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2025.12.26

【人間科学部社会福祉学科】公的扶助論において福岡市社会福祉事業団による特別講義を開催しました

 12月11日(木)、人間科学部社会福祉学科の「公的扶助論」(担当:河谷はるみ教授)の授業において、社会福祉法人福岡市社会福祉事業団から住田啓二氏(07年卒・人・社福)をお招きし、「障がい福祉現場の実際と考え方~障がい福祉の視点から社会のあり方を考える~」と題した特別講義が行われ、約110名の学生が出席しました。
 講義の前半では、福岡市社会福祉事業団の概要や業務の内容に加え、住田氏がこれまでの社会福祉職(専門職)としての経験を基に説明されました。福岡市社会福祉事業団では、主に障がいのある児・者に対しての療育・相談・就労・生活支援等の事業を実施されており、その中で住田氏は障がい者生活・就労支援施設での生活支援員や市障がい者基幹相談支援センターでの相談支援専門員、発達障がい者支援センター、地域支援マネジャー、法人本部の勤務などを歴任。さまざまな障がい福祉現場における役割や多様な働き方を紹介されました。
 後半では、障がい福祉の領域において、近年発達障がいの知識や認識が広まってきたことに伴って相談や対応が増加傾向にあり、一見すると分かりづらく周囲から理解されにくい発達障がいの支援を通して、人々の生活や社会のあり方をどのように理解すべきかについて説明がなされました。また、発達障がいの支援を通して、障がいの有無や「違い」について、その人を取り巻く環境を理解した上で、認め合い、支え合い、活かし合うという「福祉」が当たり前に存在する地域社会を作っていくことの重要性についても語られました。
 受講した学生からは、「実習を経験し福祉に対する理解はしていたつもりだったが、実際の支援現場のお話を聞いて新たな気付きがあり、幅広い福祉の重要性を再認識した」「将来社会福祉職として相談員になりたいと考えているので、相手のことを理解して伴走するというアプローチの仕方がとても参考になった」「大学での学びと支援現場での福祉の実践がつながり、学びが深まった」といった感想が寄せられ、学生たちにとって、福岡市社会福祉事業団の役割や実際の障がい福祉の現場について理解を深める貴重な機会となりました。