保険の歴史と分類自助・互助・公助の保険経済学 

  保険金融論を論じる以前の問題として、保険の歴史的研究が必要であると感じた。ところが、保険史の勉強をしているとそれが保険の分類と密接に関ると思われた。そこで、歴史と分類を関連付けるという分析視角にオリジナリティーを持たせて論じたものである。また、「経済的弱者の保険」なる範疇を設け、そのような保険の登場を保険史における「保険の社会化」と捉えたことも従来の保険史にないオリジナルな視点である。なお、保険経済学の体系に関する独自の見解として、自助、互助、公助という経済的保障原理が重要であると考えるため、自らの見解を「自助・互助・公助の保険経済学」と表現することができるのではないかと考えた。そこで、これをサブ・タイトルとした。ただし、自助、互助、公助という考え自体がかなりまとまってきたのは、22「保険本質論」の段階である。