フランス人の靴への意識

MEMBER

  • 林 音初

    文学部外国語学科英語専攻
    料理と洋服が好きで、今英語とフランス語を勉強中です。

  • 江口 藍梨

    文学部外国語学科フランス語専攻
    旅行が大好きです!

テーマ

ファッションに興味があり(おしゃれは足元から)という意味をファッションの最先端であるフランスの首都パリに行き詳しく調べたかった.

問題提起

研究目的は「おしゃれは足元から」という意味をファッションの最先端であるフランスのパリで調査することです。フランス人は靴に対してどのような意識とこだわりを持っているのか?

下調べ

下調べで分かったことはまず日本とフランスはそれぞれ違った靴文化を持っています。日本では江戸時代末期まで下駄や草履を履くということが当たり前でしたが、明治維新以降少しずつ西洋の文化が入ってきて日本でも靴が普及し始めました。​ 一方、フランスでは11世紀からすでに靴を履く習慣があり、家の中で靴を履くという文化が定着していました。​
西洋では、「最古の靴はアルメニアの洞窟で5500年前に発見された。靴の形状は多様で特に流行と社会的ステータスによって異なる。最もよく使用される素材は皮である。靴の修理屋はコルドニエと呼ばれる。」
「19世紀の終わりまで美しいが履きにくい靴は社会的ステータスを反映していた。つまり上流階級は歩く必要がないのに対して下層階級は凸凹道を歩く人たちである。」 (article : Chaussures, fr. wikipedia)
「民衆的語源によると、コルドニエは「網・紐」という言葉から来ていて、最初の靴屋は紐を使って靴を編んでいた。」 (article : Chaussures, fr. wikipedia)

仮説

フランス人にとっての靴は重要であり、服装の中で一番気を使っている所であるだろう。そのため靴へのケアやフランスにしかない文化の違いがあると思います。フランス人にとってのおしゃれをするとはまずきちんとした靴を履きそれからきれいな服装をするということだと考えます。

調査方法

 1調査日2019年8月21日から9月5日
2調査場所、リュクサンブール公園 および泊まったホテル ( ポワッソニエール駅)
3対象者 20~60歳 男女30人
4調査方式 :アンケート

質問内容

1.初対面の人と会った時その人のどこを見ますか?
2.自分の国(フランス)は靴に気を使っていると思うか?
いいえ→それよりアメリカの人の方があてはまると思う。
どちらかというと,はい→年寄りの方は一足を長く大切に使う。若者は安い靴を頻繁に買い 換える気がする。
3.今履いている靴はどれくらい使っていますか?
             
4.最も高い靴はいくらですか?
5.靴のケアをしているのですか?


気づいた事

ホテルでのこと ホテルで調査を行ったところ面白いことを発見できました。 日本と違うところは二点です。 一つ目は靴磨きのアメニティがあることです。 これは無料でもらえます。片面にはオイルが塗られており、磨くと光沢が出るよ うなアメニティでした。 スタッフの方も靴を磨く機械使ってお手入れをしている。 二つ目は三星以上のホテルなら設備されている。 これは主にお客さん用だが従業人も定期的に使用している。 靴をきれいにすることは強制ではない。

「フランス人は靴を磨くときも靴を脱がない」



意外だったこと
Vデパートのフロアガイドのマップに靴屋の項目があった。 ハイブランドのお店に履き慣らした靴で行っても、入口にガードマンはいたが、 靴を見もせず入れてくれた。 また、周りの客の靴も高価な靴ではなかった。 靴屋さんの修理屋さんが多かった。 10€で、買える靴屋さんがたくさんあった。

考察

ファッションへの関心は靴や服装など人によって様々でした。どれだけ高価な靴を持っているかで、 人の印象を見るというよりかは、ものをどれだけ大切にしているかの基準で靴を見ている人が多く思えました。それほど靴は特別な関心はなかったです。

結論

仮説と異なり年配の方は靴にこだわりを持っていて靴をよく見る人が多く第一印象に靴も含まれるが、若い世代は靴に関心を持つ人は少ないです。長年使うことができるものを、年配の方は使用しているため、高価な靴が多く買い替える頻度も少ないです。それに対して、若い世代は10€ぐらいの靴を1年ごとに買い替えています。靴のケアも年配の方は靴屋さんに修理してもらうが、若い世代は自分でできる範囲でしかケアしないようでした。

アンスティチュフランセのコメント

あなた方が行ったことは非常に良かったです。フランスに対するあなた方の見方とあなた方の意見は、今回の調査の貴重な経験のおかげで変わったと思います。 あなた方はこの研究からいくつかの興味深いことを学んだと思います。さらにそれを理解させることもできています。あなた方が行った研究の比較も非常に興味深いものでした。

謝辞

最終日に訪れる予定だった靴の修理屋さんに、体調を壊しインタビューができなかったことは残念ですが、現地の薬屋さんに行ったり経験できないようなことも経験できたことは良かったと思います。 実際にフランスに行って、自分たちでアンケートやインタビューをとり、自分たちの目で直接体験できたことにとても感謝しています。 また、フランスで出会う方々は優しい方ばかりで、靴に関していろいろな考えを教えて下さり、今回の調査に快く協力して頂いたため、現地でスムーズに取り組むことができました。

活動を終えて

フランス語やフランスの文化を学び始めてまだ未熟な私達に、このような素敵な機会を得られたのも武末先生を初めとする先生方、アンスティチュ・フランセの方々のご協力があり、作品が完成されました。ご協力して頂いた方々に感謝の気持ちを申し上げます。

参考文献

· 1、ジョナサン・ウォルフォード 『A~Z』○○出版 2014
· 2、Shoes-box シューズ選びにおける日本と欧米の違いとは?(2019.12.9アクセス) https://shoes-box.net/AI0000158
· 3、ジョン・ピーコック 『shoes』○○出版 2014
· 4、人と靴の歴史 (2019.12.9 アクセス) http://kutsuya.biz/talk_about_shoes_and_feet/entry-40.html
· 5、Shoes-box なぜ西洋では家の中でも靴を履くの !? その理由は熟睡スタイルにあた!(2019.12.9アクセス) https://shoes-box.net/AI0000004
·6. Chaussures, , 2020.2.10アクセス

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