《特別展》 ▶ 知のアトラス 宇宙をめぐる教会と科学の歴史 会期:10/21~12/14
《特別展関連特集展示》 ▶ ここまでわかっていた!? 江戸の天文学 会期:10/21~12/14
《企画展》 ▶ 創られたキリシタン像―排耶書・実録・虚構系資料― 会期:8/23~10/5 《ニュース展示》 ▶ 「芝蘭堂新元会図」 会期:12/20~6/26 《相互貸借特集展示》 ▶ 令和6年度南島原市・西南学院大学博物館 相互貸借展示Ⅰ 会期:7/11~10月中旬 ▶ 國學院大學博物館相互貸借特集展示 会期:6/11~10/18 《館外展示》 ▶ 黒木重雄《One day》(コミュニティーセンター) ▶ 丸山遊廓の遊女ー異国を見た女性たちー(長崎県南島原市) 会期:8/25~12月中旬 ▶ 非西欧圏の祈りⅢ 西南学院大学博物館フィリピンキリスト教美術コレクション 会期:9/25~1/26
《企画展》 ▶ 描かれた朝鮮通信使 会期:4/8~6/26 《相互貸借特集展示》 ▶ 國學院大學博物館相互貸借特集展示 会期:11/13~6/8 《館外サテライト展示》 ▶ 博多の伝統工芸とキリスト教(長崎県南島原市) 会期:4/26~8/24 ▶ 非西欧圏の祈りⅡ 西南学院大学博物館エクスボトコレクション 会期:5/14~9/23
リーフレット(PDF) 会 場:西南学院大学博物館1階特別展示室・廊下 会 期:2024年10月21日(月)~12月14日(土) 休館日:日曜日 入館料:無料 主 催:西南学院大学博物館 協 力:広島経済大学図書館 広島県立歴史博物館(ふくやま草戸千軒ミュージアム) 九州大学医学図書館 九州大学中央図書館 福岡大学図書館
開催概要 去る2023年は、地動説を提唱した学者、コペルニクスの生誕550周年であった。「コペルニクス的転回」という言葉が示すように、旧来の天動説から地動説への宇宙像の転換は、ヨーロッパ人が信奉してきた世界を、大きく揺るがすものであった。 アリストテレスの自然学とプトレマイオスの天文学とを基調とし、地球を宇宙の中心とした天動説は、聖書釈義と結びつき、教会によって支持されるに至った。実証主義の時代には天体観測に基づき、天動説に疑義が呈されるようになる。教会は一部の地動説学者の書を禁書とし、宗教裁判を行ったことから、近代では教会あるいは宗教と科学は、相反するものと見做されている。 教会の歴史において科学的探究や実証主義は徹底的に排斥されたかというと、そうではない。むしろ神学において自然は聖書と同じく、神の啓示を記した書物とみなす伝統が存在しており、自ら自然学的研究を行う聖職者も存在したのである。 キリスト教世界において、大宇宙と小宇宙(人体)の探究はどのように行われてきたのか。本展覧会では、地図、星図、解剖図を中心にして、その歴史を展観する。
第1章 宇宙の中心としての地球
第2章 地球は動く―教会と科学
15世紀には実験・観察主義が隆勢し、大航海時代を迎え、知識的にも地理的にも世界が拡張されていった。そうした流れから、天体の観測に基づき、天動説に対する地動説が提唱されることとなる。教会はこの学説にどう反応していたのだろうか。神学者の中には地動説を擁護したり、折衷したりした者もいた。教会と科学は現在思い描かれるより、対立を極めたものではなかった。自然を読むことは、神を知ることにつながっていたのだ。とりわけ、イエズス会士は科学活動も行っており、彼らの宣教活動は、結果的に世界地図の更新と地理学の発展に寄与することとなっていく。イエズス会士の中でもキルヒャーとヘルは、自然科学の分野で多くの功績を残した人物であった。《おもな展示資料》 ★アタナシウス・キルヒャー「太陽図」(『地下世界』より) (1665年頃/西南学院大学博物館蔵) ★プトレマイオス『宇宙誌』(展示はファクシミリ版) (1473-1474年/フィレンツェ/西南学院大学博物館蔵)
第3章 身体という小宇宙
