Seinan, Be True to Christ
神学部神学科では、キリスト教界の指導者はもちろん、キリスト教に基づく人間理解と幅広い教養を身に付け社会に奉仕する人物の育成を目指しています。徹底した少人数制のアットホームな環境で、キリスト教の思想や哲学、関連する芸術や心理学、社会福祉などを主体的に学ぶことは、将来、責任ある生き方を全うする上で大きな力となるでしょう。責任は英語で responsibility、神に問いかけられ応答する(respond )という意味が根本にあります。「 問われて応える 」この意味も含めて責任ある生き方をするにはどうあるべきか、共に考えましょう。また、旧約・新約聖書を深く学ぶに伴い、ギリシア語、ヘブライ語、ラテン語といった古典語や英語、ドイツ語にも触れて語学力を修得するとともに、精緻な作業、研究を積み重ねていく根気を養いましょう。
聖書の思想を論理的に整理していくのが「組織神学」です。組織神学は伝統的に「弁 証学」(キリスト教は他の思想や世界とどう関係しているか)、「教義学」(キリスト教は 何を信じているか)、「キリスト教倫理学」(キリスト者はこの世界でどう生きるか)の 3つに分かれます。学んでいくと、単なる「整理」を超えて新しい世界が見えてきます。
ハンス・キュンク『キリスト教思想の形成者たち』をテキストとして、キリスト教神 学の歴史の中から何人かの「神学者」を選び、彼らの生きた時代の課題と、彼らがその 中で行った神との対話の記録を学びます。それは、私たち自身が現代人の課題を考え、 自分自身が神との対話を行うために、ぜひとも必要な訓練でもあります。
佐々木和之さん(日本バプテスト連盟国際ミッションボランティア)を支援する会を通して、ルワンダを10日間訪問しました。民族大虐殺から25年経ちましたが、今もなお傷が残っている現地で和解と平和構築のために行われている活動や、歴史資料館を見学、被害者と加害者の証言を聞いてきました。また自然国立公園や、食文化などさまざまな面に触れることができました。聖書の言葉によって和解へと導かれる方々とお会いすることができ、参加した学生は大きく人生が変わったと語っています。
正解のない問いに挑む楽しさを、
日々の学びの中で実感しています。
元々、宗教や哲学に関心があり神学科を選びました。実際に講義を受けると文学や映画、古代遺跡などさまざまなものを通して「人間とは何か」について広く学ぶ学科であることを実感しました。印象に残っている授業は「旧約概論」です。旧約聖書について、「聖書を題材にアニメを作るなら?」など、ユニークな切り口で楽しく学ぶことができました。また、キリスト教に関する教養が身に付いたおかげで、西洋の絵画や小説、映画などをより深く楽しむようになりました。将来は美術館や博物館に関わる職に就きたいと考え、学芸員資格の取得を目指しています。
入学できます。
キリスト教とキリスト教にまつわる文化や歴史などを学ぶことを目的としてるので、「信仰」の有無は問いません。仏教徒の学生も在籍しています。
他学部と同様、一般企業や公的機関に就職しています。
一般企業を中心に各業界に幅広く就職しています。資格を活かし、図書館司書や博物館学芸員、教職に就く学生もいます。
神学コースの学生は牧師や教職、教会関係の仕事に、キリスト教人文学コースの学生は他学部と同じく一般企業に就職します。放送、新聞、出版業界など、あるいは教職、図書館、博物館などの分野を望む人に有益です。独特な学科なので、何を学んだか、面接で関心を持たれることが多いようです。また、本学大学院や哲学・思想系の大学院に進学する学生もいます。