法律学科 小山 雅亀 教授
高校生へのメッセージ
大学に入ったら、ぜひ部活動やサークルに参加して下さい。同じ学年ではない人と付き合うことで、いろいろなつながりも生まれ、ものごとに対応する力も付くでしょう。
西南学院大学に勤務して27年。時代とともに変わりゆく西南大生の姿を、優しい眼差しで見守ってきたのは、法学部の小山雅亀先生です。研究テーマは刑事訴訟法で、とくにイギリスを中心とした海外と日本の法制度を比較し、我が国が抱える問題を分析。これまでに40余りの論文を発表してこられました。
そんな小山先生も、大学時代は「法律の勉強は面白くなかったですね。といいますか、法律の勉強は少なくとも初めはひたすら理解して覚えてゆくことの繰り返しだから、面白いはずがないんです。ようやく好きなことができるようになったのは、研究者になってからですよ」と笑いながら、あっさり「面白くない」と言いきられます。しかし、そこにこそ真髄があるというのが小山先生の持論です。
「面白くないことを一生懸命やれると、人間は成長します。だから一生懸命にやった学生は、3年生ぐらいになると変わってきますね。就職においても、(プロ野球選手などは別にして)一般の学生が「面白い・自分に適した仕事を探そう」とすることが、そもそも間違っているような気がします。面白くないことだけど、それを繰り返すことで、思考パターンが確立され、安定した思考ができるようになるんですよ」。
また難しいことに挑戦し、努力した過程は「自分はこれをやったぞという、自慢できるものとして残る」とも。それは就職活動においても、アピールできるものとして、自分の武器になっていくでしょう。
学生時代はバイトをし、暇を見つけては将棋をし、勉強し…というような、「普通の学生だった」という小山先生は、自身の経験を踏まえ「いろんなことに興味を持ち、いろんな方面で積極的な姿勢をとること」を学生たちに薦めています。
それは近しい仲間だけで固まらず、いろんな人や、ものとつながることで、“当たり前のことを当たり前にできる人”への道筋となるから。こんなちょっとした心掛けが、4年後の自分を大きく変えていくのかもしれません。