宇宙と世界について探究がなされるとともに、人間の身体についての知識も更新された。教会や大学は長らく血を忌み嫌い、聖職者と学者は、文献によって人体を知るのみであった。観察主義に基づき、大学で死体解剖が行われるようになり、人体の知識もより正確になっていった。医学の分野で教典となっていたのはガレノスの著作であり、解剖学の分野ではヴェサリウスが、生理学の分野ではハーヴェイがその知識体系を刷新した。《おもな展示資料》 アタナシウス・キルヒャー『伝染病研究』 (1658年/九州大学医学図書館蔵) ピエトロ・ダ・コルトーナ『解剖学図譜』 (1741年/九州大学医学図書館蔵)
▶会場案内「写真撮影OK」
本展は写真撮影ができます。撮影した写真はSNSやブログ等にご掲載いただけます。ただしフラッシュ撮影、三脚や自撮り棒などを使用しての撮影、動画配信はご遠慮ください。
▶ 関連イベント
会 場:西南学院大学博物館1階常設展示室(日本キリスト教史展示コーナー) 会 期:2024年10月21日(月)~12月14日(土) 休館日:日曜日 入館料:無料 主 催:西南学院大学博物館
開催概要 江戸時代はじめ、西洋の書物を自由に読み、西洋の科学を探究することはできませんでした。しかし、享保の改革によって転機が訪れます。1720(享保5)年、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗は禁書令を緩和してキリスト教に関係のない書物の輸入を認めました。そして、江戸の天文学が花開いていくことになったのです。 本特集展示では、江戸の天文学に関連する書籍などを展示し、歴史背景と共に解説します。江戸時代の西洋の天文学・科学について「ここまでわかっていた!?」という驚きを感じていただければ幸いです。
▶会場案内「写真撮影OK」
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会 場:西南学院大学博物館1階特別展示室・廊下・常設展示室(日本キリスト教史コーナー) 会 期:2024年8月23日(金)~10月5日(土) 休館日:日曜日 入館料:無料 主 催:西南学院大学博物館 協 力:平戸市生月町博物館・島の館 南島原市教育委員会
開催概要 1549(天文18)年の伝来以降、キリスト教は日本各地で発展したが、1587(天正15)年の伴天連追放令からはじまる禁教政策によって衰退していった。 そして、江戸時代には脚色を含む排耶書(反キリスト教書)や実録体小説などによって、キリシタンの誤ったイメージが広まっていった。 1865(慶応元)年のいわゆる「信徒発見」により、禁教期にも信仰を保ち続けたキリシタンたちの存在が明らかとなった。その後、キリシタンへの弾圧が一層厳しくなったが、 西洋諸国の非難もあり1873(明治6)年に禁教令の高札が撤廃された。こうしてキリスト教の信仰は許されたものの、排耶書の刊行や民衆レベルでの差別はつづいた。 大正時代になると、新たなキリシタン遺物の発見などを契機として、キリシタンに対する非学術的な関心が高まり、キリシタン(南蛮)ブームがおこった。キリシタン遺物探索が 盛んとなり、日本各地で新しいキリシタン遺物が「発見」されるようになる。 本展覧会は、キリシタンイメージの形成とその所産を表すものとして、「排耶書」「実録」「虚構系資料」という三種の資料群を展示し、近世初期から現代までの変化をたどるものである。
▶ 主な展示資料 出品目録 (PDF)
1 排耶書―耶蘇の排斥―
《おもな展示資料》 ★『破提宇子』 (1809〔文化6〕年/日本/ハビアン〔著〕/西南学院大学博物館蔵) ★『破吉利支丹』 (1662〔寛文2〕年/京都/鈴木正山〔撰〕、堤六左衛門〔刊〕/紙本木版、竪帳/西南学院大学博物館蔵) 『吉利支丹退治物語(覆刻)』 (1929〔昭和4〕年/日本/稀書複製會/紙本印刷、和装本/西南学院大学図書館蔵)
2 キリシタン実録―キリシタンイメージの定着―
