学生のキャリア

キャリア教育

心理学科では、学生が自分の特性や能力に合ったキャリアを展開できるように、キャリア教育に力を入れています。1・2年時には、研修の参加や課題活動を通して、自分が働く目的や意味を考える機会を設けます。3・4年時には、就職課や外部講師とも連携しながら、就職活動のための実践的な指導を行います。その他にも学生のキャリアの展開のための会やイベントを行っています。

キャリアトーク講座

年に3~4回、企業や公的機関で働く、あるいは心理専門職として働く社会人の方々を講師にお招きし、学生に仕事やキャリアについて語っていただく講座を開催しています。「なぜその仕事を選んだの?」「仕事の面白さややりがいは?」「社会人の毎日ってどういう感じ?」「仕事とプライベートの両立はできる?」‥など、学生の素朴な疑問にも、ざっくばらんに答えていただいています。1~3年生までの学生が参加しています。

内定者報告会と心理学科就活フェス

秋~冬ごろに、企業や公的機関、大学院に進路が内定した4年生に、内定を得るまでの活動内容、就職活動前にやるべきことなどを報告してもらう会を開いています。また、4年生が相談員となって、1~3年生の就職活動や進学に関わる悩みや疑問など個別の問題に対して、アドバイスを行ったり、自らの体験を語ってもらうフェスタも開催しています。3年生のみならず、多くの1、2年生も積極的に参加しています。

キャリアデザイン講座

後期には、3年生を対象に、全10回程の課外講座を開催しています。この講座は、目前に迫った就職活動の準備をおこなうためのもので、本学のキャリアアドバイザーの先生を講師としてお招きし、エントリーシート作成と面接に向けた自己分析を中心に、企業研究などについても教えていただきます。

エントリシート作成・業界企業研究講座

3年生の12月以降には、より実践的な講座として、エントリーシート作成や業界企業研究に特化した講座も開催しています。いずれも、キャリアアドバイザーの先生や外部の講師をお招きし、心理学科の学生向けにアレンジしていただいています。作成したエントリーシートを添削・検討したり、業界企業研究を実際にやってみたりしながら、そのコツを教わります。単にテクニックを身に着けるのではなく、このような実践を通じて、自分自身の適性や進路選択について理解を深めていきます。

研究活動の支援

3年、4年の演習等で、自分の関心のある心理的事象や行動を明らかにする研究を行います。学生の「もっと学びたい」「もっと深めたい」「社会で生かしたい」という気持ちに応えるために、その研究成果を学外の学会大会等で発表するための金銭的支援や、正規のカリキュラムでは取り上げられないが心理学の学修を社会で生かすために学ぶべき研究法や統計を教えるミニ講座の開設などの学習支援を行っています。

データサイエンスの学修

今後も社会で重要性が増すデータサイエンスがビジネス場面や社会で有益な情報を提供するためには、データ分析スキルを持っているだけでなく、そのデータ源である人間を理解していることが不可欠です。心理学科の専門科目において人間の多様な側面を学びながら、データサイエンス的思考やスキルを習得することは職業キャリアにおいて大きな強みとなります。また、共通科目の複数のデータサイエンス科目を受講することで、データサイエンスをより深く学ぶことができます。

取得できる資格

公認心理師カリキュラムに対応

公認心理師は、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、仕事を行うことのできる国家資格です。法令で定められた科目を大学学部で単位取得し、さらに①大学院にて必要な科目を修めること、もしくは②法令で定められた施設において実務経験を積むこと、のいずれかによって公認心理師受験資格を得ることができます。西南学院大学人間科学部心理学科および大学院人間科学研究科臨床心理学専攻では、2018年度より公認心理師受験資格を取得できるカリキュラムに完全対応しております。

くわしくはコチラ

社会調査士

社会調査士とは、社会調査の知識や技術を用いて、世論や市場動向、社会事象等をとらえることのできる能力を有する調査の専門家のことです。大学在学中に、該当科目の単位を修得することによって「社会調査士」資格を取得することができます。また、3・4年次に「社会調査士(見込み)」資格を取得し、就職活動に活用することも可能です。西南学院大学人間科学部心理学科では、2021年4月入学者より、「社会調査士」資格取得のカリキュラムに対応しております。

くわしくはコチラ

博物館学芸員

学芸員は、法律の定めるところに従って博物館・美術館に置かれる専門職員で、人文・自然の諸科学の研究者であると同時に、その博物館・美術館を教育の場として、来館者に対し解説・啓蒙・指導を行う生涯学習教育者です。本学では、全学部の学生を対象に、学芸員資格取得に必要な単位を修得できるようにしています。

主な卒業後の進路

ほとんどの学生が、企業に就職します。業界は金融系、製造系、物流系など多岐にわたります。また公務員となる学生や大学院に進学する学生もいます。
詳細は大学公式サイトの就職情報(就職決定状況と主な内定先)をご覧ください。

大学公式サイトへ

社会で活躍している
先輩へのインタビュー

心理学を勉強して得することはあっても、

損することは絶対にないと思います。

株式会社ペンシル 
ヒューマナライズマー
ケティング研究室

主任研究員
高木 一 さん

2018年 心理学科 卒業
  • 01

    お仕事の内容を教えてください。

    株式会社ペンシルは、企業のデジタル戦略を成功に導く研究開発型インターネットコンサルティング会社です。私は、データ分析や行動心理解析・技術研究などを担う「ヒューマナライズマーケティング研究室」に属しています。主な仕事は、①研究開発、②分析、③発信、④採用に大きく分けられますね。

  • 研究開発の業務内容は?

