(専門演習II) 07期生向け

奥   博 司ゼミナール

テーマ:民事手続法演習

テキスト:追ってテキストを指示する。適宜プリントを配付することがある。

講義内容:

  法を学ぶということには、大きく分けて二つの側面がある。一つは、現実の問題を既存の(法)技術を用いて実際に処理する能力を身につけることであり、もう一つは、人間、社会、国家といったものの、現実の姿、あるべき姿を、認識、考察することである。ある法学者の言葉を借りれば、前者は操作的知性、後者は思想的知性と呼ぶことができる(星野英一『心の小琴に』141頁)。将来の学士(法学)たらんとする者はこの双方の錬磨を行うことが望ましい。
  専門演習では、可能な限りこの二つの課題に挑戦したい。具体的にはまだ十分につめていないが、前期は、具体的な設例をもとに、民事法の基本的な知識、思考力が身についていることを確認する。後期は、民事手続法に関する論文の輪読を行う予定。
  なお、基本的に、2004年度と同様のゼミの運営を行うつもりであるので、もし、可能であれば、私のゼミに参加していた06期生または07期生に、ゼミの内容を、直接、問い合わせられたい。
募集条件:
  特に役にも立たないようなことについて、時間を忘れて口角泡を飛ばして議論をするといった体験は、学生時代以外にはあまりなしえないものと思われる。そこで、ゼミの参加者全員が、共通のテーマにつき、時間を忘れてお互いの考えをぶつけ合うといった雰囲気のゼミにしたいと考えている。その結果、時間を延長してゼミを行うこともあろう。従って、参加希望者は、火曜日の4時限目以後もゼミのために時間をあけておくこと。
  参加希望者多数の場合には、2004年度の私の専門演習Iの単位を取得した学生の参加を優先する。
  その他、何事にも熱心な学生さんの参加を歓迎する。
(なお、参加希望者は、私の専門演習Iの受講者も含め、
   今後、どのような大学生活を送りたいと考えているのか
   その関連で、私の演習への志望動機、演習に対する希望
を簡単にまとめて、学研の私の研究室(240号室)まで持参されたい。電子メールは受け付けない。)
開講曜日:火曜3時限。ただし、4時限目もゼミのためにあけておくこと。

特記事項:

  1. 専門演習I(前期)、専門演習III(後期)の受講者と合同で演習を行う。
  2. ゼミが始まるまでに、新堂幸司『新民事訴訟法(第三版)』(弘文堂)、あるいは、その他の民事訴訟法に関する体系書を通読しておくこと。
  3. 後期に輪読する論文は、受講者と相談の上、決める予定である。
  4. 就職に関する直接的な援助は行わない。私も、社会人として巣立っていく学生さんに対して、できるだけ協力したいと思っているが、学生さんの社会人として必要な知力の向上に、多少なりとも協力することこそ、大学教員が真に行うべき、学生さんに対するサービスであると考えているからである。
  5. 演習に関する連絡を行うことがあるので、掲示に注意されたい。