担当科目
地域福祉論Ⅰ・Ⅱ、SWの基盤と専門職Ⅱ、SWの理論と方法Ⅲ
専門演習テーマ
実学的な地域福祉を経験的に学習する
専門演習内容
地域には、貧困、病気、障害などによる生活問題を抱え、日々苦悩している人々が大勢おられます。我々は、誰もが人間らしく生きることができる社会の実現を目指し、これら生活問題と対峙し、住民や当事者と共に問題の根絶を図らなければなりません。そのためには、相応の知識、技術、態度を身につけ、地域から信頼されるソーシャルワーカーとなることが求められます。
生活問題と対峙するということは、住民や当事者と対峙することになります。これは、相手の人生と対峙するということです。当事者の自立した生活を支え、人生を支えるためには、自分自身が自立し、自分自身が考える正しい生き方とは何かを見定める必要があります。
人生は、誰しも一度しかありません。貴重な人生において、自分自身はどう生きるか。このゼミでは、住民や当事者と向き合い、住民や当事者から学びます。この過程が、自分自身と向き合い、生き方を考えるきっかけを与えてくれます。そして、自分自身が成長します。
相手の人生、自分自身の生き方、そして地域社会に丸ごと体当たりすることで自身が成長・成熟し、それが地域に還元される。そのサイクルがあるからこそ、地域福祉は魅力的なのです。
2019年度は、八女市の山間部に位置する矢部地区を対象として、買い物・通院難民問題について、社協の方のお話や高齢者宅の訪問調査、ある集落でのお堂こもりを訪問し参加者の方々にインタビュー調査を行いました。
2020~21年度は、西新や高取校区を対象に、高齢者の居場所づくり、若者の地域づくりの担い手育成に向けた公民館活動の在り方、民生委員の後継者不足問題の解決、などをテーマに、調査活動や公民館事業の企画と運営に等に携わりました。
2022年度以降は、高齢者や一人親家庭が数多く居住する有住校区のUR室住団地を対象に、エレベーター未設置に関する住宅環境問題、急速に進む高齢化の問題、孤独死に関する問題などについて調査を行っています。2025年度も調査を継続し、結果を踏まえて解決策等を検討し、地域に還元する予定です。そのほか、糸島市の農村集落の訪問、高取校区の公民館活動にも参加しています。
ゼミ生の皆さんは、この経験を通して実学的な地域福祉、まちづくりを学んでいます。
【専門演習の内容】
【3年後期】・フィールドワークを通して対象地域の地域問題を明らかにする。
・上記を受けて、卒論のテーマを定める。
【4年前期】引き続きフィールドワークを行いながら、問題解決の方法を検討する。
【夏期休暇】フィールドワークを行う場合がある。
【後 期】・ゼミの皆の共同研究で卒論の執筆、推敲、完成。地域に卒論報告。
・卒論を対象地域にお返しする。国家試験対策のため10月末には卒論を終わりたい。
卒業論文
卒業論文の執筆を求める(ゼミ生で共同研究を行います)
その他
地域の方々の喜怒哀楽や生活課題に真摯に向き合おうとする人を歓迎します。