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教員紹介

外国語学部 教員一覧

(あいうえお順)

ジャン=リュック・アズラ教授

フランス語学(フランス語史)、日仏比較社会学

石田 由希准教授

英語圏文学・文化(劇文学・上演・映画研究)

一谷 智子教授

英語圏文学・文化(オーストラリア文学・環境批評)

伊藤 彰浩教授

英語学(第二言語習得論・テスト理論)、英語科教育学

ドゥエン オルソン教授

コミュニケーション学(マスコミ・レトリック)

ユスチナ W. カシャ教授

グローバル文学・文化(日本文学・文化)、通訳・翻訳学

加藤 洋介教授

英語圏文学・文化(コモンウェルス文学)、英語科教育学

金子 幸男教授

英語圏文学・文化(イギリス文学・文化・社会)

河原 真也教授

英語圏文学・文化(アイルランド文学・文化)

北垣 徹教授

社会学(フランス社会論・思想史)

清宮 徹教授

コミュニケーション学(組織)

ロランス シュヴァリエ教授

言語教育学(教室内言語習得論)、フランス語科教育学

杉山 香織教授

フランス語学(コーパス研究)、フランス語科教育学

武末 祐子教授

フランス語圏文学・文化(表象文化論)、フランス語教育学

谷川 晋一教授

英語学(文法・意味研究)、日英対照言語学

クリストファー R. チェイス教授

英語教育学(ICTを利用した英語教育実践)

C.L. ドーハティ教授

言語文化学(文化交流史)、英語教育学

ティエリー トリュベール教授

フランス語学(言語処理論)

中西 弘教授

英語学(音声・聴解研究)、英語科教育学

K. バークレー講師

コミュニケーション学(多文化共生)

初見 かおり准教授

エスノグラフィー、平和構築論、サイエンスコミュニケーション

樋口 功准教授

英語教育学(音声指導・英語教育実践)、日本語学

藤野 功一教授

英語圏文学・文化(アメリカ文学)

ロナン ブラウン教授

英語教育学(多読実践・流暢性研究)

ケリー ベノム准教授

認知-社会言語学、ジェンダー、タブー、ユーモア、慣用語の創造力

リチャード ホドソン教授

英語圏文学・文化(イギリス文学)、英語教育学

三宅 敦子教授

英語圏文学・文化(イギリス文学・文化)

宮原 哲教授

コミュニケーション学(対人・医療)

宮本 敬子教授

英語圏文学・文化(アメリカ文学・映画・視覚芸術)

山田 智久教授

日本語教育学(協働学習)

山元 里美教授

社会学(アメリカ社会論・人種とエスニシティ)

横溝 紳一郎教授

日本語教育学(日本語教員養成)

和田 光昌教授

フランス語圏文学・文化(小説論)

ジャン=リュック・アズラ教授

フランス語学(フランス語史)、日仏比較社会学

石田 由希准教授

英語圏文学・文化(劇文学・上演・映画研究)

一谷 智子教授

英語圏文学・文化(オーストラリア文学・環境批評)

伊藤 彰浩教授

英語学(第二言語習得論・テスト理論)、英語科教育学

ドゥエン オルソン教授

コミュニケーション学(マスコミ・レトリック)

ユスチナ W. カシャ教授

グローバル文学・文化(日本文学・文化)、通訳・翻訳学

加藤 洋介教授

英語圏文学・文化(コモンウェルス文学)、英語科教育学

金子 幸男教授

英語圏文学・文化(イギリス文学・文化・社会)

河原 真也教授

英語圏文学・文化(アイルランド文学・文化)

北垣 徹教授

社会学(フランス社会論・思想史)

清宮 徹教授

コミュニケーション学(組織)

ロランス シュヴァリエ教授

言語教育学(教室内言語習得論)、フランス語科教育学

杉山 香織教授

フランス語学(コーパス研究)、フランス語科教育学

武末 祐子教授

フランス語圏文学・文化(表象文化論)、フランス語教育学

谷川 晋一教授

英語学(文法・意味研究)、日英対照言語学

クリストファー R. チェイス教授

英語教育学(ICTを利用した英語教育実践)

C.L. ドーハティ教授

言語文化学(文化交流史)、英語教育学

ティエリー トリュベール教授

フランス語学(言語処理論)

中西 弘教授

英語学(音声・聴解研究)、英語科教育学

K. バークレー講師

コミュニケーション学(多文化共生)

初見 かおり准教授

エスノグラフィー、平和構築論、サイエンスコミュニケーション

樋口 功准教授

英語教育学(音声指導・英語教育実践)、日本語学

藤野 功一教授

英語圏文学・文化(アメリカ文学)

ロナン ブラウン教授

英語教育学(多読実践・流暢性研究)

ケリー ベノム准教授

認知-社会言語学、ジェンダー、タブー、ユーモア、慣用語の創造力

リチャード ホドソン教授

英語圏文学・文化(イギリス文学)、英語教育学

三宅 敦子教授

英語圏文学・文化(イギリス文学・文化)

宮原 哲教授

コミュニケーション学(対人・医療)

宮本 敬子教授

英語圏文学・文化(アメリカ文学・映画・視覚芸術)

山田 智久教授

日本語教育学(協働学習)

山元 里美教授

社会学(アメリカ社会論・人種とエスニシティ)

横溝 紳一郎教授

日本語教育学(日本語教員養成)

和田 光昌教授

フランス語圏文学・文化(小説論)

 
ジャン=リュック アズラ

ジャン=リュック・アズラ教授

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学位

パリ第8大学言語学専門研究課程終了 (Diplôme d’Études Approfondies, Sciences du Langage)

専門分野

フランス語学(フランス語史)、日仏比較社会学、言語学、言語教育学、社会学

学生への
メッセージ

私の研究では、フランス語の進化と言語教育に焦点を当てています。フランス語の進化を研究すると、言語が遠い過去にどのように変化したか、そして、世代を超えて、近年どのように進化したかがわかります。言語は、生き物のようなものなのです!例えば、compliquéという語は、最近「複雑」という意味から「難しい」という意味に進化しましたが、日本語でも同様の変化が見られる語があります。言語教育の研究や指導も行っており、外国語全般と特にフランス語を学ぶための最良の方法を見つけることに関心があります。

専門分野の概要
まず、言語学では、言語の歴史、言語が時間とともにどのように変化するかについて研究しています。古い言語(古フランス語、古英語、ラテン語など)と現代の言語の関係を扱っています。特に、フランス語の母音の歴史的変化、ラテン 語からの古フランス語の発展、メディアに表れるフランス語の近年の変化について研究しています。次に、言語教育学では、日本における外国語教育とフランス語教育の教授法について研究しています。外国語学習と認識(言語やコミュニケーションをどのように捉えているか)の関係、それはどのように変化するのかに興味を持っています。
石田 由希

