神学科
キリスト教にまつわる文化や歴史に触れ、
神学的視点から世界の平和を模索する。
キリスト教の神学や思想、芸術などを学び、人間が生み出してきた豊かな知見を通じて社会を考察します。徹底した少人数制に双方向のゼミ形式の授業。多様な言語を学び、他学部の科目も履修できる柔軟なカリキュラムのもと、深い人間理解や幅広い教養を身に付けます。世界の平和と人々の幸せを願い、その実現に貢献する人を育成します。
神学的視点から世界の平和を模索する。


カリキュラム

語学教育環境

キリスト教神学を追究する学び
本学科ではキリスト教の真理の追究と、キリスト教にまつわる文化や歴史などを学ぶことを目的としており、「信仰」の有無を問うものではありません。仏教徒の学生も在籍しています。
幅広い将来の選択肢
本学科の卒業生は一般企業を中心に、各業界に幅広く就職。その他、公的機関や資格を活かして図書館司書や博物館学芸員、教職に就く学生もいます。





キリスト教信仰の普遍性を学び、基礎的な神学的教養を身に付ける。
キリスト教とその歴史および聖書についての概論的科目を通して、キリスト教精神に基づく幅広い教養を身に付けることができます。また神学を学ぶ上で不可欠なツールである古典語学に習熟することも可能です。
神学各分野の学びを通して、人間と世界を正しく理解する。
信仰の歴史的・神学的問題を多面的に学び、キリスト教精神を究明するために神学的に思考し、批判的に判断できるようになります。また人文学諸学の思考・判断・表現を学び、豊かな国際感覚を養います。
神学研究の方法に精通し、主体的自覚的な課題を抽出し、発信できるようになる。
主体的自覚的に課題を抽出し、コミュニケーションとプレゼンテーションをすることができるようになります。日本・世界の精神文化の形成、倫理・道徳の向上、平和と福祉の促進に貢献する実践的な倫理性を養います。
旧約神学(B)
「聖書」は、多様な時代、立場、文化背景を持つ人々と神との物語が詰まった図書館です。各自が関心を持つ主題(「死」「人間」「音楽」…)を取り上げ、旧約聖書の中のたくさんの声に耳を傾けつつ、受講者の皆さんと対話を交わしながら、一人ひとりの神学(theologia:神についての言葉)を見出していけたらと考えています。
組織神学概論A・B
聖書の思想を論理的に整理していくのが「組織神学」です。組織神学は伝統的に「弁証学」(キリスト教は他の思想や世界とどう関係しているか)、「教義学」(キリスト教は何を信じているか)、「キリスト教倫理学」(キリスト者はこの世界でどう生きるか)の3つに分かれています。学んでいくと、単なる「整理」を超えて新しい世界が見えてきます。

神学的な思考力を身に付け、
「批判的」に判断できる人へ。
本ゼミでは、新約聖書を「批判的に」解釈するための学問的な方法論を学びます。ここで言う「批判」とは、非難という意味ではなく、厳密に吟味して判断することを指します。啓蒙主義と歴史主義という近代西欧の2つの思想から生まれた聖書の解釈は、現代においても発展しつづけている分野。同じテクストから、これまで見えていなかった新しい意味を見出す面白さがあります。学生たちにはゼミでの学びを通じて、神学的な思考力に加えて、多様な視点で物事を判断する力を身に付けてほしいと考えています。その力は目先の利益に結びつかなくとも、皆さんがやがて人生の岐路に立たされた時にきっと支えになるはずです。
神学部神学科
須藤 伊知郎 教授

新約聖書の解釈を通して
多角的な視点の重要性を知る。
神学部の魅力は、神学の枠を超えて心理学や歴史学、哲学など多様な学問に触れ、人間や社会についてより深く理解できる点です。また、世界中で多くの人々が信仰しているキリスト教の価値観を学ぶことは、グローバルな視野の修得にもつながるのではと考えています。ゼミでは、聖書が書かれた頃の社会背景や文化が、聖書の記述にどのような影響を与えたのか、そしてそれが民衆にどのように受け取られてきたかを学びます。新約聖書を修辞学批評や物語批評などの多様なアプローチから分析することで、物事を多角的に捉える重要性を学びました。この経験は日常生活や他者とのコミュニケーションにも大きく役立っています。
神学部神学科 4年
澤村 祐輔(熊本県・九州学院高等学校出身)
取得できる資格・免許
卒業後の進路
神学コースの学生は牧師や教職、教会関係の仕事に、キリスト教人文学コースの学生は他学部と同じく一般企業に就職します。放送、新聞、出版業界など、あるいは教職、図書館、博物館などの分野を望む人に有益です。独自性の強い学科なので、何を学んだか、面接で関心を持たれることが多いようです。また、本学大学院や哲学・思想系の大学院に進学する学生もいます。