フランス人にとって乳製品とは何か

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  • 井寺智美

    仏専2年
    フランス語習得に頑張ってます。

  • 佐藤文咲

    仏専2年
    趣味は映画鑑賞です。

テーマ

農業大国フランスにとっての乳製品とは
私たちはなぜフランス(ノルマンディー地区)では乳製品が有名で フランス人は乳製品を好んで食べるのかと思いこのテーマを選びました。

下調べ

乳製品とは?
乳製品とは動物の乳、特に牛乳を加工して作られる製品の総称
ノルマンディーで育つ牛(=ノルマン種)は内陸部より塩分が多い牧草を食べ、 さらに海洋性気候のため牛たちは1年の大半は放牧地でのんびりと過ごすために フランスで飼育されるプリム・ホルスタイン種と比べ高脂肪、高タンパク質とされている。

ヨーグルトとは?
ヨーグルトには原料の牛乳が持つ良質のたんぱく質が豊富、日本人に不足しがちなビタミンを含みます。
ヨーグルトに含まれる「乳酸菌」は腸内で善玉菌として増殖、腸内を良好な環境に整える。
新陳代謝も促進するため、肌の改善効果など美容面においても優れた効果を発揮する。

チーズとは?
南西アジアで酪農が始められた直後にチーズとバターが発明されました
紀元前300年前の終わり、青銅が発明され青銅器が流通しだした為チーズが輸出品として北ヨーロッパへ広まりました。

ミルクとは?
今から約8000年前、人類は家畜を営むようになりミルクを定期的に得るようになった。しかし牛は子のためにしかミルクを出していなかったため 子牛を最初に搾乳させてから、それからは子牛を近くに待機させて親牛を騙す形で人間がミルクを得ていました。

調査内容&調査方法

8月25日から9月4日までフランスへ行き、パリにホームステイをする。
そして現地のフランス人(乳製品が有名なノルマンディー地区)の方々にアンケートをお願いする。
ノルマンディー地区の朝市(マルシェ)に行ってそこでみなんさんにアンケートを実施する

アンケート内容
①どのチーズが好きですか
②ノルマンディーチーズの特徴は何ですか
③乳製品の中で何を一番食べますか
④乳製品はあなたにとってどんなものですか
⑤なぜ毎日乳製品を食べるのですか
➅週にどのくらい乳製品を食べますか

「乳製品といえば何を思い浮かべますか」
シールを張ってもらう

仮説

①乳を原料として作られる乳製品(特にヨーグルト)は健康に良いものとして昔から親しまれており、 長寿国の一国であるフランスでは多くの人が健康のために乳製品を摂取している

反対に

②毎日乳製品を食べるが体にいいからという理由ではなく ノルマン種の他とは違う味に魅了され、好きだからや日本人のお米感覚で食べている

調査結果

調査は30人に行い、結果は以下のグラフの通りである。
①どのチーズが好きですか?ーカマンベールが大差をつける。
②ノルマンディー地区のチーズの特徴はなんだと思いますか? ー「味」と答える方が大多数。 他、「ミルク」「クリーム」「真実性」がつづく。
③乳製品の中で何を一番食べますか?ー王道のチーズが一位に。続いて「ヨーグルト」 「バター」「ミルク」「フロマージュブラン」となった。
④あなたにとって乳製品はどんなものですか?ー「喜び、楽しみ」と答える方が多数。続いて「重要なもの」「カルシウム(自身の一部という解釈)」 1人だけ「子供」という方も 。
⑤なぜ乳製品を毎日食べるのですか?ー1人の差で「健康」が一位に。2位に「おいしいから」続いて「喜び、楽しみ」 「好きだから」の順であった。
⑥最後に週どのくらい食べるのか?という質問に対しては、23人が毎日という結果になった。

最後に152人に 乳製品と聞いて なにを思い浮かべますか?という質問をし、63名がチーズ、続いて49名がヨーグルト、18人がアイスクリーム、12人がバター、10人がミルクという結果になった。



どのチーズが好きですか


ノルマンディーチーズの特徴は何だと思いますか


乳製品の中で何を一番食べますか


乳製品はあなたにとってどんなものですか


なぜ(毎日)乳製品をたべるのですか


週どのくらいたべますか


乳製品と聞いて何を思い浮かべますか
これらのことから、フランス人にとって乳製品とはチーズを指し、毎日の食卓に欠かせないものであるということがわかる。        
チーズの次のヨーグルトの重要性も見逃せない。

考察

  フランスの多くの方たちは、健康のために乳製品を 常日頃から食べていることがわかった。 またそれはノルマンディー独特の環境により育った ノルマン種によって生み出される味の良さが伴って フランス全土で日常の密かな楽しみとなり 人気が保たれ続けているのではないかと考える。

参考文献

*ヨーグルト 1993年 日本放送出版協会 作者 光岡知足

*チーズと文明 2013年 シナノ印刷株式会社 ポール・キンステッド 著 和田 佐規子 訳

*人とミルクの一万年 2014年 株式会社岩波書店 作者 平田 昌弘

*美食の歴史 1996年 創元社 アントニー・ローリー 著 池上 俊一 監修

*Wikipedia ノルマン種https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3%E7%A8%AE_(%E7%89%9B)
2017年12月23日 閲覧

アンスティチュフランセのコメント

2005年フランス全土の乳製品企業は18000000トンのチーズを生産しました。つまり、1秒に57キログラムです。 フランスでは一人当たりのチーズ消費量は年間23.7kgで、チーズを食べるフランスの96%のうち47%の人が毎日食べるという統計が出ています。 フランスは、350から400の種類のチーズを生産するでしょう。 チーズの大生産地は西部(低ノルマンディー地方、ロワール地方、ブルターニュ地方)と東部(ロレーヌ地方)です。 ビオ(有機栽培チーズ)については次のサイトを読んでください。 Lire : Les fromages bio, encore discrets dans nos assiettes チーズ生産 2007年、フランス全土の乳製品企業は1897000トン(フロマンージュ・フォンデュを除く)生産しました。 1722000トンが乳牛(フロマンージュ・フォンデュを除く) 88000トンがヤギチーズ 60000トンが子羊チーズ このチーズ生産量は350種以上のチーズに関して調査した結果です。 2008年、チーズ生産量はわずかに伸びました。 ヤギのチーズが2007年に比べて2.6ポイント上昇しました。 全生産量のうち、乳牛チーズが占める割合は91%で、ヤギチーズは5%で子羊チーズは3%です。 フランスの乳製品のうちチーズが占めている割合は43%です。 チーズの輸出について: フランスは金額としては、世界最大のチーズ輸出国で、量的にはドイツが世界最大の輸出国です。

P.コミュニコンを終えて

アンスティチュフランセの方々にはアンケートの内容であったり、アンケートする場所であったり、人数など様々なアドバイスをいただきました。
本当にお世話になりました。そのおかげで現地でスムーズに行うことができました。
今回p.コミュニコンに参加してヨーロッパで、特にフランスではチーズ、ヨーグルトをはじめとする乳製品が生活に欠かせない物となっているのは 健康の為、日本では真似できないような独特な乳の魅力のためなんだなと実感しました。またフランス現地へ行き、そしてそこでホームステイを経験することで より日常に近い形で調査できたのではないかなと思います。今後はこの経験を生かし語学、文化についてもっと学びたいです。

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