石田 由希准教授

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学位

文学博士

専門分野

イギリス文学・文化(劇文学・上演・詩)、英語圏のポスト・ホラー映画

学生への
メッセージ

劇場の暗がりで楽しむ芸術〈演劇と映画〉を研究しています。演劇については、シェイクスピア作品と現代イギリス演劇が専門です。文学の授業では、演劇の上演映像を見ながら台本を読み、言葉づかいの工夫や、衣装・小道具などが持つ意味を紹介しています。映画に関しては、英米の現代ホラーの論文を書いています。ゼミでは、映画好きな学生さんたちと様々な作品を見ながら、画面の構図やカメラの動きが、物語を伝える時にどんな効果を持つのかを考えています。演劇や映画を通して、言葉と文化を学んでみませんか?教室でお待ちしています。

専門分野の概要
イギリス演劇については、エリザベス朝演劇、トム・ストッパード演劇、サラ・ケイン演劇の劇テクストやパフォーマンスを研究してきました。ここ数年は、スコットランド人作家のキャロル・アン・ダフィによる古典翻案詩や、ユダヤ系アメリカ人映画監督アリ・アスターのホラー映画について、論文を書いています。いま関心を持っているのは、2010年代以降の「ポスト・ホラー」と呼ばれる映画群です。
一谷 智子

一谷 智子教授

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学位

博士(文学)

専門分野

英語圏文学・文化(オーストラリア)、先住民文学、核・原爆文学、エコクリティシズム(環境文学)、ポストコロニアル・スタディーズ、カルチュラル・スタディーズ

学生への
メッセージ

私の専門分野はオーストラリアを中心とした英語圏の文学・文化です。先住民や移民との共生を模索する社会の小説や詩、演劇や映画を「人種」「ジェンダー」「セクシャリティ」「植民地主義」「環境問題」など横断的視点から研究しています。私たちを自らの「外」へと連れ出し、様々な境界を問い直すような文学の力、自分とは異なる「他者」や動植物など「人間でないもの」へと開かれた文学の営みに関心があります。文学はあなたの心に作用し、知性に働きかけ、感情に寄り添いながら、新しい世界への扉を開いてくれます。そんな文学の旅に、一緒に出かけませんか?

その他

国際的評価を受けた現代英語圏の文学作品を日本語へ翻訳するプロジェクトに関わっています。「オーストラリア現代文学傑作選」(Australian-Japan Foundation助成)

専門分野の概要
オーストラリアを中心とした英語圏の近現代文学を専門としています。グローバル言語としての英語の広がり、ひいては英語圏文学の発展は、大英帝国拡大の歴史と密接な関係があります。「中心」とみなされるイギリス文学だけではなく、植民地化され、西欧の知識体系に編入された地域の(特に先住民による)文学の研究を通して、「周辺」とされた場所から「近代」を問う研究を続けてきました。帝国主義への被植民者の抵抗、植民地化の過程で起こる文化の混淆、人種やジェンダー、階級などの差異と交差性から生まれる芸術表現に関心があります。植民地支配がもたらした影響は人間の世界に留まらず、現代の地球環境問題の源流が、産業革命と植民地主義の歴史に辿ることができるという理由から、近年は、人間中心主義や西欧中心主義の世界観に支えられた近代的認識の枠組みを再考し、人新世における新たな思想を探求するエコクリティシズムと呼ばれる文学研究の分野にも関心をもっています。グローバルな環境問題(特に原爆・原発を含む核問題や気候変動)を描く英語圏と日本の作品分析を通して、国家・地域横断的な人々の連帯や文化的記憶の形成について研究を進めています。
伊藤 彰浩

伊藤 彰浩教授

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学位

博士(教育学)

専門分野

英語学(第二言語習得研究、テスト理論)、言語テスト、英語科教育学

学生への
メッセージ

日本人英語学習者がどんなふうに英語を学び獲得していくかに興味を持っています。データを集めるために、学習者を観察したり、テストを作成し実施したりしています。日本人の多くは最初に文法規則を学び、次にその知識をコミュニケーションに利用しようとします。しかし、なかなか外国語を自由に使えるようにはなりませんよね。どうしてでしょうか?「意味を文法にのせる」経験が足りないからです。じゃあ、どうしたらいいの?そう思うあなた。授業で一緒に考えてみませんか?答えはきっと見つかるはずです。

専門分野の概要
日本人英語学習者がどんなふうに英語を学び獲得していくかに興味を持っています。データを集めるために、学習者を観察したり、テストを作成し実施したりしています。日本人の多くは最初に文法規則を学び、次にその知識をコミュニケーションに利用しようとします。しかし、なかなか外国語を自由に使えるようにはなりませんよね。どうしてでしょうか?「意味を文法にのせる」経験が足りないからです。じゃあ、どうしたらいいの?そう思うあなた。授業で一緒に考えてみませんか?答えはきっと見つかるはずです。
ドゥエン オルソン

ドゥエン オルソン教授

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専門分野

コミュニケーション学(マスコミ・レトリック)、クリティカルシンキング

学生への
メッセージ

英語と日本語の両方の観点からコミュニケーション学のいろいろなテーマを研究しています。例えば、マスコミの本質とその社会の中での役割、影響等に焦点を当てています。最近、学生の多くはニュースをオンラインで読んでいると思いますが、その結果、「Fake News」という社会現象の影響を受けやすくなっています。このように、メディアのメッセージが我々にどのような影響を与えているか、一つ一つ取り上げながら考えていくのは非常に興味深いことです。我々が住んでいる「世の中」の半分(かそれ以上)が「メディアの世界」と言われています。そこに入って冒険してみませんか?

専門分野の概要
レトリック:言葉として「rhetoricとは古典ギリシア語から由来します。主に説得の過程に関する学問で始まりましたが、西洋の国々の社会の中で(特に政治と法律の世界)人の前に立って演説することが常用な 役割を果たしてきました。この専門で は演説する方法をはじめ、ほかの人がした演説の分析方法論も研究します。今の時代(特にマスコミ技術の発展に伴って)演説だけではなく公の場でのコミュニケーション現象に目を向けることも珍しくありません。
マスコミ論:上述に示唆したように現代は公の場のコミュニケーション現象の多くはメディア技術を通して伝わるものは少なくありません。それに当たってマスコミの社会の中の役割、技術の観点からどのようなメッセージ作成が可能であるか、その技術を利用しているからコミュニケーション現象としてどう違うかを探る必要があります。
クリティカルシンキング:これは上記の二つの専門分野を勉強するために不可欠な能力です。特にコミュニケーション現象を 分析するのが中心になります。
ユスチナ W. カシャ

ユスチナ W. カシャ教授

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学位

M.A Japanese Studies (日本学科修士) Adam Mickiewicz University, Poznan, Poland (アダム・ミツキエビチ大学、ポズナニ・ポーランド)
Ph.D. Japanese Studies (博士:日本学科) University of Leeds, UK (リーズ大学、イギリス)

専門分野

日本文学・世界文学・翻訳学

学生への
メッセージ

英語には、このような言い方があります:Travel broadens the mind 「旅行は私たちの心を広げる」。細かい状況は違えども、言語を学ぶことは、私たちに旅行と同じような喜びを与えてくれます。国境を越えて、遠い国の人たちと出会うことができます。それが外国学習と翻訳が目標にするものです。外国語学習を通して、私たちは他の文化の価値観・感情やモノの見方などをより深く理解できます。新しい文法や語彙を勉強しながら、多文化の魅力を楽しんで「知らない世界」から「身近な世界」へ進みましょう。そして、find yourself in a foreign language 「自分を見つけてください」。外国語学習を個性のあふれる体験にしてください。

