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#06 学生自らレトルトカレーを企画・販売!?商学部・三井先生のゼミ生に詳しく聞いてみた

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OVERVIEW

#06 学生自らレトルトカレーを企画・販売!?商学部・三井先生のゼミ生に詳しく聞いてみた

SEINAN STORYでは、特色あるゼミ教育の中身に注目し、ゼミの中に留まっていた魅力を紹介します。今回取材した西南学院大学・商学部・三井ゼミでは、TSUTAYAや蔦屋書店を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社様との共同で、ゼミ生が考案した2種類のオリジナルレトルトカレーを販売。また、様々な企業とコラボレーションしながら、ゼミ生が日々マーケティングを学んでいるとのこと。具体的にどのようにしてレトルトカレーを作ったのか、また、ゼミの魅力等について、インタビューしました。

この記事に登場するSEINAN PEOPLE

@Ringoさん

商学部経営学科4年生
三井ゼミ生

@Reinaさん

商学部経営学科4年生
三井ゼミ生

まず、商学部の三井ゼミに入ったきっかけを教えてください。

@Reina 私は商業高校出身で、マーケティングや経営を少し学んでいたため、大学でもマーケティングを本格的に学びたいと思ったことがきっかけです。商学部入学後に、三井先生のお人柄や基礎ゼミでの内容に惹かれて、より一層マーケティングを学びたいと思い、三井ゼミに挑戦しました。

@Ringo  私は西南高校の出身なのですが、高校の先輩が大学に多く、商学部の先輩の1人から三井先生のゼミ活動について伺ったのがきっかけです。

当時はマーケティングという分野をよく知らなかったのですが、商品企画には興味がありました。大学入学後に出会った先輩が三井ゼミの所属で、詳しく聞いたら、当時から企業とコラボレーションして商品企画やマーケティングを学んでいて、楽しそうで、ますます気になった感じです。

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お二人とも入学の目的が明確ですね。三井先生はお二人から見てどんな先生ですか。

@Reina とても学生思いの先生です。例えば、授業内だけではなく、就職活動をする際には、一人一人の特性に応じて丁寧にアドバイスをくれます。

@Ringo 何者かって思うくらい様々な分野に詳しいです。就職活動を開始した直後に、どこから始めたらわからない時も、学生一人一人を知っているからこそ、「◯◯さんはこういうところがあるから、こういう(業界、職種)のが向いてるのではないかな」など、自分だけでは考えつかない視点を提供してくれます。

ー 先生のお人柄がよく伝わってきました。企業と様々なコラボレーションをしている三井ゼミですが、オリジナルのレトルトカレーを作るに至った経緯を教えてください。

@Reina ゼミの中で、いきなり先生から「レトルトカレーを作りましょう」というお題から始まりました。笑

@Ringo 最初は皆、「楽しそう!」という雰囲気で盛り上がっていたのですが、いざ活動を初めてみると、「これは、やばいぞ」と思いましたね。全くゼロベースからの商品開発だったので。

お母さん世代へ感謝を届けたい。そんな想いから生まれた背徳感カレー

どのようにレトルトカレーのコンセプトであったり、購買層(ペルソナ)を設定されたのですか。まずは『背徳感カレー』から教えてください。

@Reina 私のチームは『背徳感カレー』を企画しました。ペルソナは、40代のお母さん世代です。その理由は、TSUTAYAさんの顧客データを分析し、主婦の方の利用者が多いというのが1点。また、私たちがやる意味を考えた時に、大学生の私たちから見たお母さんにありがとうという感謝の気持ちを商品で表現したいと思ったので、40代の女性をターゲットに定めて商品を企画しました。

ー お母さんを始め、周りの反応はいかがでしたか。

@Reina お母さんが率先して、「私の娘が企画したカレーよ」といったように、親戚やママ友に配ってくれてましたね(笑)

ー 背徳感カレーはパッケージもものすごい高級感あったと思うのですが、どのような経緯で作られたんですか。

@Reina 高級感と贅沢感の2点をアピールしようと思って作りました。スーパー等で現地調査を行い、高級なものは「黒」と「金」がよく使われていることに気づいたので、パッケージも黒ベースに金文字にしました。最初はもっと高級感を出したかったので、食べた後にも再利用できるぐらいしっかりした『木箱』を考えていましたが、経費の兼ね合いで断念しました笑

TSUTAYA志免店にお邪魔し、PR活動を行ったのですが、実は40代、50代以上の男性が多く買っているという情報を伺いまして、パッケージの効果もあったのかなと思いました。

 

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背徳感カレーができた経緯を語る@Reinaさん

 

 

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今回商品化された「博多水炊きカレー」と「背徳感カレー」

博多美人から着想を得た『博多水炊きカレー』

続いて、『博多水炊きカレー』が生まれた経緯を教えてください。

@Ringo 私は『博多水炊きカレー』を担当しました。20代〜30代の女性をターゲットにしている商品です。

ー ターゲットはどのような経緯で決定しましたか。

@Ringo TSUTAYAさんからご提供いただいたデータでは、女性の来客者が多かったので、まず大きなターゲットを女性にしました。

コンセプトは、レトルトカレーは手軽に食べれる一方で、手抜き感があるし、健康的ではないイメージという視点から議論を始めましたね。ただ美味しく食べるということだけでなく、何か食べることのメリットを提示したいと思い、それであれば「食べたら綺麗になれる」カレーがあっても良いのではないかと思いました。

私自身が凄いご飯を食べるのが好きで、食べてる時が一番幸せに感じるので、それを感じてもらいたいことも、チームのメンバーにシェアしましたね。

ー ここから、博多水炊きカレーの内容からネーミングはどのように決めていきましたか。

@Ringo まず、私たちが作る意味を考えた時に、美人というイメージを意識しました。
福岡は博多美人といわれるように美人が多い街と言われており、その中でも西南学院大学は、可愛い子たちがたくさんいるので(笑)

