【学部横断プログラム】音楽と国際法 第3回「日本における戦争の傷跡」を開催しました
6月29日(月)、「音楽と国際法」シリーズ第3回として、「日本における戦争の傷跡」をテーマとする企画を開催しました。本イベントは、音楽と国際法という異なる領域が、共に「人間の尊厳」を守る力をもつことを見つめ直す試みです。飯野千春氏(NPO法人Music Dream Creation)および西南ピアノ会の本学学生による演奏をもとに、法学部・根岸陽太教授が国際法の解説を行います。
第3回となる本企画では、特攻隊、沖縄戦、原爆、シベリア抑留、第一次世界大戦期の板東俘虜収容所における「第九」日本初演を取り上げました。映像資料として『月光の夏』『ラストゲーム 最後の早慶戦』『ひめゆりの塔』、藤倉大作曲《Akiko’s Piano》、シベリア抑留や沖縄音楽に関する資料等を参照し、演奏では、ベートーヴェン《月光》第1楽章、古関裕而《栄冠は君に輝く》《長崎の鐘》、喜納昌吉《花~すべての人の心に花を~》、ロシア民謡《ともしび》、ベートーヴェン《交響曲第9番「合唱付き」》より一部が取り上げられました。
あわせて、各テーマについて、核兵器をめぐる国際法(核不拡散条約/核兵器禁止条約)、国際人道法上の捕虜・文民の保護、戦争被害の救済と国家責任などの観点から解説を行いました。本企画の意義は、音楽を単なる鑑賞の対象としてではなく、戦争の記憶、被害と加害、人間の尊厳、国際法の役割を考える入口として位置づけた点にあります。
当日は本学および地域から75名ほどが参加されました。参加者からは、「今からでももう一度戦争(戦前・戦後を含め)を振り返る必要があると思います。」「改めて戦争の悲惨さ、人間の尊厳を守ることの大切さを考える機会として、身近な音楽を通して再考させられました。特に『海ゆかば』の歌詞には衝撃を覚えました。」「どんな状況でも音楽が生きる力になることを知ることができました。」といった感想が寄せられ、音楽と国際法の関係を知ることで、歴史を見つめ直し、平和について深く考える貴重な時間となりました。