    研究開発については、ストレスが少ない状態で働ける環境、生産性やクリエイティビティを上げる環境などについて研究しています。また、ゲーミフィケーションを使って、人間のモチベーションを上げるアプリを作れないかなどを考え、実際にアプリを開発することもやっています。未来に関する研究もやっていて、今後重要になる可能性のあるテーマを扱っていて、最近だとメタバースの世界になったときの心理状態について、VRを使って実験してみたりなどしています。

  • 分析業務の内容は?

    分析については、クライアントさんのデータを用いて、ユーザーの購買行動を数値に落とし込み、統計を使って、ユーザーの行動と売り上げの関係などを分析したり、アンケートを設計して、統計的な検定をしたり、それらの結果を心理学的知見を交えてクライアントさんに報告したりしています。

  • 発信業務の内容は?

    ペンシルはコンサル業務をやっているので、新しいこと・創造的なことを、やっていかなければいけない。そのため発信業務も手掛けています。メディアプラットフォーム「note」への寄稿、YouTubeやTikTokを使った情報発信も行っています。発信内容に共感してくれた若い人たちと一緒に働けたらと考えています。

  • 02

    お仕事でやりがいを感じるのはどのような時ですか?

    アイデアを出して、先輩や直属の上司だけでなく、役員や社長からフィードバックをもらえるときはやりがいを感じますね。また、仕事の責任範囲が広く、裁量権を持って仕事ができることにもすごくやりがいを感じます。

  • 03

    心理学科で学んだ心理学の学術的知識、
    仮説検証思考、リサーチ/分析スキルを仕事で
    どのように生かすことができますか?

    どんな業務でも絶対に人間が関わってくるので、業務の効率化を図るには?モチベーションを高い状態にするには?離職率を下げるには?顧客に買ってもらうには?など絶対に心理学が関わってきちゃうんですよ。だから学んだことはまるまる使えます。

    そして、心理学が一番活用できるのは、研究の考え方です。仮説をたて、効果検証の方法を設定し、ちゃんと数値をとる、という視点がないまま、何か提案をして、何が良かったのか悪かったのか分からない状態になるケースは世の中に多いんですよ。その考え方を持っていると、どのような企業に勤めていても強いですよ。

  • カウンセリング・スキルはどうですか?

    社内でチームワークをスムーズに進めていく上でも、色んな人から意見を引き出す時などにカウンセリングスキルは生きています。それだけでなく、クライアントさんと実際話すときって、交渉もありますけど、思っていること、腹の内をちゃんと話していただかないと、課題を感じている点がどこなのか分からなかったりするんです。ですので、臨床的なスキルとか知識を活用しつつ進めていくことで、うまく仕事を進めることができると思います。

  • 04

    心理学科で習得するリサーチ/分析スキルの獲得には、 統計の理解が必須になりますが、統計が苦手な人でも、 心理学の学修を職場で生かすことができますか?

    実際に難しい統計分析ができなくても、仮説をたて、効果検証の方法を設定し、データを取る、という流れを理解していて、何か検証を行わなければいけない、統計をかけなければいけないポイントが分かれば大丈夫です。部署には統計が得意な人もいるので、それぞれの得意領域を活かしながらチームで協力してリサーチ・分析を行います。

    また、データの見方についても、統計を知っているかどうかで変わってきます。データで比較する際に前提条件が合っているか?などを確認し、正しい結論の導き方を提案するなど、統計を学んだ人ならではの視点を生かすこともできますよ。

  • 05

    心理学科の後輩へのメッセージをお願いします。

    どんな仕事でもサービスでも、心理学が関わっているので、心理学だから専門職に就かなきゃいけないというよりは、どこで活用できるのか、その活用方法に目を向けて欲しいと思います。よく世の中では経済学部や商学部のほうがどこにいっても活躍できるよね、と言われることが多いんですが、一番活躍の場が多いのが心理学だと思うんですよ。どこに関しても人がいるので、活用方法さえ考えれば、絶対にはまっていきます。心理学をしっかりと勉強して得することはあっても、損することは絶対にないと思います。

一日のスケジュール

10:00

●出社・その日のタスクの確認
●集中系の業務 (作業系、分析など)

14:00

●発信業務(内容の考案、情報収集)
●会議

16:00

●昼休憩 (ペンシルは休憩時間が自由)
私はリーゲインズというプチ断食をしている
のでこの時間にしてます。

17:00

●クリエイティブ業務
(アイディア出しなど)

18:00

●退社

4年間の学び

1年次 1年生はあまり勉強をしなかった。成績はほぼC。
2年次 勉強しようと思い、心理学系の本など読み、後ろの参考文献を基に、面白そうと思ったら、手当たり次第に本や論文(英語の論文も)読むようになる。幅を広げるために、心理学の授業だけでなく、履修の卒業要件にはならないけど興味ある科目をいろいろと取る。
3年次 取捨選択をして論文を読めるようになる。英語の論文も読むべき場所と統計が分かれば、内容を理解できるので、幅の広げ方を知り、多読ができるようになる。
4年次 論文の作り方、論文デザインの仕方について学ぶ。みんな研究で悩む時期で、いろんな人の話を聞くと、みんな違った方向でデザインをしようとするので、どうしてこんなふうに考えるんだろうとかその辺が一番面白くて、学びだった。
心理学科 Facebook 心理学科の催しや情報を発信して
います。
心理学科 Twitter 心理学科のお知らせやイベント情報
などを
つぶやいています。