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2024.06.10

【法学部】根岸ゼミで入管法改正に関する特別講義を実施しました

6月4日(火)、1号館1-706教室にて、法学部の根岸ゼミで行政書士の竹内正宣氏を招き、「入管法改正で大村の被収容者は、仮放免者はどう変わる??」と題した特別講義を実施しました。竹内氏は、移住労働者と共に生きるネットワーク・九州の会員として、大村入国管理センターに収容されている外国人への面会活動を14年にわたり実施しています。この特別講義では、面会活動を通して得られた知見をもとに、昨年に改正され今年6月10日に施行が迫った出入国管理及び難民認定法(入管法)とも関連させながら、学生たちに日本の入管政策について説明してもらいました。

講義では、大村入国管理センターにおける収容状況が近年のコロナ禍や改正入管法施行に向けてどのように変化しているかについて解説がありました。また、入管法の改正による変化として、被収容者の処遇や、収容や仮放免といった従来の措置の代替策としての「監理措置」が与える影響についても説明がなされました。最後に、入管体制の健全化に向けて、国費での日本語教育と権利教育を含む正面からの移民政策、独立した難民認定機関の設置、収容・送還における司法判断の介在などが提言されました。

参加した学生からは、「監理措置のもとで被監理人が生活過程で病気や事故で亡くなってしまった場合、責任はどこに所在するのか」、「重大な健康上の理由で仮放免になり、そのまま働けず保険もなく病院にもいけなくて亡くなってしまった場合、入管は責任を追及されないのか」といった質問が寄せられました。 

将来の日本で外国人と共生していく学生にとって、現在の入管体制を知り、どのように改善していくべきかを考える貴重な機会となりました。



※     この特別講義は、国際法学習プロジェクトKARDIANOIA模擬入管の一環として実施されました。プロジェクトの詳細についてはホームページをご参照ください。