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2021.12.21

本間正義教授(経済学部)の最終講義を行いました

 12月17日(金)、4号館203教室にて、今年度末で定年退職を迎える経済学部国際経済学科の本間正義教授が最終講義を行い、経済学部学生をはじめとする受講生、教職員や卒業生など約130人が出席しました。

 本間教授は農業経済学を専門とし、主に「農業政策の数量経済研究」「農産物貿易の計量経済分析」「WTO,FTA/EPAの農業問題」「日本の農業と農業政策」の4つの研究に尽力。また日本農業経済学会会長、内閣府国家戦略特区専門委員、内閣府規制改革推進会議専門委員、アジア成長研究所特別教授などを務め、農業保護の計量分析のパイオニアとして多岐にわたり活躍されました。

 「私の国際農業経済研究の道程」と題された最終講義では、高校時代の農業との出会いから始まり、サミュエルソンが語った比較優位の理論に感銘を受け、経済学・国際貿易論に興味を抱いたこと、ヘンダーソン・クォントの「現代経済学」を夢中で読み込みこんだこと、経済学者速水佑次郎氏と行った農業保護水準の国際比較研究や各種農業保護水準の計測にかかわる世界銀行の研究プロジェクトへの参加など、国際農業経済研究の道程を振り返りました。

 講義の最後に自身の研究の道程を、高村光太郎の詩集「道程」の一節『僕の前に道はない 僕の後ろに道はできる』に重ね、「これからも私は道のない研究人生を歩んでゆく。しかし、私の後ろにできた道は私一人の道ではない。多くの人との出会いに支えられている。教員としては定年を迎えるが、これからも遠い研究への道を歩み続ける」と決意を語り最終講義を締めくくりました。

 講義終了後、花束贈呈が行われ聴講した学生、教職員、卒業生から大きな拍手が送られました。