専門分野の概要
私の専門分野は日本文学(現代)で、翻訳方法や理論における日本文学の作品の読み方を探検することです。世界文学・翻訳研究では、世界の時代における国文学(日本文学と日本語文学の違い)に対する考え方の変化を調査しています。文学を通じた異文化コミュニケーションや、様々な形の翻訳が原文を豊かにし、どのように変容していくかの問題に興味を持っています。
加藤 洋介

加藤 洋介教授

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学位

MA, University of Nottingham

専門分野

英語圏文学(コモンウェルス文学)、英語圏文化史、翻訳研究

学生への
メッセージ

産業革命はイギリスで起こりました。イギリス史の重要な出来事です。しかし、その影響はグローバルに拡大し、人びとの生活、思考、産業と社会の構造に激変をもたらしました。その意味で、グローバル史の出来事です。グローバル史を枠組みとして過去の文化を読み直し、同時代の視点で新しい文化史を創造することに関心があります。わたしたちの生もこの文化史の延長にあるわけですから、この枠組みで過去と対話することはとても重要だと思います。

その他

次のURLでインタヴュー記事を見ることができます。
http://interviews.cengage.jp/

専門分野の概要
四半世紀になろうという研究の出発点はイギリスのモダニズム文学の研究です。T.S.エリオットの思想と文学の研究にはじまり、その後、時代と地域を拡大し、いまでは英語圏の文学と文化を幅広く扱います。産業革命を経て巨大な帝国に発展したイギリスは、政治、経済、文化、教育のさまざまな領域で植民地とヒト、モノ、情報の流れを制度化し、その過程で豊かな文化を形成しました。この文化史の研究を通してグローバル・ヒストリーを読み解くことに関心があります。断片的な情報をつなぎ、文化史の流れを読み、それを学生に伝え、あっと驚かせることに喜びを見出します。また、他方で翻訳家としても長く活動し、アカデミックな書物の翻訳の仕事をつづけています。
金子 幸男

金子 幸男教授

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学位

Master of Arts(文学修士)
Doctor of Letters(論文博士:文学)Kyoto University(京都大学)

専門分野

英語圏文学・文化(イギリス文化・社会)、19世紀~20世紀初頭イギリス文学・文化・絵画、特にイングランドの田舎/田園の研究、イングリッシュネス、ブリティッシュネス

学生への
メッセージ

「イギリス的なもの」(イングリッシュネス)と聞くと、イギリス王室、ユニオンジャック、パブ、アフタヌーンティー、クリケット、ストーンヘンジ、シェイクスピア、BBC、ジェントルマン、コテッジなどを思い浮かべる方もいるでしょう。これらはナショナル・アイデンティティを構成します。私は大英帝国と言われていた19世紀イギリスにおいてイギリスの田舎、特に田舎の貴族のお屋敷や庶民のコテッジが果たしていた、国を一つにまとめる役割を当時の文学・文化の中に探っています。田舎は今でもイギリス人が愛する懐かしい場所なのです。

専門分野の概要
ブリテン(イギリス)はイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドから成る連合王国ですが、昨今、歴史的なEU離脱を達成し、今後の成り行きが注目されます。私の研究分野は、「イングリッシュネス」といって、「イングランド的なるもの」、「イングランドらしさ」、「イングランドのアイデンティティ」です。研究対象としてはイングリッシュネスの本質と言われる田園/田舎の研究、特にカントリーハウス(貴族のお屋敷)やコテッジ(農民の家)、村(人)が、小説、詩、劇、風俗画、風景画の中でどのように描かれているかをホームという概念を用いて研究しています。時代的には19世紀初頭から、ヴィクトリア女王の時代(1837年~1901年)を経て第一次大戦の前まで(1914年)が中心ですが、20世紀から現代に至るまで関心を持っています。
河原 真也

河原 真也教授

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学位

修士(教育学)早稲田大学, MA (Anglo-Irish Literature & Drama) National University of Ireland

専門分野

20世紀アイルランド文学

学生への
メッセージ

アイルランドが生んだ作家ジェイムズ・ジョイス(1882-1942)の小説や20世紀以降のアイルランド小説を研究対象としています。特にテクストの中に描き出されたさまざまな事象を通して、作品の社会的背景を読み解くことに主眼を置いています。英国の左隣に位置し、かつては英国の植民地であったアイルランドの歴史や独自の文化に触れながら、『ユリシーズ』や他のアイルランド小説の原文テクストと格闘してみませんか?

専門分野の概要
ジェイムズ・ジョイス (1882-1941)の代表作である『ダブリン市民』(1914)や『ユリシーズ』(1922)を、ナショナリズムや「他者」といった視点からこれまで読み解いてきました。最近は現代のアイルランド人作家についても関心があり、彼らの作品の中で描写される、アイルランド特有の現象(移民、植民地の歴史、宗派対立など)がどのような意味をもつのか考察しています。
北垣 徹

北垣 徹教授

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専門分野

社会学(フランス社会論・思想史)、社会思想史

学生への
メッセージ

知識が社会の中でどのように生み出され、流通し、どのような効果を生み出すのか研究しています(知識社会学)。とりわけ、日本やフランスにおいて、生命や精神に関わる知識(生物学、生命科学、精神医学)が歴史的にどう移り変わってきたのかを検討しています。大学の授業では、主に「食」という具体的な事柄を通じて、そうした問題を考えるようにしています。食べ物や食べ方、食をめぐる知識や情報が、人々の心身や人間関係に、さらには人と世界との関わりにどのような影響をもたらすのか、学生と共に考えています。

専門分野の概要
社会学の中でも、私は知識社会学という分野を主に専門としています。この分野は、社会の中で知識がどのように生産され、流通するのか、また知識が人々の思考や行動をいかに導くのかといった問題を取り上げます。私は主に、19世紀以降の社会において、精神医学や社会ダーウィニズム、優生学といった知がどのようなかたちで展開し、またどのような価値観を形成してきたのかという問題を考えています。言い換えれば、生物学的・心理学的なものの見方と、社会の捉え方つまり社会観との関係を探求しています。最近は特に、19世紀末から20世紀初頭にかけて労働者の栄養状態を調査した社会衛生学について調べています。広くは、食べることが社会の中でどのように管理されるのかという問題を考えているのですが、これは本演習のテーマとも密接に関連します。
清宮 徹

清宮 徹教授

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学位

Master of Labor Relations and Human Resources(労使関係・人的資源修士)
Ph.D. in Communication (学術博士:コミュニケーション学)Michigan State University(ミシガン州立大学)

専門分野

コミュニケーション学(組織)、アイデンティティ形成と葛藤、組織のダイバーシティとジェンダー、組織不祥事と危機管理、対立と交渉、クリティカル・マネジメント研究、異文化経営、ヨーロッパ組織理論

学生への
メッセージ

「ブラック校則」を経験したことがありますか?実は、大人の世界にもあります。社会や企業、組織の中で生活するとき、人は無自覚にルールや暗黙の了解などを踏襲します。このような常識や当り前はどのように作られると思いますか?それはコミュニケーションとパワーの関係にあります。日常に潜む問題を、人々の語り(言語化)やアイデンティティ(私とは何か)に焦点を当てて研究します。例えば、ジェンダーや企業不祥事などの問題を取り上げ、無自覚な当たり前を疑い「問題化」します。私たちの組織や社会がより民主的な場となるような共同実践を目指してみませんか?

