1月10日(火)、2-301教室で、外務省国際法局経済紛争処理課首席事務官の菊間梓氏を講師に迎え、「経済紛争処理」と題した「外交講座」を開催しました。この講座は、法学部国際関係法学科・小寺教授「国際法Ⅱ」の授業の一環として開催されたものです。

　講演では、経済紛争処理とは、主に、WTO協定や投資協定などに基づく訴訟手続きであることが説明され、菊間氏は、訴訟でのポイントや準備の重要性、国際訴訟における課題・問題等について、実体験を交えながら詳細に解説されました。学生たちは、国際社会で活躍する外交官の生の声に、真剣な表情で聴き入っていました。

　講演の最後には質疑応答の時間が設けられ、参加者から「公共性の高い仕事に対してどのようなモチベーションで臨んでいるか」「外交官に必要な資質とは何か」といった質問が挙がり、一つひとつ丁寧に回答がなされました。聴講した学生からは、「外務省に勤務し国際社会で働くためには、条約や判例の知識はもちろんのこと、高度なコミュニケーション能力が求められると分かった。そのことを今回の講座で体感し、感動した」「国同士の関係を円滑にするため、外務省、外交官の果たす役割は非常に大きいことを知った」といった感想が寄せられ、外交実務に携わる方から学びを得る貴重な機会となりました。