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VisMoot

世界中の大学生が英語で弁論を戦わせる大会
を通じて身につく「社会人基礎力」

授業とは違う成長がある「VisMoot」ってなんだろう

西南学院大学法学部で2017年から始まった「VisMoot」への取り組み。聞き慣れない言葉だけれど、そもそもなんのこと?どんなことをしているの?

担当の法学部釜谷真史先生と、キーパーソンであり、リーダーを務める法学部国際関係法学科3年森山夏琳さんにお話を聞きました。

このチームが
私の居場所になった

法学部国際関係法学科3年 
森山 夏琳さん

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座学にはない'実践で成長する'チャンス

「VisMoot」とはなんでしょうか?
「VisMoot」は、世界中の大学生が英語で弁論を戦わせる国際模擬商事仲裁大会です。国際取引で生じる架空の紛争を題材に、その仲裁を模擬的に行います。全世界から300以上の大学法学部やロースクール(法科大学院)の学生が売主・買主に扮して、法律を武器に論戦するわけです。1993年にウィーンで始まり、2003年からは香港でも開催されており、海外では「国際弁護士の登竜門」とも呼ばれています。またウィーン・香港でのメイン大会に向けて、世界各地でプレ大会が行われており、2008年から日本でも実施されています。
西南学院大学はいつから参加を?
本学としては2017年度から参加しています。2016年度の日本大会を当時私のゼミに所属していた学生とともに見学して、その後チームを結成しました。もともと本学部はディベート(討論)に対して積極的に取り組んでおり、1年次基礎教育でもディベートを取り入れていました。私もこの1年次教育の担当教員としてディベートを通じて「チームでの議論」が学生の成長につながることを強く感じていたため、私のゼミでも他大学との法律討論会を開くなどしていました。次第に学生のレベルが上がってきたため、「もう一段上の学生が成長できるディベートの場」を探していました。
英語でのディベートは難しそうです
実はVisMootは以前から私がお世話になっている他大学の先生のお誘いを受けていましたが、あまりに高度な内容なので初めの頃は検討もしていませんでした。見学に行った時も「これは無理だな」と。しかし英語が得意な学生が私のゼミにも増えたことで参加を考えるようになりました。専門的な用語も多いので、英文を理解するのは簡単ではありませんし、「メモランダム」と呼ばれる準備書面を作るのはさらに難易度が上がります。もちろんそこには「論理」性も必要ですから、毎年必死です。
VisMootに参加することで
期待できることは?
「VisMoot」は大会での好成績を目指して準備をしていく訳ですが、その過程には「社会人基礎力」と言えるようなスキルが身に付く要素が詰まっています。
まずは「コミュニケーション力」。様々なバックグラウンドを持つ学生たちとチームを組み、ともに立論を作り上げる過程では、否応なく円滑なコミュニケーションが求められます。外部の学生、教員、弁護士などとの接触機会も多いことも座学にはない成長の場になっていますね。例えば説得のために必要な「目を見て話す」といったコミュニケーションの基本も、座学では体感する機会が少ないもののひとつかもしれません。
そして、VisMootは法学部の学生であればだれでも参加が可能です。参加する学生には英語が得意な学生もいれば、そうでない学生もいます。その一方で、ディベートで重要な、口頭での表現力が豊かな学生や論理だてて考えることができる学生もいれば、そうでない学生もいる。様々な特徴を持った学生が集まって、一つのことに挑戦し成し遂げるのは学生の良い経験になり、それが自信につながると考えています。
法律についてもぐっと興味が
沸きそうです
準備過程では、あたかも弁護士になったかのような立場で、自分の主張を実現するための法律(ルール)を探し、判例や文献をもとに解釈し、事実を分析して適用する、というプロセスを繰り返し行います。受け身での学習では到達できないレベルの実践的な法律の議論を通じて、法律を体感することになります。「法律を座学ではなく実践的な視点からみる力」がつく、と言えるでしょう。
そして英語、ですよね
様々な優秀な翻訳サービスがある便利な世の中ですが、法律に関する文章ではそれらを頼りにすることがなかなかできません。実は、初年度の学生がVisMootの問題全文を某翻訳サービスを使って訳したらしいのですが、出来上がった日本語を読んでもまったくと言っていいほど意味が分からなかったようです(笑)。「なんとなく意味が分かる」という読み方では、当事者になりきって論戦するだけの情報が得られません。「省略されている言葉」を推測したり、代名詞が受けている言葉を特定したり、時制に注意したりしながら、と「ニュアンスの違い」を理解していきます。文法に注意を払い、丹念に辞書を引いて…を繰り返していると、英語力はかなり鍛えられます。
受験を考えているみなさんに
メッセージを
VisMootは、社会で経験することを学生のうちに経験して「社会人基礎力」を鍛えることができる貴重な機会です。社会になぜ法律が必要なのか、自分がなぜ法律を学ぶのか、など体感することもできます。自分の考えを「話せる」ようになること、チームで目標をを達成していくことで、その後の人生に自信が持てるようになります。
ぜひ一緒にVisMootで世界を目指しましょう!

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森山 夏琳さん

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