最初は『博多美人カレー』というネーミングを考えていました。その中で、博多美人について調べた時に、肌のキメが整っていたりなど、肌に注目してもらっていることが多かったので、そこから美肌を感じてもらえるようなカレーにしようと思いました。

博多美人を前面に出して、「コラーゲン入っています!」や「可愛くなれます」ということを記載すると、気にはなるけど、買うときに抵抗が生じると思って。また、せっかく美味しいカレーができても男性が手にとってもらえないんじゃないかと思っい、商品名も博多水炊きという形にして、肌が綺麗になるなどはあまり表に出さずに、コラーゲンが入っていることだけを明記するとか、なんとなく女性が取りやすい商品をイメージしました。

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博多水炊きカレーができた経緯を語る@Ringoさん

レトルトカレーの価格はどのようなプロセスで決定したんですか。

@Ringo 企業から、最低価格の設定の提示があって、そこから自分達の商品のコンセプト、内容に応じた価格を決め、コンペでプレゼンする流れでした。私たちの班は、手軽にとっていただきたかったので、原価や利益率を計算しながら、できる限り抑えた価格に設定しました。どの班よりも安かったと思います。

@Reina 背徳感カレーは高めの価格設定なのですが、中間発表の際に、製造する企業さんから経験を踏まえて、中途半端な価格よりは振り切った方が、コンセプトと商品が伝わりやすいのではないかというフィードバックをいただいたので、現行の価格設定になりました。

ー コンペはどのような形で行われたのですか。

@Ringo 6グループがプレゼンテーションを行い、上位2グループの提案が商品化されました。残念ながら採択に至らなかった団体もありましたが、その中でも特に印象に残っているのは、カレーをカレーライスとして食べるのではなく、お酒のおつまみのディップとしての商品を発案したグループですね。凄く良いと思いました。

@Reina 他には、西南をモチーフにしたカレーを発案したグループもありましたね。西南のキャッチフレーズ「Inspiring You」を文字って、「インスパイアカレー」というネーミングで。西南にある植物ハーブやスパイスを使ったカレーです。

ーレトルトカレーを作るにあたって、どんな市場調査を行ったのですか。

@Ringo 水炊きカレーを出しているお店が博多にあったので、そこに先生とメンバーで試食に行きましたね。

@Reina 試食というよりは、前段階で、お肉の量がカレーにどれくらいが適切か、というような検証を行いましたね。すごく楽しかったです。その辺りも自分達で決められたので、主体性を持って取り組めましたね。

カレープロジェクトを通じて得た学びを教えてください。

@Ringo 消費者側から作る側になったことで、価値を生み出すことの大変さと喜びを学びました。普段あまり意識しない日常生活の中で、手に取るアイテムも、もしかすると選ばされているのかというような思いになったりと、街中でも色々意識しちゃうようになりました。

@Reina 0から1を作る大変さが大きな学びです。これまでのゼミは、元々あるものを、どうやったら売れるようにマーケティングするかということを中心に学んでいましたが、今回は、レトルトカレーを作るという正解のないお題が出されて、そこに向けてアイデアを考えたので、貴重な経験となりました。

ゼミでの学びを通して、将来の展望を教えてください。

@Ringo ゼミの中で様々なプロジェクトやコンペを通じて、自分の考えを受け入れてもらえるためには、根拠を持って論理的に説明しなければならないことを身をもって、学びました。そのような学びはどの業界、職種にも必要なことだと思うので、どのような道に進んでも、自分のアイデアで他者を巻きこみながら、挑戦できる環境に飛び込んでいきたいと思っています。このゼミを通じて、「私、考えること、こんなに好きなんだ」と気づけたので。

@Reina マーケティングに関係のない仕事を行う可能性もあると思いますが、ゼミのプロジェクトでは、必ずチームで活動してきたので、どの企業に入っても、ゼミで学んだことは絶対に活かせると思っています。

SEINAN STORYは西南生から西南生へのモチベーションを刺激することを一つのコンセプトにしています。最後にゼミ活動に関して、西南生へメッセージがあればお聞かせください。

@Reina ゼミに入れば、出会いの総数を増やすことができると思っています。入らなければ、このように企業の皆さんと一緒に何かを考える機会もなかったと思いますし、仲間とたくさん議論したりする機会もなかったのかなと。なので、ゼミはおすすめです!

元々、自ら積極的に動くタイプではなかったのですが、三井ゼミに挑戦して、チームのプロジェクトに参画する中で、自分の意見を積極的に言えるようになリました。そこは本当に成長できたなと思っています。

@Ringo 大学生は結構自由なので、私の周りにも、ゼミに入っていなかったり、入っているけど今一何しているかわからない友人も確かにいます。しかし、学業で一個頑張ったことがあると、自信になると思いますし、課外活動との両立も全然可能だと思っています。ゼミもしっかり取り組むと、自分の可能性を広げてくれるので、是非西南生にもチャレンジしてもらいたいと思います。

ー 三井先生のゼミの倍率があがっちゃいますね。

@Ringo もう一つゼミに入って良かったことは、最初は初めて出会う子が多かったのですが、ゼミで一つのことに向けて頑張っていくので、その過程で良き友人に巡り会えたことです。夏休みも休みがないぐらい毎日話し合いを行ってきたので、短い期間だけど、深く関われるというか。もう絆が生まれちゃいますよね。本当にこのゼミに入れて良かったです。

本日はありがとうございました。今後、益々のご活躍を期待しています!

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TSUTAYA六本松店での1枚
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