南仏プロヴァンスのマルシェの特徴とは何か?

自己紹介

古川杏里
フランス語専攻1年(21期)
フランス語とフランスの文化について勉強中…

テーマ設定理由

 私がこのテーマにした理由は、過去のp.communiquonでパリのマルシェ(市場)について調べていたのを見て、地方のマルシェにはどのような特徴があるのかが気になったからである。また、地方のマルシェに来ている人たちはどのようなものを求めて足を運んでいるのかも気になった。そこで今回の調査では、南仏のマルシェの特徴について調べることにした。

下調べと仮説

参考文献で調べた結果、マルシェ(市場)が自給自足で農業を営んでいた男たちが、農作物を売り始めたことがきっかけでできたということがわかった。
それから、プロヴァンス地方は地中海気候や土地の肥えなどから、農作物や花、果実などが多く育てられていることも明らかとなった。
これらのことから、新鮮な農作物がたくさん売られているのではないか、また、食品だけでなく、花や骨董のマルシェで南仏の特産品がみつかるのではないかと仮説をたてた。

調査方法

調査日時:8/9〜8/18
調査場所:アヴィニョン・カヴァイヨン・リルシュルラソルグ・エクサンプロバンス
宿泊先:ホテル
調査対象:マルシェに来ている人たち

アンケートの質問

調査は、マルシェに来ている人を対象に、アヴィニョンとエクサンプロヴァンスでアンケートを行なった。また、アンケート以外にも、アヴィニョン、カヴァイヨン、リルシュルラソルグ、エクサンプロバンスのそれぞれのマルシェを見てまわった。
アンケートの質問内容は以下の5問である。
①地元の人かどうか。
②月に何回マルシェを利用するか。
③マルシェで何を買うか。
④このマルシェのおすすめのものは何か。
⑤あなたはスーパーとマルシェのどちらが好きか。また、それはなぜか。

調査結果

①の質問では44%が地元の人、56%が観光客という結果になった。ちょうど取材期間がバカンスの期間であったため、このような結果になった。
次に②の質問では、地元の人は52%の人が月に4回以上マルシェを利用しており、観光客は1〜2回という答えが79%だった。
③の質問では、地元の人と観光客の答えはほとんど同じで、野菜や果物が多く挙げられた。新鮮な野菜や果物を買いに来る人が多いようである。ただし、観光客の中には服と答える人が12%もいた。また、地元の人はほとんど食品を買っていたが、観光客は地元の人よりも物を買っているようだった。
④の質問では、地元の人はオリーブ、メロンを多く挙げていた。また、全部がおすすめだという人も何人かいた。観光客は、オリーブとメロンに加え、プロヴァンスハーブ・スパイスやラヴェンダーの石鹸を勧める人が多かった。他にはニンニク、麦わら帽子、布なども挙げられた。この質問では意外と観光客のほうが、沢山回答してくれた。
⑤の質問では、マルシェの方が好きだと答えた人が84%と圧倒的に多かった。特に地元の人たちは全員がマルシェの方が好きと回答した。好きな理由としては、新鮮なものが多く売っているからという理由が一番多かった。他にも、旬のものがあるから、マルシェの人たちがフレンドリーで話しやすいからなどといった理由も多かった。一方、スーパーのほうが好きだと回答した人は、安い上に、色々な商品を一度に買えて便利だからという理由が多かった。また、スーパーのほうが好きだと答えた人達は若者が多かったように感じた。

考察

やはり南仏のマルシェには新鮮な物が多く売っていた。オリーブやメロン、プロヴァンスハーブ・スパイス、石鹸などが有名なようだった。特に、かごバッグや麦わら帽子、ニンニクおろし器、オリーブの木でできた雑貨などは南仏のマルシェでしか見られなかった。また、リルシュルラソルグの蚤の市でにんにくおろし器を見つけることができた。

結論

今回の調査で、南仏には新鮮な果物や野菜が売ってあることがわかった。また、オリーブが有名だとは知っていたが、オリーブの実だけでなく、オリーブの木でできた雑貨まで売っていたのが驚きだった。それから南仏のマルシェはとてもフレンドリーだった。蚤の市では思ったよりも南仏の特産品はなかったが、日本の市場では売られていない物や、鳥など驚くような物まで売られていた。  

参考文献

①田中道雄「フランスの流通 流通の歴史・政策とマルシェの経営」 中央経済社
②小林かなえ「フランス 地方の過ごし方 さあ、パリの次はマルシェに行こう!」文化出版局
③山本ゆりこ「ボンジュールプロヴァンス」ブロンズ新社

アンスティチュフランセのコメント

フランス語は全体的に正しいが、A2レベルです。 « par la question de » や « contre » など多くのよくない言い回しがあります。
資料のプレゼンがほとんどなく、理解に苦しみます。(少なくとも異なる箇所にはサブタイトル(小見出し)が必要でしょう)
仮説がしっかりと表明されていません。
回答は明らかにされていますが、そこからきちんと結論が引き出されていません。
最後になぜパリのマルシェのデータがあるのかわかりません(パリでもアンケートを行ったのですか?)結論は全体的にあいまいです。
−アンスティチュフランセの先生へ−
コメントありがとうございます。私はあまりフランス語が得意ではないので、文法のアドバイスはとても勉強になりました。また、自分では気づけなかった調査の曖昧なところを的確に指摘していただけたことで、もっとこうすれば良かったという反省点に気づけました。この反省は今後、様々な調査での課題にもなると思います。
本当にありがとうございました。

P.コミュニコンを終えて

 今回の調査で自分の調べたいことが調査できただけでなく、フランス語の勉強にもなりました。それだけでなく、パワーポイントやHPの作成方法なども難しかったですが、自分のためになったと思います。また、初めての海外での調査で不安なことも多くありましたが、現地の人々が私にとても優しく接してくれ、快く協力してくれたため、うまく調査を進めることができました。他にも様々な面でサポートをしてくれた人々にも、とても感謝しています。ありがとうございました!

フォトギャラリー