その他

実務経験:約10年間の人事管理コンサルタント

専門分野の概要
私の研究の焦点は、組織の内部や組織に関わる問題が、どのようにコミュニケーションを通じて現実化するかにあります。特にポスト構造主義の視座からディスコース(言説)に着目し、組織の当たり前を疑い、日常に潜む問題を分析します。ディスコースを社会科学方法論の質的研究の中心に据える試みを展開し、2019年に『組織のディスコースとコミュニケーション』を出版、日本コミュニケーション学会賞を受賞。現在の研究関心は、不祥事および危機の社会的構成、企業のヘゲモニー、被災地のレジリエンス、組織のアイデンティティとパワー。特に近年、組織のジェンダー不平等を構築し続ける「ジェンダー化」のコミュニケーションと社会関係の「交差性」について研究プロジェクトを展開。経営・組織における新たなアジェンダを 模索します。
ロランス シュヴァリエ

ロランス シュヴァリエ教授

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学位

Maitrise de langue, littérature et civilisation anglaise et américaine (Université Grenoble 3), maîtrise de Français Langue Étrangère (Université Grenoble 3), DEA de Sciences du Langage, spécialité FLE (Université de Franche-Comté)

専門分野

フランス語教育学, 外国語教育学 Didactique des langues, didactique du français langue étrangère

学生への
メッセージ

私の研究分野は言語教育学です。今は、複言語教育、特にそれを従来型のカリキュラムの中に組み込む方法に関心を持っています。「複言語教育」とは何でしょうか?複数の言語を教えたり学習したりすることではありません。むしろ、自分の環境に存在するすべての言語を認識し、言語的・文化的多様性を促進することです。「言語とは何か」、「言語と方言の違いは何か」、「標準語は本当に存在するのか」、「多言語主義と複言語主義の違いは何か」などの本質的な問いかけから出発して授業を導入することが、その実現につながるのです。

専門分野の概要
My research was first motivated by my desire to understand in depths the reactions of Japanese learners and teachers of foreign languages, and focused mainly on social representations about teaching and educative cultures. This also led me to study the reception of the CEF in Japan and its adaptation to the Japanese context. Another part of my research is based on projects I develop in class and further analyze to improve them (= research-action). For instance, I used theatre techniques and activities in class to see what kind of skills it can help improve; I set up an extensive online exchange during class with other Asian learners of French to study the benefits of co-learning with non-native speakers, etc.
杉山 香織

杉山 香織教授

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学位

修士(言語学): 東京外国語大学
Master en linguistique : Université Catholique de Louvain
博士(学術): 東京外国語大学

専門分野

フランス語学(コーパス研究)、フランス語教育学、言語学,応用言語学

学生への
メッセージ

私の研究・教育上の興味はAIと深く関連しています。海外で私が在籍した研究室では、AIの一分野である自然言語処理分野の研究を行っていました。私の専門はフランス語学ですが、自然言語処理によって自分の研究の可能性が大きく広がることを実感しました。教育の場でも積極的にAIを取り入れることで、フランス語の使用の場を増やし、学生のフランス語能力向上をバックアップしています。外国語学部の学生は外国語ばかり勉強しているイメージを持つかもしれません。しかし、外国語はツールでしかありません。みなさんもAIを活用して外国語を研究してみませんか?

専門分野の概要
学習者言語の特徴について,主に語彙の観点から研究を行っています。たとえば,英語を話すとき,日本語を母語とする学習者と母語話者では,使用語彙や表現がどのように異なるのでしょうか。よりスピーキングを上達させるためには,どのような語彙や表現を身につければいいのでしょうか。私の専門はフランス語ですので,フランス語の学習者について,コーパスと呼ばれる規模の大きな言語資料を用いて,フランス語学習者が過剰に使用する語や,反対に全く使用できない語がどのような特徴を持つのか記述を行っています。最近は,リーディングにも興味があります。単語の一般的な使用頻度が,学習者の語彙知識と関係するのか,フランス語の文章を読む際,英語の語彙知識がどのように役立つのか,目下研究中です。
武末 祐子

武末 祐子教授

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学位

フランスグルノーブル第3大学文学(博士)(Diplôme Supérieur de Recherche)

専門分野

フランス語圏文学・文化(表象文化論)、フランス語教育学、美学

学生への
メッセージ

感覚を研ぎ澄まし、素直に感動を味わう。それを言葉に変換する。日本の、フランスの美しい絵画、建築、文学に接したり、デザインに感動を覚えたりする私たちですが、その「美」を「美しさ」を壊さずに表現できるでしょうか?最も語彙が乏しいのが、「美」や「デザイン」に関する表現ではないでしょうか?アート思考とデザイン思考の違いって何だと思いますか?「醜」とは何でしょうか?すべてがAIに可能となるかもしれない時代にこそ問うべき問題だといえます。ゼミ生の表現力の成長と自律性に驚嘆している毎日です。

専門分野の概要
私の専門はまずフランス文学です。文学は言葉の研究です。私が興味を持ったのは「グロテスク」という言葉。フランス語の辞書では「異様で滑稽な」「グロテスクな」、英語の辞書では「怪奇な」「異様な」「グロテスクな」とあります。結局、英語でもフランス語でもぴったりの日本語がないため「グロテスク」とそのまま言う。しかし日常であまり使うことはない。西洋では建築装飾の用語として生まれ、日常用語に転じ、さら に美学(恐怖と笑い)となった言葉です。現代はすべてが「グロい」。その言葉を使わなくても、すべてがニュアンス的に「グロい」。一つの言葉の概念が様々な領域を横断し、言葉に出さずともそういう環境に身を置いている私たちの世界とはどのような世界なのか。文学、美術、建築、表象文化に大いなる関心をもって研究をしています。
谷川 晋一

谷川 晋一教授

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学位

博士(言語学)

専門分野

英語学(統語論)、日英対照言語学、理論言語学

学生への
メッセージ

英語と日本語を中心に文法と意味の研究を行っています。文法・意味の研究と聞くと堅苦しく感じるかもしれませんが、身近なところにも、研究につながる興味深いトピックは転がっています。例えば、「あの人が好きだわ」 “I loves you” の下線部は、ジェンダーに関わる社会的な意味を表すと言われていますが、どのような意味か想像できますか?これらは、最近、生まれは男性、心は女性という人たちが好んで使用しているという報告があります。自身の母語方言である九州方言にも興味があり、「会議があっている」「アリの死による」のような方言特有の形と意味にも目を向けています。これらの例のように、ことばの文法・意味に関わるさまざまなトピックを一緒に考えてみませんか?

