高校3年生の時、コロナの影響で部活動を不完全燃焼のまま終えた経験から、大学入学後は大きなことに挑戦したいと考えていました。そんな時、友人に教えてもらったのが公認会計士でした。合格率10%以下の難関資格ですが、自分の限界に挑戦してみたいと思い、「3年次で一発合格」を目標に公認会計土への挑戦を決意しました。
ただし、独学で一発合格は難しいと考え、2年次から予備校に通う計画を立て、1年次はアルバイトに専念。1年間で予備校代の約70万円を貯め、2年次から本格的に勉強をスタートしました。
勉強を続ける中で支えとなったのは、所属していた「第一国家試験準備室※」の仲間でした。同じ夢を持つ仲間の存在は心強く、モチベーション高く勉強に取り組むことができたのは、彼らのおかげです。また、サークルで定期的に開催していた現役の公認会計士との交流会も良い刺激になりました。公認会計士の仕事の幅広さや企業への貢献度の高さを聞くたびに、公認会計士への思いはより一層強くなりました。
しかし、ほかの人と比べて要領が悪く、暗記も苦手と自覚していたため、人より多くの時問を勉強に費やさなければ到底合格にはたどり着きません。1日10時間以上は机に向かい、通学時間や食事中も動画で講義を視聴するなど、睡眠時間以外のほぼ全ての時間を勉強に費やしました。それでも、時には不安になることも…。そんな時は、「本気でやりたいことなら、今の自分に自信を持とう!」と自らを鼓舞していました。そうして手にした一発合格は、喜びと同時に大きな自信になりました。
人がやっていないことに挑戦することは勇気がいることです。でも、その挑戦が自身の個性につながると思います。ぜひ自分の心の声に耳を傾けて、少しでも熱意があるなら、すぐに一歩を踏み出してみましょう。
私は2年次からマンホールの魅力発信とまち歩きの促進に向けた活動を続けています。その原点は、1年次に受講した経済学部・小出秀雄教授の実習で、“身近でできるまちづくり”を実践的に学んだことでした。これがきっかけとなり、2年次に福岡アジア都市研究所が主催する「市民まちづくり研究員」という事業に参加。9カ月かけてまちづくりのアイデアを調査・研究することになりました。
与えられた研究テーマは「まち歩き×アート」。そこで、「道路にあるもので研究したら面白そう」と目を付けたのがマンホールでした。2年次の夏休みは1人で福岡市内をひたすら歩き、マンホールの写真を撮る日々。「単位にならないのによく頑張るね」という言葉にめげそうになることもありましたが、「マンホールでまち歩きをする楽しさを発信したい!」という思いに支えられ、何とか研究論文を書き上げることができました。
そして、マンホール研究はこれで一区切りと思っていた矢先、「マンホール展をやってみませんか?」とTNCの方にお誘いを受けたのです。「やれることは全部やる!」というのが私のモットー。マンホール展に挑戦することを決めました。
しかし、展示会の開催は初めてのこと。会場で展示するポスター10枚の制作にはかなり苦労しました。さらに、ポスターの印刷代を自己負担しなければならないことが判明!印刷代を確保するため、大学主催の「学生創発プロジェクト※」にも挑戦しました。正直なところ、本当にマンホール展を開催できるのか不安でしたが、小出先生や友人の支えもあり、昨年12月に無事、開催することができ、296人の方に来場していただきました。
振り返れば、私にとってこの2年間は挑戦の連続でした。それでも、「やれることは全部やる」という思いで挑戦したからこそ、アイデアを形にすることができたと思います。皆さんも少しでも興味があれば迷わず挑戦してみてください。迷っている時間がもったいない!挑戦あるのみです。
私が「交渉コンペティション」という大会を知ったのは、法学部・多田望教授からの紹介がきっかけでした。「何か夢中になれるものを見つけたい」と思っていた私は、入学直後で法律の知識がない中、インドで開催される大会の勉強会へ参加しました。
勉強会では、大会に出場する先輩たちと一緒に事前に与えられた課題に取り組むことに。この時、難解な課題ながらも建設的にアイデアを出し合う先輩たちの姿に大きな刺激を受けました。また、通常の裁判とは異なり、双方にとってWin-Winの解決策を目指す交渉に面白さを感じ、大会に出場したいという思いが芽生えたのです。
そこで、1年次の9月に兵庫・淡路島で開催された「Visionary World Cup 2023 in Awaji」に思い切って挑戦。私は明治大学と学習院大学の3年生とチームを組むことになりました。他大学の学生とチームを組むのは緊張しましたが、それ以上に大変だったのは、交渉の糸口となるアイデアを見つけ出すことでした。2つの国家が抱えるそれぞれの社会問題を解決できるWin-Winな解決策は何か。社会問題への理解が足りない私にとっては難しい課題でした。それでも約2カ月間、オンラインを通じて3人でアイデアを形にするために費やした時間はとても楽しく、固定概念にとらわれない考えを持つことの大切さを実感しました。残念ながら、良い結果を残すことはできませんでしたが、今回身に付けた「自ら学びを探求する力」は、今後の学生生活や社会に出た時に必ず役立つと考えています。
そして、失敗は恥ずかしいことではないと身をもって体験しました。失敗を恐れず飛び込んでみることで、その先に新しい世界が広がります。皆さんもまずは飛び込んでみてください。そこで自分を試してみることは案外楽しいものですよ。
私は今年の1月、社会的金融教育家の田内学氏を大学に招き、学生を対象とした講演会を開催しました。その始まりは、田内氏の著書「きみのお金は誰のため」との出合いでした。田内氏は著書の中で、昨今の投資ブームの一方で、まだまだ貯蓄する人も多いが、お金を貯めるだけでは意味がなく、お金を賢く使ってこそ日本経済が豊かになることを提言。この考えに共感すると同時にお金に対する考えが大きく変わりました。そして、多くの学生にお金について考えるきっかけを提供したいと考え、田内氏を招き講演会を開くことを決めました。
そこで、田内氏主催のオンライン読書会で講演会の開催を思い切って打診してみたところ、快諾してもらえたのです。
早速、日時や会場を決めるなど下準備を開始。その中で一番の課題となったのが、集客でした。広報期間は、冬休みを含めて約3週間。学内での周知にはSNSよりもチラシが有効と考え、自らチラシを制作することに。図書館や学内に掲示したほか、図書館や講義前の教室内で500枚を手配りしました。その結果、来場者数はなんと300人!「面白かった」「ためになった」という声も多く、想像以上の手応えを感じることができました。
この経験から、課題を1つずつクリアすることで難しいと思えることも実現できると実感。今後は、学生の間に思い残すことがないよう夏休みに営業代行の事業に挑戦する予定です。
挑戦しない理由を「能力がないからまだ早い」という人がいます。しかし、能力は挑戦しながら高めていくことができるものです。「まずはやってみる」というマインドで行動すれば、リスクよりも大きなリターンが得られるはず。挑戦するクイミングは、常に“今”です。