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2021.07.06

商学部・王忠毅ゼミでオランダ、台湾の大学とのCOIL型授業を実施しています

 新型コロナウイルスの影響で海外留学に制限がかかる中、ICTを活用し、海外の学生と連携を取りながら、様々な分野のプロジェクトに取り組む「COIL(Collaborative Online International Learning)型教育」が注目されています。

 商学部・王忠毅ゼミでは、オランダ・アムステルダム応用科学大学と台湾・東呉大学とのオンライン授業を通じて、新規ビジネスプランを共同で提案するCOIL型授業を実施しています。この授業は、2016年にオランダのアムステルダム応用科学大学との取り組みからスタートしたものです。今年で6年目を迎えた共同授業は、今年度は3年次生を対象とした「演習Ⅱ」の一環として行われ、今回、初めてオランダ、台湾、日本との3ヶ国で実施しました。
 
 授業はすべて英語で行われ、各大学の学生が8つの混合チームを組み、それぞれのチームが共同で新規ビジネスプランを作成します。ビジネスプランの作成にあたっては、それぞれのチームが英語で週に1〜3回程度、zoomやskypeなどのオンラインツールによる議論を通じて、アイディアを捻出します。その後、それぞれが提案したアイディアに基づき、議論を重ね、一つのビジネスプランにまとめ、報告会で発表します。学生は、他国の学生との共同を通じて、「専門分野」での共同研究だけではなく、「国際コミュニケーション能力」や「国際協力・協調能力」の向上、さらに「異文化適応能力」を身に付けます。

 7月1日(木)、1号館202教室で行われた報告会では、教室をアムステルダム応用科学大学(Misumi Chie教授)、東呉大学(林建州教授)のクラスとオンラインでつなぎ、新規ビジネスプランを共同で提案しました。提案は、3ヶ国の学生が協力して発表する形式で行われ、コミュニケーションをとりながら、連携して報告する姿が印象的でした。指導する王忠毅教授は「今回のプロジェクトを完成するためには、まず、問題発見能力が要求される。そして、これまで学習した専門知識を活用しながら、ビジネスプランを作成するだけではなく、プランを完成させるにあたって他国の学生へ自分のアイディアを理解させつつ、相手の考え方を理解する高度なコミュニケーション能力や異文化適応能力が要求される。学生にとっては、とても高いハードルになるでしょう」と述べました。

 共同授業に参加した池田真菜香さん(商・商3年)は「週1回の会議の中で相手の話を英語で聞き、こちらの意見を英語で述べることなど、両国の学生と英語でコミュニケーションを取る難しさを感じました。今後は、英語力向上に磨きをかけていき、留学にもチャレンジしたいです」と述べました。また、藤原里紗さん(商・商3年)は「オランダ、台湾の学生の英語力だけでなく、圧倒的な知識量にも驚かされました。私は、将来、世界各国の人々に日本の商品を届ける仕事をしたいという夢があります。今回の共同授業で得た知識と経験を胸に、自分自身の夢の実現に向けて残りの学生生活を送りたいです」と語ってくれました。