専門分野の概要
英語と日本語を中心に、文法と意味に関わる研究を行っています。英語ならば語順、日本語ならば助詞(てにをは)という文法上の規則が文の意味に大きな影響を与えますが、語順・助詞のような形と意味の関連性を研究テーマにしており、「英文法」や「英語学概論」等の授業でも扱っています。ことばの規則と意味は、地域や時代、環境等によって変化するものですが、そのような変化も考察の対象としています。例えば、アイルランドやカナダ東部で使用される英語方言、福岡・佐賀・熊本・長崎で使用される肥筑方言、若者や特定のグループで使用される集団語、幼児や学習者による誤りを含む発話等に着目し、それらのことばに、どのような特徴が見られ、標準形式とどのように異なるのかといった点にも大きな関心があります。
クリストファー R. チェイス

クリストファー R.
チェイス教授

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学位

Ph.D. Child & Adolescent Development(学術博士:子供と青年期の発達)Stanford University Graduate School of Education (スタンフォード大学大学院教育学研究科)

専門分野

Progressive Education, Cooperative Learning, Self-directed Learning, Global Issues, Systems Science, Systems Thinking

学生への
メッセージ

私の主な関心は、子どもたちがどのようにして知識を習得し、スキルを発達させ、学習しているかです。例えば、母国語スキルは、「話す・聞く」に関するコミュニケーションスキルを身につけた後、読み書きを学ぶという、2段階で自然に発達します。自然言語発達では、外交的で、双方向的で、インフォーマルなスキルである「話す・聞く」からスタートするわけですが、この自然言語学習アプローチは学校教育でも非常に効果的だと言われています。しかし、残念ながら、学校がこの学習方法を的確にサポートしなければ、十分なスキルの習得は難しくなります。このような効果的な学習方法について一緒に学んでみませんか?

専門分野の概要
My primary interest is in effective learner-centered education approaches such as cooperative learning, project based learning and self-directed learning. While in graduate school I worked with a Progressive Education project in the United States. I continue now to research innovative education approaches that align with how young people naturally develop skills through collaboration, self-direction, study and practice. Recently I have also been focusing on imagination, science and systems thinking. My view is that human imagination and creativity are under-developed with modern learners because of curriculum standardization and the compartmentalization of knowledge in schools and society. I believe this is one reason why we still have many problems in the 21st century (such as war, poverty, crime, drug addiction and ecological destruction) which continue to go unsolved. Systems thinking is an approach to critical thinking and problem-solving that encourages people to use their imaginations to get the “big picture,” to think creatively about the diverse factors that cause complex problems. Without an understanding of the root causes of problems, it is very difficult to think critically about them or solve them.
C.L. ドーハティ

C.L. ドーハティ教授

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専門分野

言語文化学(文化交流史)英語教育学 Comparative culture, History of English education

学生への
メッセージ

西洋文化と日本文化の交流について研究しています。みなさんもよくご存知の、アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブズは、自分が起業家として成功したのは「西洋の文化と日本美術や宗教について深い知識があったからだ」と語っています。文化について学ぶことで、私たちの考えは深まります。そして、その考えを表すために必要な表現力が身につきます。日本文化が西洋の人々からどのように受け取られてきたかを、英語と日本語の両方で学び、世界に向けて発信していきましょう。

専門分野の概要
I am interested in the history of exchanges between Japan and western countries. As such, I have researched Rimpa art and its evaluation by westerners, orientalism, and the history of English education in Japan. Concerning the latter, I am particularly interested in American and British teachers who have been employed in Japan as English teachers. Currently, I am studying an American woman named Elizabeth Vining who was in Japan from 1946-1950 as the tutor to Crown Prince Akihito (Heisei emperor).
ティエリートリュベール

ティエリートリュベール教授

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専門分野

フランス語学(言語処理論)、言語学・映画論

学生への
メッセージ

私の研究分野は、辞書学です。辞書の内容や使用方法、歴史に焦点を当てる分野ですが、私の場合、主にフランス語とスペイン語の辞書の編集を行っています。どの言語でも、日々、新しい語や表現が生まれており、そのいくつかは辞書に追加されていきます。私が辞書を編集する際は、新しい語や表現の中でも、特に、新聞、ニュース、ブログ、SNS、映画等のメディアで使用されているもの、近年の社会情勢から生み出されたもの、異文化理解のために必要とされるものを大切にしています。みなさんには、最近、気になっている新しい語や表現がありますか?そのような語や表現について一緒に考えてみませんか?

専門分野の概要
2012年よりスペイン語・フランス語辞典の編纂に着手。現在は、収集した現代フランス語及びスペイン語を体系的に整理 した現代仏西辞典を編纂中。近現代の様々なメディア(新聞、ニュース、ブログ、SNS、映画等)で使用される言葉の意味や、従来の辞書で掲載されていない近年の社会情勢に関連する語彙や、異文化理解のために必要とされる新語や新しい表現に着目し、口語辞典を編纂している。
中西 弘

中西 弘教授

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学位

博士

専門分野

英語学(音声・聴解研究)、心理言語学、英語音声学

学生への
メッセージ

授業では、学生のみなさんと、英語の母音・子音の発音方法や英語のリズム・イントネーション(プロソディ)の特徴について、日本語の特徴と比較し、検討しています。英語の発音方法については、MRI動画などの視覚・聴覚資料を用い、英語・日本語母語話者の発音時における口の中の動きを観察します。英語プロソディの特徴については、英語母語話者と英語学習者の英語音声を、音響分析を通して比較しています。そのうえで、私達英語学習者が、脳内でどのように英語音声を理解・発音しているのか、その心理メカニズムを探求しています。

専門分野の概要
英語学習者が英語音声をどのように知覚・理解・産出・獲得しているのか、その心的メカニズムの一端を解明することを目標としています。現在、私は、個人研究あるいは共同研究で、次の3つの研究に取り組んでいます。1)英語のプロソディー(リズムやイントネーションなど)が文理解時にどのように利用されるのか、その心的メカニズムにまつわる研究、 2)英語音声を知覚・理解する際に、話し手の目や口の動きをどのように利用しているのか、その認知プロセスを探る研究、 3)英語音声学習法としてよく用いられているシャドーイング遂行時の神経基盤を解明するため、脳活動を測定する装置(fMRI)を用いた研究を行っています。
K. バークレー

K. バークレー講師

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学位

MBA 立命館アジア太平洋大学
PhD(文学)西南学院大学

専門分野

コミュニケーション学(多文化共生), corporate communication, public relations, intercultural communication

学生への
メッセージ

企業が目標を達成するためにコミュニケーションをどのように利用しているのか、文化が企業活動にどのような影響を与えているかについて、研究を行っています。世界のグローバル化によって、国境を越えて活動を行う企業が増え、活動の幅も広がっています。このような状況で、企業にとって重要になるのは、異なる文化を持つ人々とのコミュニケーションです。文化は、企業が目標達成のためにどのようなメッセージを送るか、メッセージをどのように伝えるか、メッセージを受け手がどのように解釈するかに大きな影響を与えます。多文化環境での企業のコミュニケーションについて一緒に学びませんか?

