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甲斐田萌音
国際文化学部2年。
クレープが好きです。 -
金田早弥夏
国際文化学部2年。
マカロンが好きです。
テーマおよび選択理由
テーマ:南フランスの人々にとってのはちみつの重要性
日本では、蜂蜜はどちらかというと高級生活食品です。日本の養蜂業の人は、調味料というより、健康によい食品として販売しています。
そこで、蜂蜜が特産物である南フランスの地元の人たちにとって、蜂蜜はどんな存在なのか知りたいと思い、このテーマにしました。
養蜂業はフランスの南の地方では伝統的な農業です。
「蜜蜂のエデン」と呼ばれるモンペリエ近郊のクルノンセックでは、2011年から「はちみつ祭」が開かれています。
蜜蜂にとっては様々な花と様々な蜜を提供する地域です。モンペリエの人々にとって蜂蜜は生活のなかでどのような重要性をもつのでしょうか。
下調べ
フランスでは、1年に4万トンの蜂蜜を消費します。これは、1年に1人当たり600gに相当し、ヨーロッパで最も多い消費量です。
南フランスにあるモンペリエでは、甘草とはちみつを使ったグリゼットという飴が有名です。それは900年以上前から存在している伝統的なお菓子です。昔は貨幣代わりとしても使用されていました。
Montpellierについて
フランス南部に位置し、オクシタニー地域、エロー県の県庁所在地。
人口は257,351人、フランスで8番目の大都会で、医学の大学、ファーブル美術館で有名です。
気温が高く乾燥しており、肥沃なぶどう栽培地帯にも位置しています。
仮説
• 南フランスの地域は蜂蜜の生産地として有名なため、蜂蜜を日常的に使用し、蜂蜜を使ったお菓子もよく食べられているのではないか。
• モンペリエのスーパーには蜂蜜が多く並んでいるのではないか
• モンペリエの人たちは蜂蜜を高級なものではなく、身近なものとして感じているのではないか。
調査方法
• 調査日: 9月12日~9月14日
• フランス モンペリエの Le panier d’aiméという店の前で
• 調査方法: アンケート
質問内容
• どのくらいの頻度で蜂蜜を使うか
• 何に蜂蜜を使うか
• モンペリエに蜂蜜が使われたお菓子はあるか
• 蜂蜜が入ったお菓子をよく食べるか
• 蜂蜜が高級なものであると感じるか
音声
1)どのくらいの頻度で蜂蜜を使うか 月に一回蜂蜜を食べます。
. があるかわかりません。
. 気を付けています。
調査結果
②何に蜂蜜を使うか
タルティーヌとはカットしたパンに バターやジャムを塗ったサンドウィッチのようなもので、
これに蜂蜜を使用するという回答も多かったです。 また、のどが痛いときにグロッグ
(ラム酒に蜂蜜とレモンを加えたもの)を飲むという回答もありました。
南フランスでは、ヤギのチーズに蜂蜜をかけるという食べ方もあります。

↑ヤギのチーズ
モンペリエに住んでいる人は全員「はい」という回答でした。
さらにどのようなお菓子を知っているか尋ねたところ、 パンデピスという回答が最も多かったです。
よく食べるという人が半数近くもいるので多いといえると思います。
「いいえ」と回答した人の中には、蜂蜜はとても甘いので食べ過ぎに気を付けるという意見もありました。
純粋な蜂蜜でないものもあるので蜂蜜を買うときは注意するという意見がいくつもありました。
養蜂場
南フランスには、たくさんの養蜂場があるので、Miellerie Rucher de l’estagnolという養蜂場に訪問し、蜂蜜についてお話を聞かせて頂きました。
ハチミツは、蜂が吸う蜜の花の種類によって風味が変わってきます。
蜂にひまわりの蜜を吸わせると、ひまわりのハチミツの味になるように、何種類かの花の蜜が混じらないようにすることで、それぞれの味と風味を楽しむことができます。
蜂蜜の種類
蜂蜜の集め方
それぞれ花がある山にトラックで箱に入れた蜂を運びます。蜜を吸わせ、蜂の巣に蜜を貯めさせます。蜂の巣に蜂蜜が貯まったら、巣を箱から取り出し、ドラム缶のような機械に入れて蜂蜜だけを抽出します。
蜂蜜の生産期間は5~9月。
Le panier d’aiméというお店
ジャムやクッキー、グリゼット、ワインなど多くの南フランスの商品を取り扱っています。
グリゼットは100~200くらい、蜂蜜は主にオクシタニー地域、モンペリエ、プロヴァンス、セヴェンヌから取り寄せています。
店長のJamesさんはいいものを食べたり、飲んだりすること、良い商品を収集することが好きだとおっしゃっていました。
