ODSEI研究所の最も基本とする概念を簡単にここで紹介します。詳しくは参考文献を参照していただきたいと思いますが、ディスコース的視座から見た組織(組織化)とディスコースの関係についての引用を紹介します。※
ディスコース的視座から見た「組織」
「組織は,そのメンバーがディスコースを通じてそれ自体を創造する限りにおいてのみ存在する。これは,組織とはただディスコースにすぎないといっているのではなく,むしろ,ディスコースは,組織メンバーが自分たちが何者であるかという意味を形成している明確な社会的現実を作り出す主要な手段であることを主張している。」(Mumby&Clair, 1997, p.181) Mumby, D. & Clair, R. (1997) Organizational discourse. In T.A. Van Dijk (ed.), Discourse as structure and process: Discourse studies vol.2 – A multidisciplinary introduction (pp.181–205).London: Sage.
ディスコースと組織の関係
「組織ディスコース”という用語は,語ったり書いたりするという実践において具現化されるテクストに関する構造化された集積(種々様々な視覚的表象および文化的人工物と同様に)を指し,テクストが生産され,広められ,消費されながら,組織的に関係づけられたものを生み出す。したがってテクストはディスコースの現れであり,組織ディスコース研究者が注目する言説の‘単位 (ユニット)‘であると考えることができる。」(Grant, Hardy, Oswick, & Putnam, 2004, p. p3) Grant, D., Hardy, C., Oswick, C., & Putnam, L.L. (2004). The Sage Handbook of Organizational Discourse. London: Sage Publications.
※参照『ハンドブック組織ディスコース研究』 高橋・清宮(監訳)同文館出版(2012年)
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