LTSプロジェクトは、「西南学院大学の学生を中心とした英米文学の翻訳プロジェクト(Literature in Translation at Seinan Project)」の略称です。
このプロジェクトでは、英文学科の学生が、教員と協力しながら、まだ一度も日本語へ翻訳されたことのない英米文学を翻訳する作業を進めています。本邦初訳となる作品の翻訳を完成させ、それをLTSプロジェクトのホームページで公開し、英米文学・文化との交流をさらに推し進めることを主な目的としています。
LTSプロジェクトは、英米文学を、誰もが楽しめるもの、誰もが共有できるものにしたいと願っています。そのために、今まで日本の一般の読者にはほとんど知られてこなかった過去の作家を掘り起こし、彼らの作品を無償で翻訳、紹介しています。これまでの翻訳では、エリザベス・ストダード(アメリカ)の長編作品を1編、短編を11編、また、フォード・マドックス・フォード(イギリス)の短編を2編、翻訳してきました。
英米文学と聞いて、多くの人々が思い浮かべる作家、たとえばイギリスの作家であればウィリアム・シェークスピアやチャールズ・ディケンズ、また、アメリカの作家であればハーマン・メルヴィルやマーク・トウェインといった作家は、多くの作家たちのなかのほんの一部にすぎません。英米文学の歴史にはまだまだ多くの未知の作家の作品が評価されないまま眠っています。LTSプロジェクトの活動によって、それらのまだ知られていない作家を紹介し、文学の楽しみをさらに広げてゆきたいと思っています。
- 「何の情報もない作品をみんなで協力しながら、話の内容を推測してゆくのは、とても達成感があったし、お互いにコミュニケーションもとれて、満足しました。全員で訳をつなげてゆく作業は、どんどんあらすじがわかってきて、話がつながっていったので、面白かったです。」
- 「個人作業と共同作業の組み合わせ。共同作業による助けあいで、お互いの意見や解釈をしっかりと聞くことができた。」
- 「どうやったら周りの人たちに分かりやすく話を伝えられるかが学べた。その際に最も気をつけたのは、理解しやすい言葉を選ぶこと。」
- 「皆で1つの作品を翻訳していくという作業は初めてで、不安もありましたが、一通り訳を終えることによってものすごい達成感を味わうことができました」