2012年に建ったお店で、お店の名前は大好きな祖父の名前からつけたそうです。 モンペリエ産のものやその周辺の地域の商品を売りたくてこのお店を作ったそうです。
気付いたこと
• スーパーの蜂蜜の種類が非常に豊富で、多いところでは20~30の商品の種類があった
• スーパーの蜂蜜もほとんどフランス産のものだった
• 市場で蜂蜜農家の方が蜂蜜を売っていた
• グリゼットは、有名なチョコレートショップやお菓子屋さんなど色んな店に売っていた。
考察
アンケートの結果から、モンペリエの人たちは蜂蜜を日常的に使っている人は多いと感じました。母親と蜂蜜を使ったケーキをよく作るという人もいて、
蜂蜜を砂糖の代わりに使うことは昔から代々受け継がれてきたと考えられます。
生産地に注意している人も多く、蜂蜜に対する意識も高いです。ローズマリー、アカシア、オレンジ、ラベンダー、クリ、ヒマワリなど南仏の木や花などから蜂蜜が取れていました。
蜂蜜を使ったお菓子は多くの種類が挙がり、そこには日本ではあまり見られないものも含まれていました。
スーパーにも多くの蜂蜜が並んでいて、訪問させてもらった養蜂場には、蜂蜜のシャンプーやハンドクリーム、石鹸などの商品もたくさんありました。モンペリエの市場で
毎週蜂蜜を売っているという人もいました。また、全員が高級なものではないという回答であったことから、南フランスのモンペリエの人々にとって蜂蜜は身近な存在であるといえます。
モンペリエの人々はその土地で取れる
産物とともに生活していました。
結果
モンペリエの人たちにとって蜂蜜の重要性は以下の3つです。
(1)砂糖の代用:蜂蜜の使い道は様々で、それぞれの食べ方で楽しんでいます。
養蜂業は、南フランスでは昔から続いている農業ですが、今も多くの人が蜂蜜を砂糖の代用として使っています。
(2)国産を選ぶ:モンペリエの人々にとって蜂蜜は、生活のなかで長い間受け継がれてきた日常的で身近な伝統でした。
外国産の蜂蜜と区別して、蜂蜜の生産地や材料に注意している人も多く、南フランスの人々は信頼できる自分たちの土地で生産されるものを大切にし、
安全性を重視しています。
(3)生活の知恵:蜂蜜はお菓子や飴玉にして食べるだけでなく、蜂蜜のシャンプーやハンドクリーム、石鹸などの商品もたくさんありました。
南フランスのモンペリエの人々にとって蜂蜜は身近な存在であるといえます。
参考文献
ヘンリー・ジェイムズ『フランスの田舎町巡り』千葉雄一郎訳
『フランス ミュラン・グリーンガイド』 フランス ミュランタイヤ社
モンペリエ,
Gâteaux et biscuits du Languedoc Roussillon,
Le marché du miel en France - MIEL IN FRANCE,
アンスティチュフランセのコメント
全体的にはフランス語は正しいです。Savoirとconnaîtreの使い方、定冠詞・不定冠詞の使い方に注意してください。 誠実で、完璧で、うまくできているアンケート調査です。 アンケート調査報告はうまくできています。 よい分析と結果になっています。 「問題提起」がなされていません。 考察は少し短く、特に全体的な視点が欠けています。(なぜ、はちみつはこの地方の人々にとってそんなに重要なのですか:経済的原因?歴史的原因?などなど) 結果は簡潔すぎ、少し軽すぎます。「私たちはとても楽しかった」という文はよくありません。問題提起に対する回答が書かれていません。 養蜂業の語彙(たとえば働き蜂が鼻から蜜を採取するbutinerという単語、あるいはハチの巣rucheといった語彙が使われていません。
P.コミュニコンを終えて
ご指摘ありがとうございます。 問題提起がされておらず問題提起の疑問文が必要であることがわかりました。また、考察や結論も修正しました。私たちは初めてのフランス旅行で、フランス語も未熟だったのでとても不安でしたが、ジョアン先生をはじめ多くの方々がアンケートの調査のことやフランスの気候のことなどまでアドバイスをしてくださいました。 そのおかげで、私たちは無事フランスに行き、モンペリエで調査することができました。私たちのホームページ作りを助けていただき、ありがとうございます。ご協力いただいたすべての方々に感謝しています。
ギベール先生へ
養蜂場に連れて行ってくださったり、モンペリエを案内してくださったり本当にありがとうございます。フランス滞在中、大変お世話になりました。とてもよい旅になりました