専門分野の概要
My research interests lie in the effects of culture on how companies use communication to achieve their strategic goals: to sell their products or services (marketing and brand management), shape their image (public relations), and manage challenges to their reputation (crisis communication). My current research focuses on (a) cross-cultural differences in organizational crisis communication practice and (b) the effect of spokesperson characteristics, such as nationality and gender, on crisis communication effectiveness.
初見 かおり

初見 かおり准教授

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学位

博士(文化人類学)Ph. D. in Anthropology (Columbia University)

専門分野

南アジア、紛争、トラウマ、倫理、移民・難民、ジェンダー

学生への
メッセージ

愛するとは?生きるとは?人間の尊厳とは?このような壮大なテーマについて、南アジアを軸に研究しています。南アジア世界は、何百もの異なる言語を話し、ヒンズー教、仏教、イスラム教、キリスト教などの多様な信仰様式をもった人びとが何世紀にも渡り共存を試みてきた大地です。その魅力の一つは、人びとの行動力で、自由と尊厳のために繋がり工夫を凝らし、単一化を図る権力に立ち向かうサバルタンな営みです。南アジア、人類学、民族誌、映画制作、グラフィックノベル、芝居、アートに関心のある学生たちと共に歩んでいきたいです。

専門分野の概要
社会科学と植民地主義の関係、人類学の研究倫理、民族誌において他者を書く/描くことの孕む暴力性について研究しています。植民地主義を継承した一人の当事者として、アカデミアという研究者の要塞で、日本の植民地的状況とどう向き合うのか。日本の開発援助とスリランカ内戦(1983-2009)の関係について、現地の映画監督と協働で映像民族誌製作を企画しています。先住民文学の紹介と先住民研究者との協働を進めています。翻訳書にベス・パイアトート著『アンティコニ:北米先住民のソフォクレス』(「前口上」石原真衣著、春風社 2024年)。著書に『ハレルヤ村の漁師たち:スリランカ・タミルの村 信仰と内戦のエスノグラフィー』(左右社 2020年、りそな・アジアオセアニア財団の出版助成)。
樋口 功

樋口 功准教授

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学位

英語学修士(関西外国語大学大学院)
言語学博士(関西外国語大学大学院)

専門分野

英語学、日本語学、英語教育

学生への
メッセージ

私の興味関心は、英語と日本語の音声・意味・構造、英語教育、教育全般等と多岐にわたります。ここ数年は、英語の音声教育が主たる研究分野となっています。現在は、日本語母語者が話す英語の音声に、きわめて接触の少ない英語圏在住の英語母語者をインフォーマントとしたデータをもとに「英語圏で(支障なく)通じるレベルの英語の発音」に関する基礎資料を作成しています。これに加え、まったく異なった分野になりますが、ライフワークとして、日本語の助詞の研究をしています。

専門分野の概要
藤野 功一

藤野 功一教授

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学位

Ph.D. in English/Literature & Criticism (Indiana University of Pennsylvania)

専門分野

英語圏文学・文化(アメリカ文学)、アメリカン・モダニズム/ウィリアム・フォークナー

学生への
メッセージ

20世紀のアメリカ文学を代表する作家、ウィリアム・フォークナーの文学作品を研究しています。親しみやすく面白いアメリカの大衆文化の様々な要素を取り込みつつ、複雑なアメリカ南部の歴史を描き出した彼の作品は、どれも文学を読む面白さを十分に満喫させてくれると同時に、異なるバックグラウンドを持つ多様な人々が一時的にでも互いに平等な関係を築くためにはどうすれば良いかについての重要なヒントを与えてくれます。学生のみなさんと文学を楽しみつつ、これからの世界をどのように変えていけば良いかを考えています。

その他

ホームページ

専門分野の概要
20世紀のアメリカ文学を代表する作家、ウィリアム・フォークナー(1897-1962)の文学作品を研究しています。フォークナーはその生涯の前半の1920年代から30年代にかけて、アメリカン・モダニズムを代表する前衛的な作品を次々と発表しました。また、生涯の後半の1940年代からは、アメリカを代表する作家として、人種問題を含めた様々なアメリカの課題を果敢にその作品の中に取り込みました。彼は特に後期の作品で、それぞれに異なるバックグラウンドを持つ多様な人々が、個人間で平等な関係を築こうと苦闘する姿を描き出しています。フォークナーの作品、特に後期作品を読み解くことによって、現在の国際社会における人間同士の関係をより良い方向へ導くヒントが得られるのではないかと思い、研究を続けています。
ロナン ブラウン

ロナン ブラウン教授

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学位

MA, Applied Linguistics, University of Wales, College of Cardiff, 1993
MEd, English Language Teaching, University of Wales, College of Cardiff, 1995

専門分野

Second language vocabulary acquisition; extensive reading; literature in the language classroom

学生への
メッセージ

主に、リーディング・スキルの発達と語彙習得に関する研究と指導を行っています。フィクションやノンフィクションの文学作品を多読することが、語学力の向上に、どれぐらい役立つかといったトピックに関心があります。多読では、自分が好む作品をたくさん読むことで、読書の楽しさが増し、結果的に、多くの単語が身につき、読解に自信がつきます。多読をする学習者は、多読をしない学習者よりも、読書速度、読解力、作文能力などが高まると言われています。みなさんも多読について専門的に学び、多読を通して、自分自身の外国語運用能力を高めてみませんか?

その他

I have taught English as a foreign language in Saudi Arabia, Abu Dhabi (UAE), China, and Japan.

専門分野の概要
My research and teaching focus mainly on incidental vocabulary acquisition, and reading skill development. The four learning strands (meaning-focused input, meaning-focused output, language-focused learning, and fluency development) proposed by Nation (2007) provide a structure with which to integrate incidental vocabulary learning, and reading skill development. I am particularly interested in examining the importance of extensive reading (ER) in maximizing exposure to comprehensible input, enhancing reading fluency, and generating opportunities for incidental learning of unknown and partially known words. Recently, I have been investigating students’ attitudes and language development when engaged in both online ER (with xreading.com) and traditional ER using the Seinan Gakuin library collection of graded readers. Preliminary findings have been very encouraging for both modes.
ケリー ベノム

ケリー ベノム准教授

学位

MA. and Ph.D. in Linguistics, University of Oregon. BA. in Religious Studies, University of California, Berkeley.

専門分野

認知-社会言語学、ジェンダー、タブー、ユーモア、慣用語の創造力(Cognitive sociolinguistics, gender, taboo, humor, idiomatic creativity)

学生への
メッセージ

なぜ言語を学ぶのでしょう?言葉は、文化のツールの一つです。日本語は日本の文化には適していますが、他の文化には必ずしも適していません。日本語のごくシンプルな単語でも、簡単に英語に翻訳することができないのです。「先輩」や「後輩」のような単語ですら、なかなか上手くいきません。英語圏の文化には歳で分ける発想がないので、そんな言葉もないのです。英語から日本語に訳すのも同じです。“I love you.”を日本語に訳してみたことはありますか?文脈にもよりますが、「好き」と訳すのが自然な場合もありますが、夏目漱石は「月が綺麗ですね」と訳したと言われています。言葉を学ぶと文化が見えてきますね。

