミュニティーセンターで
写真:1989年、アメリカ駐在時代
1989年、アメリカ駐在時代
写真:トランプタワーの前で
トランプタワーの前で
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