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2023.07.19

第36回日本看護福祉学会学術大会を開催しました

 7月8日(土)~9日(日)「政策と実践をつなぐ看護福祉-地域共生社会の実現にむけて-」を大会テーマに、第36回日本看護福祉学会学術大会を4年ぶりに対面で開催しました(参加申し込み115名)。福田のぞみ先生(西南学院大学学院オルガニスト)のパイプオルガンの奏楽とともに、大学チャペル(メイン会場)で参加者をお迎えしました。
 大会1日目の開会式では、生野繁子理事長(日本看護福祉学会、九州看護福祉大学副学長)と今井尚生学長(西南学院大学)が挨拶。そして、河谷はるみ大会長(西南学院大学人間科学部教授)が「看護福祉と地域共生社会」というテーマで大会長講演をしました。
 基調講演は、伊奈川秀和教授(東洋大学福祉社会デザイン学部)が「人口減少の現実と地域共生の理性」をテーマに、地域共生社会の概念が登場する背景としての人口減少という現実と、2025年問題や2040年問題が間近に迫る現在の社会経済状況の中で、保健医療と社会福祉は地域で何ができるのか、現実の分析と理性による統合から解説しました。
 シンポジウムは「地域を掘り起こし、切り拓く看護福祉-共生社会を実現するヒューマンケアの模索-」というテーマに基づき、地域看護(在宅看護)の立場から平野頼子氏(認定特定非営利活動法人緩和ケア支援センターコミュニティ代表)、地域医療(保健師)の立場から角森輝美氏(福岡看護大学看護学部教授)、地域福祉の立場から猿渡進平氏(医療法人静光園白川病院医療連携室長)が実践報告をしました。会場からは多くの質問がだされ、山田美保コーディネーター(西南学院大学人間科学部准教授)が整理しました。そして地域のニーズに即したヒューマンケアのあり方を議論し、伊奈川秀和氏(コメンテーター)が総括しました。
 大会2日目午前中の研究発表(口演16題・示説22題)では、熱心なディスカッションが行われました。午後の市民公開講座では、福岡市社会福祉協議会が「地域共生社会の実現を目指して-誰ひとり制度の狭間に取り残されないための活動-」をテーマに、多様な主体(地域住民、ボランティア、医療・福祉分野の専門職、行政、企業、大学、NPOなど)の強みや資源を活かした分野横断的な協働の取り組みを具体的に報告しました。
 閉会式では、河谷はるみ大会長と増滿誠次期大会長(福岡県立大学看護学部)が挨拶。参加者からは「発表、質疑応答から多くのことを学んだ」、「実践されている人のお話に大変感銘を受けた」、「素敵かつ快適な会場で多くの刺激を頂いた」等の感想が寄せられました。

本件に関するお問い合わせ先:第36回日本看護福祉学会学術大会事務局
西南学院大学人間科学部社会福祉学科(担当:河谷・倉田・木山)
大会ホームページ http://kangofukushi.sakura.ne.jp/taikai/
E-mail kangofukushi2023@seinan-gu.ac.jp(大会事務局)


基調講演:伊奈川 秀和教授(東洋大学福祉社会デザイン学部)

シンポジウム:左から、山田美保氏(コーディネーター、西南学院大学人間科学部准教授)、伊奈川秀和氏(コメンテーター、東洋大学福祉社会デザイン学部教授)、平野頼子氏(認定特定非営利活動法人緩和ケア支援センターコミュニティ代表)、角森輝美氏(福岡看護大学看護学部教授)、猿渡進平氏(医療法人静光園白川病院医療連携室長)

市民公開講座:福岡市社会福祉協議会