心理学科カレンダー

2021/12/10

心理学と実社会とのつながりに関する講演会が行われました(2021年度 第3回 学科主催講演会)

「気がつけば『研究』そのもの:ビジネス・政策の現場が必要とする心理学」と題して、一橋大学大学院ビジネススクール非常勤講師の伊藤言先生によるオンライン講演会が行われました。

伊藤先生は心理学の知見を活用し、これまで数多くの民間企業や省庁との共同プロジェクトに参加されてきました(近著として『カーボンZERO気候変動経営』(日経新聞出版))。
講演会ではその経験をもとに、「『心理学を仕事に活かす』とはどういうことか?」「ビジネスの現場では何が求められるのか?そのとき、心理学専攻生は何を強みとして貢献できるのか?即ち、心理学生は何の習得を意識して学ぶべきか?」についてお話しいただきました。

「心理学を仕事に活かす」と聞くと、多くの人がスクールカウンセラーや家庭裁判所調査官などの仕事を想像されることでしょう。これらが心理学を活かしたものであることは間違いありませんが、一方で、これら“だけ”が心理学を活かした仕事であるわけではありません。

企業活動においては、商品やサービスに対する利用者の反応を調べ、その結果をもとに次の商品やサービスを開発したり、その内容を他者に提案したりする必要があります。そのときに必要となる力こそが、「人(顧客)の反応を『心』という観点から捉える力」「人の心について仮説を立てる力」「人の心に関して立てた仮説を定量的に検証する力」ということです。
これらは、本学の心理学専攻生にとっては「心理学研究法」「心理学研究法各論I/II/III」「心理学実験I/II」「心理調査実習」などの授業で当たり前のように学び、身につけるものです。しかし実は、心理学を学んでいない者にとっては思いのほか難しく、それ故に心理学専攻生の強みになるという話が行われました。

今回の講演会に参加した200名超の学生からは、「心理学がビジネスにおいて強力な武器になることが分かった」「(臨床職に進まない自分が)何を意識して学科で学んでいけばよいのかが明確になった」「これまで学んだことがどのように活用されるのかが分かった」という声が非常に多く寄せられました。

心理学科 Facebook 心理学科の催しや情報を発信して
います。
心理学科 Twitter 心理学科のお知らせやイベント情報
などを
つぶやいています。