専門分野の概要
My research asks how language is used as a tool to create meaning in a society. Early in my career, I focused on the expression of spatial relationships in English and Japanese, including the limits of translatability of some spatial terms. Later, I created the Corpus of Standup Comedy to investigate how language is used to express humor in English, and I also studied the conceptual key underlying Gary Larson’s Far Side cartoons. Recently, I made use of much larger corpora, as well as the Theory of Conceptual Metaphor, to ascertain how language use (including the use of taboo terms) reveals social attitudes regarding gender in English and Japanese, and to shed light on the differences and similarities between English and Japanese words for husbands and wives. Finally, my newest research topic is a study of idiomatic creativity. Working with a co-investigator, we have extracted more than 20,000 creative uses of idioms from large corpora of English, Japanese, and Korean, and analyzed the various phenomena we encountered, including our most recent study (to appear) of the limits of idiomatic creativity.
リチャード ホドソン

リチャード ホドソン教授

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学位

MA in TEFL/TESOL, University of Birmingham (修士(英語教育学))
PhD in English Literature, University of York (博士(英文学))

専門分野

英語圏文学・文化(イギリス文学)、英語教育学

学生への
メッセージ

ある研究者は言語がどのように機能するかを研究し、またある研究者は言語がどのようにコミュニケーションに使われるかを研究しています。私の場合、人々がどのように言語を創造的に使用しているのかを研究しています。17世紀のイギリス演劇や、現代の著名イギリス人作家の小説などの文学作品を対象としていますが、ユーモアやジョークについても研究しています。なぜ人はジョークを面白いと思うのでしょうか?ジョークの機能を理解し、自分でもジョークを作れるように英語力を向上させることができれば、将来の人生やキャリアはきっとより豊かなものになるでしょう。

専門分野の概要
イギリス文学と外国語としての英語教育を研究しています。大学院では、英文学、特にルネサンス期の演劇、つまりシェイクスピアの時代とその後に登場した劇作家たちについて主に研究しました。博士論文では、1630年代から1640年代前半に書かれたイギリスの喜劇について書きました。最近は、現代イギリス小説、特にカズオ・イシグロとヒラリー・マンテルの小説を中心に研究しています。英語教師として日本に来てからは、ユーモア研究、特にユーモア能力のトレーニングの実践にも興味を持つようになりました。この分野の研究は、英語学習者が英語で「ユーモア・コンピテント」(ユーモアを認識し、理解し、作り出すことができるようになること)になるために、語学教師がどのような方法や教材を用いることができるかに焦点をあてています。
三宅 敦子

三宅 敦子教授

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学位

MA in Victorian Studies (University of Nottingham, UK) , 修士(文学:大阪市立大学(現:大阪公立大学)), 博士(文学:大阪公立大学)

専門分野

英語圏文学・文化(19世紀イギリス文学・文化)

学生への
メッセージ

私は19世紀のイギリスの文学・文化を研究対象としています。イギリス文学に関心を持ったきっかけは、中学時代に読んだ19世紀イギリスの小説『ジェーン・エア』でした。実家で見つけたフランス文学の小説や、学校で習う日本の古典文学『枕草子』などとは異なる世界観に触れ、衝撃を受けました。そして、明治期の日本が見習おうとした19世紀のイギリスに関心を持つようになりました。19世紀のヨーロッパは日本にいる私たちの日常から遠いように感じますが、今の私たちが生きる世界の基盤や争いの要因を作った時代・地域です。19世紀のイギリスの文学・文化を学問的に覗いてみると、意外と「今」をよりよく理解できるようになります。あなたも学んでみませんか?

専門分野の概要
私はイギリス19世紀における文学(特に小説)を文化的文脈において研究しています。イギリス文学という学問分野において19世紀は、小説という文学形式が大きく発展した時期です。イギリスで小説が誕生した当初、小説は表向き知識や道徳を学ぶ方法、読み書きが出来るようになった大衆を道徳的に教育する方法と考えられていました。とはいえ実際には、下層の人々は道徳的ではないと非難されるような読み物を好むなど、社会階級により関心が異なり、さまざまなジャンルの小説が発達していきます。その後19世紀末に文学を芸術とみなす新しい運動が始まり、皆さんに馴染みのある今の小説に近い形へと発展します。大きな研究テーマとしては、これまで小説における室内装飾文化の表象を研究していましたが、最近は見世物文化などの当時の大衆娯楽が小説に及ぼした影響を研究しています。
宮原 哲

宮原 哲教授

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学位

Ph. D. in Speech Communication (Pennsylvania State University)

専門分野

コミュニケーション学(対人・医療) Interpersonal Communication, Cross-Cultural Studies of Interpersonal Communication, Health/Medical Communication

学生への
メッセージ

「話し上手がコミュニケーション力」と思っていませんか?話す能力も大切ですが、コミュニケーション力を形成するのは「問題発見・解決力」です。グローバル社会で起こる人間関係にまつわるさまざまな問題を正確に、適切に読み取り、分析し、他者と議論して解決を目指すのがグローバル・コミュニケーション力です。私が選んで研究しているのは医療現場の、例えば医師と患者との間のコミュニケーションに関する問題です。身の回り、そして世界で起きている問題に好奇心をもって臨み、真のグローバル人への道を一緒に歩いてみませんか?

専門分野の概要
コミュニケーション学は広大な領域で、二人の間の関係から国同士やメディアを通して不特定多数の人が関わる「規模」の違いや、家族・友人・教師と生徒・医師と患者など「関係」によって区別されます。その中で最も基本的な二人の人間の「対人コミュニケーション」(dyadic communication)が私の専門です。本来は相手が目の前にいる対面(face to face)の場合を想定していましたが、近年はスマホやパソコンなどを媒介とした人間関係にも注目しています。特に医療現場での医療者と患者や家族、医療者同士の対人コミュニケーションは「命」というかけがえのないものを対象としているので、研究のやりがいを感じています。欧米産の理論や研究方法が、日本の人間関係に適用できるのか、できなければ日本特有の要素をどう取り入れるべきか、という疑問に答を出す努力をしています。
宮本 敬子

宮本 敬子教授

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学位

Ph. D. in Comparative Literature (State University of New York, Buffalo)

専門分野

英語圏文学・文化(アメリカ文学・映画・視覚芸術) アメリカ文学・文化、映画・絵画などの視覚表象研究、ジェンダー・セクシュアリティ研究

学生への
メッセージ

アメリカ合衆国の文学と文化を研究しています。皆さんはアメリカという国にどのような印象を持っていますか。移民国家として、ワールドパワーとして、良くも悪くも世界中に影響を与えている国の文学や文化を研究することは、私たちがおかれている現代社会の課題、人種やジェンダー、貧困、戦争や環境破壊という暴力などの問題について、深く考えてみることを意味しています。アメリカ文学や文化を楽しく学びながら、英語力と論理的思考力を鍛え、これからますます多様性が重んじられるグローバルな社会を生き抜く力を身につけましょう。

専門分野の概要
19世紀半ばから現代までを中心に、アメリカ文学(とくにアフリカ系アメリカ文学や女性作家)、映画・絵画 などの視覚表象と文学との比較研究、そして文学や芸術を分析する視点としてジェンダー・セクシュアリティ研究などをしています。大学3年生のときに交換留学生として1年間アメリカで過ごした経験から、移民国家 アメリカの文学や芸術に興味を持つようになり、その後ニューヨーク州立大学大学院で比較文学を学び博士号を取得しました。文学研究は、英語力、論理的思考力、知識、教養という点で皆さんを成長させてくれるだけでなく、芸術作品として皆さんの心を癒し、魂を育み、人生に希望を与えてくれます。学生の皆さんには、これからますます多様性が重んじられる社会において、「他者の物語」に開かれた自分自身の物語を紡ぐ力をつけてほしいです。
山田 智久

