

国民経済の適切なバランスとは?
一般的に経済学では、貿易自由化によってグローバリゼーションが進むと、世界経済は発展すると考えられてきました。その言葉通り、1991年の冷戦終結以降、世界経済は、グローバリゼーションとともに成長した時代でした。ところが、2008年の世界金融危機以降、世界貿易の成長率は低下。さらに、自国の産業を守るために輸入に制限をかける保護貿易政策を展開する国の登場や経済摩擦による対立が激化するなど、グローバリゼーションの後退や内向化、分断が進んでいます。

では、どの程度、自国の経済をグローバル化すべきなのか。例えば、私たちが外で働いて社会と関わり続けるには、健全な心身を支える「家庭」という生活基盤が安定していることが大事ですよね。これと同じように、社会基盤が崩れない、自国民が安心して暮らせる程度で、グローバリゼーションを進めるべきであるというのが私の考えです。そして、世界が一つとなってさまざまな課題を解決していかなければならないこれからの時代、各国が世界の一員として役割を果たすには、自国の社会基盤が安定的に機能していることが必要ではないでしょうか。
さて、皆さんは世界をどのように見ますか?日本を出て、世界の地に立った時、自分を支えている„基盤"を感じることができるでしょうか。ぜひ、一度世界に足を踏み出して考えてみてください。



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どのような学生でしたか?
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こうした演習を通して、3年次は資料の探し方や読み方、論点の整理の方法などを習得します。4年次では3年次に身に付けたことを生かし、卒業論文の執筆に取り組みます。卒業論文のテーマは、アメリカ経済に関連するものであれば、自由です。書きやすいテーマよりも、学生の好奇心や関心のある社会問題をテーマにすることをすすめており、毎年個性豊かなテーマが揃います。
私がゼミで重視していることは、情報を収集し、分析し、説得力のある論文にまとめるスキルはもちろんですが、問題を見出し、掘り下げることに喜びを感じ、探究する姿勢や態度を身に付けることです。卒業論文のテーマで学生の興味関心を重視しているのも、知的好奇心こそが研究の原動力と考えるからです。ですから、4年次には卒業論文で興味関心のあることに納得いくまで掘り下げてほしいと思っています。
常に知識の更新が必要なこれからの時代において、「探究する力」は必要不可欠な力です。ゼミで身に付けた「なぜだろう?」と感じる力、当たり前を„当たり前"として見逃さない力があれば、変化の激しい社会でもしっかりと本質を見極めることができます。また、旺盛な好奇心が人生そのものを豊かにしてくれるでしょう。
そして、「人と違う考え方でも大丈夫」ということもゼミで学んでほしいです。問題の捉え方や好奇心のツボは人それぞれ。ゼミでさまざまな意見に触れ、違いを大切にしながら、互いに学び合う姿勢を身に付けてください。
