世界がキャンパス 私の留学STORY コペンハーゲン大学 [デンマーク] 外国語学部外国語学科 4年 永田 明日香さん (西南学院高等学校出身)

非英語圏の学生が
英語を流ちょうに話す姿に
感銘を受ける。
 留学を志したきっかけは、高校2年生のときのドイツからの留学生との出会いです。彼女は日本語の習得はもちろん、日本の生活になじもうといつも一生懸命でした。そんな彼女の懸命な姿に心を打たれ、私も留学に挑戦してみたいと思うように。そして、大学入学後にヨーロッパからの留学生たちと出会い、非英語圏ながらも英語を流ちょうに話す姿を見て、ヨーロッパへの留学を意識し始めました。コペンハーゲン大学では、西南学院大学での専攻と近い、人文学部で学べるということもあり、同大学を志望しました。
 留学にあたって掲げた目標は、異文化理解を深めること、そして人生で1番思い出に残る1年にすることです。日々感じたこと、行った場所、見た景色を忘れないように、日記を書くことを習慣にしました。
 現地到着後は、本格的に授業が始まるまでの3週間、留学生向けにプレセメスターとしてデンマークの文化や歴史、デンマーク語の基礎を学習。この時に世界各地から集まった学生たちと顔見知りになったおかげで、友達ができました。他大学にはあまりない珍しいカリキュラムです。授業は英語や北欧文化、歴史、人文学系の学問を中心に履修。中でも印象に残っているのは創作ライティングの授業です。即興で物語を考えたり、ディスカッションしたりと瞬発力が求められ、最初はかなり苦戦しました。特にディスカッションでは、日本語で考え、それを英語に変換しているうちに、次の話題に変わってしまうことも多く、話を聞くことで精いっぱい。文法や発音を間違えないようにと意識してしまうあまり、時間がかかってしまって…。そんな時、先生が「聞き手を信頼して」と背中を押してくれました。その後は、だんだんと自己表現できるようになりました。
躊躇していた一人行動も、
今は楽しさに変えられる。
 デンマークは、秋冬は午後3時ごろから薄暗くなり、春夏になると午後9時ごろまで明るいのが特徴です。冬は意識していないと十分に太陽を浴びないままに夜を迎えてしまう日が多く、体内時計を調整するのが大変でした。しかし、春になれば街中が太陽の光にあふれ、デンマークが最も輝く時期がやってきます。広場でフリーマーケットが盛んに行われたり、公園でピクニックを楽しんだりと、屋外で過ごす人が一気に増加。私も学校帰りによく湖畔を散歩し、リフレッシュしていました。
 また、お酒を嗜む人も多く、毎週金曜日には「Friday Bar(フライデーバー)」という学内のバーで伝統的なイベントがあります。その時は夜12時まで飲んで、踊って、おしゃべりして…と、思い切り楽しみました。
 最初の頃はイベントなどに1人きりで参加することをためらっていました。しかし、時間は有限です。失敗を恐れることなく何事もやってみることの大切さを実感してからは、イギリスへ一人旅するなど行動力が身に付いたと思います。留学期間中に10カ国ほど旅して回ることができました。旅先で出会った人、共に旅行した友人、さらにはワーキングホリデーでデンマークに滞在する日本の方とのひょんな出会いなど、たくさんの出会いに恵まれました。自発的に行動したことで、当初の目標通り、人生で最も思い出深い1年にできたと思います。
何を学びましたか?
 留学生向けの北欧神話、英語の創作ライティング、日本の文化や歴史、経済をヨーロッパ視点で見る授業などを受けました。創作ライティングは即興で物語を考えたり、テーマについてグループディスカッションをしたりと、私が苦手とするアウトプットを重視するスタイル。優しい先生や学生に支えられ、徐々に苦手意識を克服できました。
大学がある街の雰囲気は
どんな感じですか?
 歴史的建造物が多く、自然も豊かで景観が美しい街です。デンマークは自転車社会で専用道路が整備されており、サイクリングに最適。留学生の多くがレンタル自転車を日常的に活用していました。スーパーやショッピングセンターも近く、とても生活がしやすかったです。
留学中の印象的な
エピソードはありますか?
 ジェンダー平等の意識が浸透していることです。男女共用のトイレが至る所にあるほか、会話で「パートナーはいるの?」など、男女問わず答えられる聞き方が自然にできていたり、育児に関してもパパ1人がベビーカーを押して散歩しているのをよく見かけたりと、多くの驚きと発見がありました。
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