山田 智久教授

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学位

Diploma in Comparative Cultures / School of Oriental and African Studies, University of London
MA in Modern Languages Education / UCL Institute of Education, University of London
博士(学術・北海道大学)

専門分野

教育工学、協働学習、教師教育

学生への
メッセージ

自分の研究キーワードを挙げると、教師教育、日本語教育、ICT、協働学習と幅があります。なんだか雑多ですね。なぜいろいろなものに興味があるのかな?と考えてみると、教師としての自分が「なぜだろう?」と思ったことを解明したいからなんだろうなと思います。例えば、「ベテランと呼ばれる先生と若手教師は何が違うんだろう?」、「留学生は日本語習得過程でどんな困難点を抱えるのだろう?」、「テクノロジーに強い教師ってどんな教師?」、「学習者同士で学びを深めるって可能なのかな?」などなど。西南に来てからも新たな経験をたくさんしているので、今後も新しい研究テーマが生まれるかもしれません。「なぜ?」を一緒に考えてみませんか?

専門分野の概要
私の研究領域は、教育工学と協働学習です。教育工学では、主に教育分野におけるICT(Information and Communication, Technology)/AI(Artificial Intelligent)の望ましい在り方とはどのようなものかについて検証しています。協働学習では、異なる背景を持った参加者(留学生と日本人学生のケースが多いです)と共通のゴールを目指すPBL(Project Based Learning)型授業において、どのような気づきや学びがあるのかについて調査及び授業実践を行っています。また、ティーチャートレーナーとして教え方を考えるワークショップ・講演も行なっています。
山元 里美

山元 里美教授

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学位

A.M. (Social Sciences), The University of Chicago
Ph.D. (Sociology), University of Illinois at Urbana-Champaign

専門分野

社会学(アメリカ社会論・人種とエスニシティ)、比較社会、マイノリティ研究、CLIL

学生への
メッセージ

長年、アメリカ社会のマイノリティに関する論文を執筆してきました。例えば、同性婚支持者、フィリピン系看護師、ラティーノ系日雇い労働者、マイノリティを支援する非営利組織団体、第一次世界大戦中のドイツ系アメリカ人、21世紀の南部白人などです。調査の方法ですが、文献・資料を集めて読んだり、実際に現場に行ってインタビュー調査を行ったり、当事者の立場を理解するためにボランティア活動に参加したりしました。知識として得た内容と現場の様子には齟齬がみられることが多いのですが、その理由を考えるのが楽しいです。一緒に考えてみませんか?

その他

受験生の皆さんが興味を抱いている事柄を自由に考えていける環境作りを心掛けています。

専門分野の概要
アメリカ社会の仕組みに興味がありますが、今後は日本を含め他の社会も調査対象に入れていく予定です。これまで書いてきた著書・論文の内容は同性婚、フィリ ピン系移民看護師、ヒスパニック系日雇い労働者、ワーキングセンター(NPO団体)、CLIL(内容言語統合型学習)など幅広く書いてきました。質的調査・計量調査(二次データ分析)などを行っています。
横溝 紳一郎

横溝 紳一郎教授

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学位

MA(修士:ハワイ大学大学院東アジア言語文学科)
Ph.D.(博士:ハワイ大学大学院東アジア言語文学科)

専門分野

日本語教育学(日本語教員養成・研修)、外国語教育学、教師教育学

学生への
メッセージ

私は、西南学院大学在籍中に留学したカリフォルニアのサンディエゴで「外国人に日本語を教える先生になりたい」という夢を見つけました。ハワイ大学で日本語を教えながら大学院に通い、卒業後に帰国。その後、色々な教育機関で教え、2021年4月に母校に帰ってきました。現在の私は、西南学院大学での教育・研究活動だけでなく、国内外での外国語(日本語・英語)教育と教師教育、そして在住地域(博多)の様々な教育活動にも積極的に関わっています。それらの活動を通して知り合う数多くの魅力的な方々から、「やる気を引き出すヒント」をたくさん教えてもらっています。そこから得られた学びを、自分の教育・研究活動に活かす、そんなことを考えながら毎日を楽しく過ごしています。

専門分野の概要
現在の研究対象分野は、(a)教育実習生や現職教師に対して、教師教育者がどのように働きかけるべきか、(b)教師の言動が学習者の学習意欲にどのような影響を与えるのか、(c)高等学校と大学の英語教育の連携はどうあるべきなのか、(d)外国語教育を通じて、21世紀を生き抜くための資質・能力をどのように向上させるのか、等です。どの分野においても、理論・実践の両面から調査研究を進めています。ことば(日本語・英語)の教師になって以来、ずっと確信し続けていることがあります。それは、「要は『やる気』次第!」という考えです。学習者のやる気の有無が学習の成果に大きな影響を与え、教師の言動がそのやる気に大きな影響を与えるとするのなら、三段論法で、教師の言動が学習者の学習成果に影響を与えることになります。となると、教師の仕事が学習者の学習成果を上げる支援者である以上、「自分の授業は学習者のやる気を引き出しているか」という観点で、自分自身の言動を振り返り、改善点があればそれを直し、よい点があればそれを継続したりさらに発展させたりすることが、教師に求められることになります。その繰り返しこそが、教師としての成長につながると私は考えています。
和田 光昌

和田 光昌教授

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学位

D.L. (フランス文学、パリ第8大学)

専門分野

フランス語圏文学・文化(小説)、美学・表象文化

学生への
メッセージ

フランス語圏の文学と文化を研究しています。ノートルダム・ド・パリ、ヴェルサイユ、ナポレオン、『レ・ミゼラブル』、印象派、エッフェル塔、シュルレアリスム、クレオール、これらについて、みなさん、聞いたことないでしょうか?フランスには独自の文化の厚みがありますが、それだけでなく、「みんなのための結婚(同性婚)」や、パリテ(議員の両性同数)など、日本から見て新しいところもあります。そんなフランスを、フランス語と文学を通して日仏比較文化の観点から探索してみませんか?

専門分野の概要
もともとは19世紀フランス文学、とくに小説が専門。小説は何の役に立つのか、ずっと考えてきました。小説はたんなる娯楽ではありません。小説は社会を写す鏡という考えが成立した19世紀フランスにおいて、小説は、現代社会とそこに生きる人間についての「研究」でした。そこにあるのは、数式でも理論でもなく、ただの 言葉にすぎません。人の意志や欲望の成就や失敗、社会階層の上昇や下降、自分以外の人に向けたり向けられたりする感情や関係のやりとりについての言葉なのですが、それらは、小説のなかで生きられた言葉として書かれています。生きられた言葉には、私たちが「言葉を使って生きる動物」であるかぎり、私たちのなかで共鳴し、強く働きかけてくる力があります。そのような小説の言葉の生態について、私は、必ずしもフランス語に限定しないで研究していきたいと思います。