保険業法第84条の考察

  1992年度決算において保険業法第84条適用による株式評価益計上が認められるとの新聞報道に対して危機感を持ち、報道後約1週間で取り急ぎ纏めたものである。保険業法第84条に対する誤った危険な考えが意外と業界に広がっていると思われ、まず、84条の性格規定から考察した。この考察から決算対策として本条を適用することは本末転倒であるとした。時論的なテーマではあるが、保険会社の運用における評価損益の取り扱いに関る本質論的な議論も踏まえて、執筆したものである。