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卒業生INTERVIEW

小説家(第157回芥川賞受賞『影裏』)

商学部商学科 2002年卒業

福岡県・福岡大学附属大濠高等学校出身

沼田 真佑さん

小説を書くうえでの糧となったドイツ文学の学び。
新たな世界に飛び込むことで違和感から共感へ。

小説家としてデビューし、4年が過ぎようとしています。初めて文学に触れたのは、小学生の頃のことでした。親の部屋で見つけたビートルズのCDを耳にし、対訳の歌詞カードを読んだ時に受けたショックは今でも忘れられません。その影響から、英米のロックバンドの、主に歌詞に惹かれるようになりましたが、本格的に文学の面白さを教えてくれたのは、西南学院大学の図書館です。フランス・アメリカを中心に海外の文学に親しみ、居心地の良さもあり多くの時間を過ごしました。一方で、講義において今の私に大きな影響を与えているのがドイツ文学です。当時、違和感を覚えていたドイツ文学ですが、受講を重ね、さまざまなことを教わる中で、違和感が共感に変化していきました。今では小説を書くうえでの大切なエッセンスになっていますし、興味がある分野だけでなく、新たな世界に飛び込むことで、視野を広げられるというのを実感しました。 西南学院大学には幅広い学びをはじめ、自身とは異なる視点を持つ人、 高校時代には知り得なかった考え方など、多様な出会いがあります。それらと向き合ってみると、面白い発見があると思います。将来のための、かけがえのない財産になるはずです。大学進学は、その後の人生にも深くかかわってくることです。自身が選び取った道である以上、誇りをもって臨んで欲しいと思います。

My Turning Point[私の転換期]

01. 学生生活
海が近く、国際色が豊かで西洋の雰囲気を感じるキャンパスがとても好きで した。
授業では、キリスト教学の講義 が面白かったことを覚えています。
02. 就職活動
大学卒業後は、10 年ほど学習塾で講師として働きました。多くの若い人たちとの交流を通じて、世の中の広さ・深さを実感することができました。
03. 小説家デビュー
会社員時代から、休日を丸ごと執筆活動に費やすぐらい、文章を書くことは好きでしたが、それが将来の仕事になるとは夢にも思っていなかったです。
三つの短篇小説を収録した作品集です。自分の出発点として、常に心に留めておきながら創作に励んでいます。