《おもな展示資料》 『切支丹由来実録』 (1775〔安永4〕年/日本/西脇吉蔵〔写〕 /紙本墨書、竪帳/西南学院大学博物館蔵) ★『切支丹宗門来朝実記』 (1798〔寛政10〕年/沙門賢盛〔写〕/紙本墨書、竪帳/西南学院大学博物館蔵) ★『耶蘇一代弁妄記』 (1874〔明治7〕年/日本/田島象二〔著〕・小林永濯〔画〕/紙本木版、彩色、和装本/西南学院大学博物館蔵)
3 虚構系資料 ―「発見」されたキリシタン遺物たち―
《おもな展示資料》 ★仏像付き十字架 (1945〔昭和20〕年~ 1950〔昭和25〕年頃/愛知県海部郡美和町/伝 林擁国/鉄/西南学院大学博物館蔵) 染付十字文鉢 (明治時代~大正時代頃/日本/制作者不詳/染付、鉢/西南学院大学博物館蔵) ★観音像(偽物のマリア観音像) (20 世紀/中国か/制作者不詳/木彫/個人蔵) 懸仏 (明治時代~昭和時代前半/日本/制作者不詳/青銅/平戸市生月町博物館・島の館蔵) 紙踏絵 (明治時代か/日本/制作者不詳/紙本木版/西南学院大学博物館蔵)
▶会場案内「写真撮影OK」
本展は写真撮影ができます。撮影した写真はSNSやブログ等にご掲載いただけます。ただしフラッシュ撮影、三脚や自撮り棒などを使用しての撮影、動画配信はご遠慮ください。
▶ 関連イベント *台風10号の影響により延期
公開シンポジウム「明治以降のキリシタンイメージ―形成過程とその所産―」 日 時:2024年9月21日(土) 13:00~17:00(12:30開場) *台風10号の影響により、当初予定を変更いたしました。 会 場:西南コミュニティーセンター ホール 定 員:180 名 ※事前の申し込みは不要です。12時30分になりましたら、会場に直接お越しください。 司 会 森 結(西南学院大学博物館学芸員) 開会挨拶 片山 隆裕(西南学院大学博物館館長) 主旨説明 鬼束 芽依(西南学院大学博物館学芸研究員) ===== 報 告 「キリシタン・ブームとキリシタン・イメージの形成」 三輪 地塩 氏(同志社大学神学部准教授) 「かくれキリシタン信仰具とその規定条件」 中園 成生 氏(平戸市生月町博物館・島の館館長) 「西南学院大学博物館所蔵『魔鏡』は『キリシタン資料』といえるのか?」 鬼束 芽依会 場:西南学院大学博物館常設展示室
会 期:2023年12月20日(水)~2024年6月26日(水)
入館料:無料
会 場:西南学院大学博物館 ドージャー記念室 会 期:2024年7月11日(木)~10月中旬 入館料:無料 ※撮影禁止 南島原市には、日露戦争や太平洋戦争の際、出征していた兵士の手紙が多く残されています。手紙は母親や友に宛てたもの、特攻隊として最後に残した遺書など、戦争に赴いた人たちの想いがつまった貴重な資料です。 本企画展では、口之津兵士の手紙を取り上げ、戦場がどのような場所だったのかを紹介します。改めて平和の大切さを考えてみましょう。
会 場:西南学院大学博物館常設展示室 廊下 会 期:2024年6月11日(火)~10月18日(金) 入館料:無料
北海道周辺の先住民族であるアイヌの人々は、和人や北方諸民族との交流によって独自の文化を営んできた。また、交易によって入手した様々な財を用いて、人間のための道具や、神々と交信するための道具を作ってきたのである。國學院大學では、金田一京助、久保寺逸彦らによってアイヌ民族研究が拓かれ、北海道短期大学部においてもアイヌ文化継承事業を推進している。本特集展示は、渡辺紳一郎氏が収集し、水村真理子氏によって寄贈され資料を中心とするもの。ぜひ、この機会に、過去と現在におけるアイヌ民族の文化にふれて頂きたい。
会 場:西南コミュニティーセンター1階ホワイエ(博物館隣)
入館料:無料
第20回岡本太郎現代芸術賞展で特別賞を受賞した《One day》は本学人間科学部児童教育学科の黒木重雄教授による作品です。
会 場:長崎県南島原市原城図書館 会 期:2024年8月25日(日)~12月中旬 入館料:無料
