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国際機関「OECD」に
インターン生として勤務中。
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現在、フランス・パリに本部があるOECD(経済協力開発機構)のインターンシップに参加しています。OECDは、日本を含む38カ国が加盟する国際機関です。私は人事局採用統括部門に所属し、採用活動のほか、人事評価や加盟国職員採用における各政府代表部との連携など、人事に関わるさまざまな業務にアシスタントとして携わっています。直近では、岸田総理も出席された2024年5月のOECD閣僚理事会の開催に際して日本政府との連絡窓口を担当しました。インターン生という立場ながら、貴重な経験をさせてもらえる環境に感謝する日々です。インターンシップの期間は2023年10月から約1年間。パリという華やかな都市に住み、国際機関に毎日通勤している事実に、今でも驚きを隠せません。
さらに、私と同じ立場のインターン生が世界各地から300人近く集まっているため、毎日がとても刺激的です。出身地や言語、宗教などは違っても、志を同じくする仲間と出会い、共に働くことができて、とても幸運だと感じています。
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地方都市にいることを
ハンディキャップにしない。
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OECDへのインターンシップのチャンスに恵まれたのは、西南学院大学のキャリアアップ海外研修に参加したおかげです。当時、イタリア・トリノ大学に留学していた私は、留学中に研修に申し込み、現地から参加しました。この研修はフランス、ベルギーにあるさまざまな国際機関を訪問し、現地で活躍する日本人の職員の方に話を伺ったり、職場を見学させてもらったりするというもの。その訪問先の一つがOECDでした。訪問の際に長期のインターンシップを実施していることを知り、迷わずすぐに応募。留学を終え、間もなくしてフランスへ渡りました。
私はこれまで、今回のインターンシップに限らず、興味のある分野には臆せずに挑戦してきました。福岡で行われた「G20財務大臣・中央銀行総裁会議」の言語サポーター、アメリカ・アリゾナ州の小学校でのティーチャーアシスタント研修、在福岡米国領事館での半年間のインターンシップ、内閣府北方対策本部での事業リード、日本国外務省と大韓民国外交部が主催する大学生訪韓団事業への参加などです。英語力を磨くための継続的な取り組みとしては、2・3年次には国際寮に住んでいたほか、外国人の利用客が多い福岡空港国際線のスターバックスコーヒーでアルバイトもしていました。地方大学であることをハンディキャップと考えず、西南学院大学の学生として得られる機会を最大限に活用できたと今は感じています。
もちろん、すべてが順風満帆だったわけではありません。私は、苦労や苦難、挫折も含めて、どの瞬間も素晴らしい経験だと思っています。自分が興味のあることにもかかわらず、挑戦することを恐れてチャンスを逃すなんて、これ以上もったいないことはありません。失敗することも、成功につながる大切な一歩であること。その考えが、常に私の背中を押し続けてくれています。
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自国の思いを背負って働く。
その後ろ姿が、私の目標に。
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将来の目標は外務省に入省し、外交官になることです。大きなきっかけは、高校2年の時に北方領土へのビザなし交流事業で色丹島を訪れたことでした。その時に出会った外交官、政府職員の働く姿、「日本人という強い意識の上で働く」という信念と覚悟に心を突き動かされました。外務省の仕事の中でも、特に広報文化外交に興味を持っています。日本の外交政策などさまざまな情報を積極的に発信するとともに、日本文化の紹介や人的交流、海外での日本語の普及に対する支援を行います。この分野には学問的な側面でも興味があり、現在は大学院へ進学して学びを深めていくことも一つの選択肢として考えています。
外交官は目標ではあるものの、自分の中で達成期限は設けていません。目標に向かうプロセスの中で、好奇心の赴くまま、可能な限りさまざまなことに挑戦し続けていくつもりです。そして、すべての出会いに感謝を忘れず、日本人として、鹿児島県出身者として、卒業生として、日本外交に貢献できる人として活躍することを目指していきます。
- 旅先での出会いや経験も、
すべてに意味がある。
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異国の文化や歴史に触れることが好きで、これまで48カ国を旅してきました。現在もヨーロッパ在住という地の利を生かし、休暇があれば出かけています。アルバニアやボスニア・ヘルツェゴヴィナ、北マケドニア、コソボ…など、あまり日本では馴染みのない国にも渡航しました。知らない土地での出会いやハプニングも旅ならではの醍醐味です。時間は有限。これからも「今」を最大限に楽しもうと思います。