2022.03.22
片山寛教授(神学部)の最終講義を行いました
3月17日(木)、大学チャペルにて、今年度末で定年退職を迎える神学部神学科・片山寛教授が最終講義を行い、神学部学生をはじめ、学内教職員や教会関係者など、約100名が出席しました。
片山教授は、2003年に神学部専任教員として本学に着任。以来、19年間「西欧12世紀の修道院神学の研究」「トマス・アクィナス哲学の研究」などをテーマに、研究に尽力されました。また、大学院研究科長や神学部長、寮監、宗教部長を歴任し、社会活動としては中世哲学会評議員、西日本哲学会理事や、福間キリスト教会協力牧師、和白バプテスト教会協力牧師を務めるなど、多岐にわたって活躍されました。
「ダンテ『神曲』と愛の形而上学Ⅱ」と題した最終講義では、本学での19年間を振り返りつつ、ダンテの『神曲』について講義がなされ、「ダンテの天国は神の愛に満たされて素晴らしいのですが、人間に少し元気がないような気がする」といったダンテの天国に対する疑問などが語られました。タイトルを“Ⅱ”としているのは、2003年4月、神学部での初の講義が「ダンテ『神曲』と愛の形而上学」というタイトルで、その時はあっという間に90分が来てしまい結論にまで至らなかったためとのこと。その続きとして、最終講義のタイトルを「ダンテ『神曲』と愛の形而上学Ⅱ」とされたそうです。
片山教授は「学生が私にとってペースメーカーだった。恩師・稲垣良典先生と学生たちに支えられた教員生活は幸せだったと思う。皆さん、どうか勉強を続けてください。そうすれば、またどこかでお会いできます」というメッセージで講義を締めくくりました。
講義の後には、神学部教員から花束が贈呈され、出席者からは大きな拍手が贈られました。また、神学部学生会の作成したサプライズ・メッセージ動画がスクリーンに投影されるなど、学生に慕われる片山教授らしい最終講義となりました。