世界がキャンパス 私の留学STORY エトヴェシュ・ロラーンド大学 [ハンガリー] 経済学部国際経済学科 3年 若松 真伸さん (筑紫丘高等学校出身)

英語に自信がない自分に
終止符を打つべく挑戦。
 海外の文化や生活に興味を持ち始めたきっかけは、中学生の頃に見たサッカーの試合でした。小学2年生から高校生までサッカー漬けの毎日だった私にとって、海外選手のプレーのかっこよさや、現地のスタジアムの雰囲気、サポーターの熱気など、海外サッカーの盛り上がりは衝撃でした。そこから自然と海外の生活に関心を持ち、洋画や海外のテレビ番組を見るようになったのです。高校時代、英語は得意科目でしたが、英語を話す機会がなかったため、“聞く・話す”力にはまったく自信がありませんでした。そこで、「留学に行くなら、このままではダメだ!」と奮起し、大学1・2年次に「留学生バディ制度」に挑戦。この制度は、日本人学生が西南学院大学に来た留学生とバディになり、留学生の勉強や日常生活を手助けする取り組みです。最初は留学生との簡単な会話でも緊張していましたが、日常的に英語を使うことで表現の幅が広がり、英会話の基礎固めにつながりました。
 留学先にハンガリーを選んだのは、ヨーロッパの中では物価が比較的安く、治安も良好であること、そして留学先の大学が歴史ある名門校だったことが理由です。現地到着後の1週間は、学生団体による留学生同士の交流イベントが開催されました。バーに行ってお酒を楽しんだり、天気がいい日にはピクニックに出かけたりと、アクティビティを通して自然に顔合わせができました。ただ、当然ながら会話は全て英語。未熟だった英語脳をフル回転させていたため、これまでに経験したことがない疲労感に襲われました。しかし、結果的にこの1週間が授業への良い準備運動となり、顔見知りの学生も増えて、とても意義深い時間だったと思います。
周りからの良い影響で
勉強に対する姿勢が変化。
 現地では西南学院大学と同じく経済学部に所属し、全て経済学関連の科目から履修しました。全科目にレクチャー(大人数の講義)とセミナー(少人数の講義)の2つの授業スタイルがあり、理論と実践の両面から学びを深めていきます。最初の頃は英語での授業に苦戦しましたが、留学前に経済用語を勉強していたことや、1年次に経済英語を履修したことで、少しずつ授業のスピードについていけるようになりました。
 振り返ると、ハンガリーでは勉強に重きを置く学生が多く、アルバイトをする人は少ない印象です。学部内には授業の録画を自由に視聴できるビデオルームがあり、いつも多くの学生が利用していました。授業中も授業後も熱心に学ぶ学生の姿を目にし、私も自然と刺激を受け、帰国後も経済学の勉強を続けています。英語力も、親友のハンガリー人の友人と過ごす中で徐々に上達。発言や行動にもだんだんと自信がついてきたように思います。心に余裕ができた頃には、大好きなサッカーの観戦のためヨーロッパ各地を旅行することも。本場の空気を味わえた経験は宝物です。自ら動くことで道が開けるということを、この留学経験が教えてくれました。
何を学びましたか?
 秋・春学期ともに経済学部の科目を履修しました。「基礎経済学」のほか、「経済政策」「国際的な金融と経済」「投資」といった日本とは異なる視点でも経済学を学修。授業中は専門的な単語も頻出し、授業についていくのが大変だったため、復習も時間をかけて行っていました。
大学がある街の雰囲気は
どんな感じですか?
 経済学部のキャンパスは街の中心地にあり、地下鉄の最寄り駅も近く、どこに行くにも便利な立地。寮の近くにはスーパーもあり、日々の買い物に便利でした。また、大学のそばを流れるドナウ川沿いの建物群が本当に美しく、街全体が世界遺産に登録されているほど。特に、川の対岸から見る国会議事堂周辺の景色は私のお気に入りです。
留学中の印象的な
エピソードはありますか?
 留学中、パソコンをバスの中に忘れたり、フランスへ旅行に行く際、乗るはずだった飛行機が急遽欠航したりと、さまざまなトラブルが起きました。これまでの私なら誰かに手助けしてもらっていたかもしれません。しかし、留学中はあらゆるトラブルに対して英語で交渉し、自分自身で解決できるようになりました。
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