長崎の丸山遊廓は、オランダ商館が出島に移転し、鎖国体制が完成した翌年の1642(寛永19)年に開設された。丸山の遊女たちは、出島や唐人屋敷への出入りを許されていた唯一の日本人女性である。すなわち、嫖客(ひょうかく)は日本人に加え、唐人やオランダ人であった。丸山遊廓やその遊女たちについて記録された版画や文書には、他地域の遊廓ではみられない特殊な慣習や、異国人とともに描かれた遊女たちの姿が確認できる。 本展覧会では、鎖国下における丸山遊廓の遊女たちが描かれた絵画資料を展示し、異国人との関わりについて紹介したい。
会 場:國學院大學博物館(東京都渋谷区) 会 期:2024年9月25日(水)~1月26日(日) 入館料:無料
今回の相互貸借特集展示でも、前回に引き続き「非西欧圏における祈り」というテーマで展示をおこないます。本テーマの第三弾として、当館が所蔵するフィリピンで制作された聖人像(サント)や聖画を展示します。西欧からもたらされたキリスト教美術が、フィリピンでどのように開花したのか。素朴ながらも美しい作品たちをお楽しみください。
会 場:西南学院大学博物館1階特別展示室・廊下 会 期:2024年4月8日(月)~6月26日(水) 休館日:日曜日 入館料:無料 主 催:西南学院大学博物館 協 力:尹芝惠研究室(西南学院大学国際文化学部) ギャラリー青山
開催概要 展覧会リーフレット (PDF) 朝鮮通信使は、朝鮮国王からの国書をもたらすために、室町時代から江戸時代にかけて 来日した使節団である。今日では遠隔地間で情報を伝達する手段に対して用いられる「通 信」 という言葉だが、当時は単なる音信のやり取りという意味以上に「信(よしみ)を 通ずる」、つまり日本と朝鮮が親しい関係を構築するための使節という意味が込められていた。 本展覧会では、尹芝惠研究室(西南学院大学国際文化学部)の協力のもと、朝鮮通信使に 関する記録や朝鮮通信使が描かれた絵画作品・工芸作品などを展示する。また、ユネスコ 「世界の記憶」登録や尹芝惠研究室の活動を含む、朝鮮通信使をめぐる現代の活動について も紹介する。 協力研究室からのメッセージ 近世の朝鮮通信使は、朝鮮国王が江戸幕府に対して派遣した使節団で、1607年から1811年 の間に計12回にわたって来日しました。彼らは日朝外交という政治のための使者であると 同時に、学術・芸術・技術などの文化交流を担った存在でもあります。 日韓関係を表現するとき、しばしば「近くて遠い国」という表現が用いられますが、古来 交流を重ねてきた日本と韓国の間には、様々な問題が起こりました。しかし、それはあくま でも政治的な側面から見た軋轢であり、民間レベルでは良好な関係を築いてきたこともまた 紛れもない事実です。今日でもK-POPなどを通して韓国に興味持つようになる人が多くいる ことを考えると、「近くて遠い国」を理解するためには、まず文化的な交流が必要だという ことがよく分かります。 この江戸時代の日朝関係に関する展覧会が、皆様のよき学びの場となり、ひいては日韓の 歴史に対する理解の一助となれば幸いです。 (西南学院大学国際文化学部国際文化学科 准教授 尹芝惠)
▶ 主な展示資料
Ⅰ 「信(よしみ)を通ずる」使節
『海東諸国記』 “해동제국기” (신숙주〔著〕/紙本/韓国国立中央博物館蔵 複製:韓国/紙本印刷/尹芝惠研究室蔵 復刻:1933〔昭和8〕年/朝鮮史編集会〔編〕/紙本印刷/西南学院大学博物館蔵) ★雨森芳洲と朝鮮通信使かるた (2005〔平成17〕年11月/滋賀県長浜市/平井茂彦〔作〕/箱付,厚紙印刷/尹芝惠研究室蔵)
Ⅱ 「通信使像」の変遷
《朝鮮通信使来朝図》 *パネル展示 (1748~1750〔寛永元~3/英祖24~26〕年頃/日本/羽川藤永/紙本著色/神戸市立博物館蔵) ★朝鮮通信使文皿 (2005〔平成17〕年頃/香蘭社 岐阜工場/香蘭社/色絵磁器/尹芝惠研究室蔵)
▶会場案内「写真撮影OK」
