10月25日(火)、法学部田村ゼミの演習の一環で、本学卒業生で歌人の松村由利子さんをゲストスピーカーとしてお招きしました。松村さんは全国紙の新聞記者を経て、現在は歌人として活動しています。2020年には歌集「光のアラベスク」で第24回若山牧水賞を受賞。その他数多くの歌集・著書を出版し、活躍されています。
　授業の中で、松村さんは最新刊のノンフィクション「ジャーナリスト与謝野晶子」をもとに、文学者としてだけでなくジャーナリストとしても社会に大きな影響を与えた与謝野晶子の言論活動について解説しました。加えて、松村さんは「学生の皆さんに伝えたいことが2つあります。1つ目は、たくさん本を読むことの大切さです。晶子は、女学校（現在の小学校に相当）出身という学歴に引け目を感じ、書籍はもちろん新聞や雑誌を多く読むことによって、自分で自分を教育した人です。２つ目は、注意深く読む必要性です。晶子が平安時代の文学作品から女性たちの教育水準の高さを読み取ったように、読書を通して異なる時代や国の社会構造や文化を学ぶことで、自分の生きる時代にとらわれない物の見方ができるようになります。また、情報があふれている今、些細な事でも良いので疑問を持ち、真義を確かめることも大事です」と学生に向けてメッセージを送りました。

在学生にメッセージを送る松村さん