「王様が踊った」17世紀以来、フランス文化の内部において演劇は特権的な役割を果たしてきました。文化や芸術が政治や制度と深く結びつきながら成熟してきたフランスという「文化国家」、そこで生まれて育ったバレー、テアトル、オペラ。 テクノロジーではなく人間の声と身体を駆使するこれら総合芸術をどのように日本人の私たちはとらえたらよいのでしょうか?本年はとくにバレーの成立や劇場装置としてのベルサイユに焦点を当てて、身体を文化のメディアとして考えつつ、舞台芸術の楽しさをとことん味わいましょう。
満留奈々子 Ballet: 内容の再現から身体表現へ 木村有里 演劇とは何か? 田村真弓 コッペリアから見るバレエ 大橋りつこ 道化の二面性 重岡沙知 Etoile: 肉体と精神 塚本清香 野崎村:女形の表現 細川あゆみ モードと身体表現 津田朋世 Black−blanc−beur