本展は写真撮影ができます。撮影した写真はSNSやブログ等にご掲載いただけます。ただしフラッシュ撮影、三脚や自撮り棒などを使用しての撮影、動画配信はご遠慮ください。
▶ 関連イベント
①公開講演会「絵画記録にみる朝鮮通信使の江戸登城」 講 師:町田一仁 氏(対馬博物館館長) 日 時:2024年5月18日(土) 13時~14時30分(12時30分開場) 定 員:150名 ※事前の申し込みは不要です。12時30分になりましたら、会場に直接お越しください。 ②せいなんワークショップ「くずし字でキーホルダーをつくろう!」 むかしの日本で使われていた「くずし字」で名前を書き、プラバンでキーホルダーを作ります。 日 時:2024年5月11日(土)14時~(1時間程度) 会 場:西南コミュニティーセンター2階会議室 対 象:どなたでも(小学校3年生以下は保護者1名同伴) 定 員:20名(先着順) 申込方法:受付終了しました。▶ アンケートプレゼント
展覧会期間中(2024年4月8日〔月〕~6月26日〔水〕)、アンケートにご回答いただいた方に、展覧会オリジナルグッズをプレゼント! ※無くなり次第終了となります。会 場:西南学院大学博物館常設展示室 南島原展示ブース 会 期:2024年3月12日(火)~7月10日(水) 入館料:無料 ※撮影禁止 寛永15年(1638)2月27日、28日、原城は約12万の幕府軍によって陥落し、島原・天草一揆は終結しました。 幕府軍も多くの死傷者を出しましたが、兵たちは原城での激しい攻防戦の中で、いかにして一揆勢と戦った のでしょうか。島原・天草一揆の記録から原城総攻撃での幕府軍の兵たちの行動を紹介します。
会 場:西南学院大学博物館常設展示室 廊下 会 期:2023年11月13日(月)~2024年6月8日(土) 入館料:無料
我が国における刀剣研究は、在野の愛刀家や、刀を所蔵する博物館の学芸担当者らが担ってきた。 その中にあって、早くから多くの刀剣研究者を輩出してきた大学が、國學院大學であり、古刀研究の権威である本間薫山(順治)、 新刀研究の大家である佐藤寒山(貫一)をはじめ、刀匠・研師から刀剣商まで、幅広い愛刀家が巣立っていった。 この展示では、主に大正年間に本学で刀を論じた杉原祥造と、彼が見出した「山姥切國廣」を取り上げ、刀剣研究の黎明期につ いて瞥見する。いずれ「日本刀史」研究の歩みを展観するつもりだが、その先駆けとして本小展示を企画した。これを、「近代 刀剣学序説」と名付けた所以である。
会 場:國學院大學博物館(東京都渋谷区) 会 期:2024年5月14日(火)~9月23日(月・祝) 入館料:無料
今回の相互貸借特集展示では、「非西欧圏における祈り」というテーマで展示をおこないます。 本テーマの第二弾として、メキシコの奉納画「エクスボト(exvoto)」のコレクションをご紹介します。 奉納画からは、土着信仰とキリスト教信仰という二つの文化が混ざり合った様相を見ることができます。 また、メキシコの奉納画を描くのは庶民のため、素朴な味わいがあります。それぞれの奉納画が、どのよ うな祈りを込めて描かれたものか、ぜひ想像しながらご覧ください。
会 場:長崎県南島原市原城図書館 会 期:2024年4月26日(金)~8月24日(土) 入館料:無料
博多は、古来より東アジアとの文化交流の拠点として栄えてきました。一説によれば、土地が「博(ひろ)」く、 人や物が「多」く集まることから「博多」と表記されるようになったといいます。 そのような博多で豊かな文化交流がおこなわれた結果、さまざまな伝統工芸が花開きました。博多の伝統工芸品 として知られる博多人形と博多織は、博多と福岡の風土や歴史のなかで育まれ、私たちのくらしや文化と深いか かわりを持ち続けてきました。生活に密着しているが故に、それぞれの時期の世相や注文主の意向などが反映さ れ、さまざまな題材をモチーフとした作品が生み出されています。 本展では、博多の伝統工芸品である博多人形と博多織のなかでも、キリスト教を主題とした作品を展示します。