

影響と変容をフィールドワークで探る。
モソ人の母系社会は、母系家族、父系家族、母系父系共存家族など、多様な家族構造が共存しています。また、婚姻形態として「走婚」と呼ばれる「通い婚」が行われ、走婚で結ばれた男女の間に生まれた子どもは、母親の家の家族として母方の家で養育されます。父親は実子の養育義務はありませんが、自身の姉妹の子を養育する義務があります。しかし、女子の少ない家では妻をめとり、男子の少ない家では男性が女性の家に同居することも。その時の社会や家族の状況に合わせて婚姻形態を選択する面も持ち合わせていることから、さまざまな家族形態が共存する社会構造となっています。

現在は、モソ人に伝わる民間宗教「ダバ教」を研究しています。後継者減少の問題に直面している「ダバ教」など失われつつある文化を後世に残すために、これまでの研究を生かし、文化保存活動も視野に入れた研究を進めたいと考えています。



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研究しようと思った理由は何ですか?
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学生時代は
どのような学生でしたか?
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ゼミは3、4年生が合同で学びます。生活文化や神話伝承について中国語の文献を輪読し、その内容について調べ、発表。さらに、発表の中で挙がった質問についてディスカッションすることで理解を深めます。
中国語の文献を読む理由は、「語学は文化の顔」というように文化を理解するにはその国で使用されている言語を習得することが大切であり、和訳のフィルターを通すよりも直接理解する方が得られる情報が圧倒的に増えるからです。そのため、初級から中級レベルの中国語の語学力があることがゼミで学ぶ条件となっています。
これらの学びを通してゼミ生に身に付けてほしいのは、多角的視野をもって文化を理解する視点と現代の多文化社会に必要なコミュニケーション能力です。日本と中国は長い交流の歴史を持つ一方、近年は環境や経済などさまざまな問題があり、メディアでも取り上げられています。しかし、メディアによる画一的な情報やイメージに頼らず、自分自身の視点や判断能力を培うことが真の異文化理解につながります。そして、さらなる相互理解が求められるこれからの時代に必要な力になります。自分と異なる背景の人や文化、習慣を理解することは容易ではありません。学生の皆さんには、メディアや他者の言葉を鵜呑みにせず、自ら調べて判断できる教養を身に付け、社会や世界で活躍してほしいと思います。
