歴史ある古都の良さとは

MEMBER

  • 植木竣将

    国際文化学科一年です。

  • 鹿谷さよ子

    英文学科一年です。

テーマの理由

京都に住む友人の話を聞いたからです。
彼は京都には歴史的な建造物が多くあることから、
配慮が必要で大変であるという話をしていました。
そのことから、歴史ある古都に住むのは不便ではないのかと思い、
そのような街にはどのような魅力があるのか、調査したいと考えました。

下調べと仮説

アルザス地方での文明の証はコルマールのオルサイム遺跡で発見された土器や住居であること、
コルマールはルネサンス期から変わらない街並みが広がっており、ワインなどで有名であること、
コルマールは多くの文化遺産がある旧市街であり、16世紀ごろからの建築様式を守り続けているということである。

このことから、私たちは建物の美しさが長所としてあげられるのではないか、
また、歴史的なものがいたるところに見られるので、歴史的な街であるという認識があるのではないかなどの仮説を立てた。

疑問点

古都に住むのは不便ではないのか?
また、古都に住む魅力とは何か?

アンケート内容

1. あなたはあなたの街にどれくらい住んでいますか?
2. あなたの街の良いところはなんですか?
3. 観光客におすすめの場所はどこですか?
4.観光客におすすめの料理はなんですか?
5.あなたの街は歴史的な街だと思いますか?
6. あなたの街を一言で表すならどのような街ですか?

調査方法・日程

アンケートを製作し、コルマール・オベルネ・ストラスブールの人に実施。
9月1日から8日までの8日間フランスに滞在。

調査結果

居住歴別アンケート結果(居住歴ごとにグループ分けして結果を示す。)
(A-1ヶ月〜10年/B-11年〜20年/C-21年〜30年/D-31年以上)
(以下の結果は各グループで最も回答が多かったもののみを記載する)
各グループの人数分布はA(3人)/B(3人)/C(8人)/D(4人)である。

Q2.好きなところ
A-活気・美しさ・伝統・小さい街などが挙げられる
B-中心街
C-伝統・建築様式が同率1位
D-建築様式

Q3.お勧めの場所
A-大聖堂・中心街など。
B-ウンターリンデン美術館
C-プティットヴェニーズ
D-美術館

Q4.お勧めの料理
A-タルトフランベ
B-タルトフランベ
C-タルトフランベ
D-シュークルート

Q5.伝統的な街か?
一名(無回答)を除き、全員が「はい」と回答

Q6.一言で表すと(以下全回答を記載)
A-綺麗・モダンであり伝統的・素晴らしい
B-観光の街・活動的
C-本物の・かわいい・ロマンティック・素晴らしい・伝統的
D-美しい・魔法・豚肉・ブルジョワ

また、以下にコルマールの方のコルマールの魅力についてのインタビューも載せています。

考察

これらのアンケート結果から、歴史的な街=不便・時代遅れというわけではなく、
特にコルマールは、歴史的要素と現代的要素の共存の見られる街であること、古い建物の美しさが挙げられたことから、
歴史と共存する生活をしつつもその良さと特異性を認識しているということ、
おすすめの料理の質問の回答として多くの伝統料理が挙げられたことから、伝統料理が現代の人の意識に根付いており、
そのことから、伝統を残そうという意思が感じられることがわかった。

参考文献

市村卓彦『アルザス文化史』
吉村葉子、宇田川悟『フランスの田舎町 芸術家たちが愛した風景』
『フランスの彩り AIR FRANCE』
http://jp.france.fr/ja/discover/30180 2017年6月16日アクセス

アンスティチュフランセのコメント

レベルの高いフランス語です。意味がよくわからない語彙がいくつかあります。
よくわからないフランス語表現をしている個所があります。
明白で、明快なプレゼンテーションです。資料は難なく読めます。
少し曖昧なところもありますがよいイントロダクションです。
アンケート調査は、とてもよくプレゼンされ、その結果もとてもいいです。(グラフが明快です)
しかしながら、このアンケート結果について、少しでもよいのでコメントが欲しいところです。
結論ははとてもよく展開されていて、興味深いです。
しかし、冒頭で書かれている「京都は住みにくい町です」と結論の「コルマールは住人に大変評判がいい街です」の違い
についてなぜなのか考えてみるのも面白いのではないでしょうか。
フランスの歴史都市と日本の歴史都市になぜこのような違いがあるのですか?

感想(P.コミュニコンを終えて)

今回二人とも初めてフランスに行き、英語が通じないこともあるということにまず驚きました。また、二人ともフランス語専攻のクラスではないため、フランスのホームステイ先での日常会話やホームページのフランス語訳など苦戦することが多くありました。しかし、フランス語専攻の先生方やアンスティチュフランセの方々、フランス語専攻の大学院の方々のおかげでなんとかここまでできました。さらに、ホームページ作成においても様々なお力添えをいただいて完成の運びとなりました。本当にありがとうございました。

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