小澤南海さんがダブル・ディグリーを取得しました!
文学研究科フランス文学専攻博士後期課程の小澤南海(おざわ・みなみ)さんが、ベルギーのルーヴァン・カトリック大学と本学の間で行われた博士論文審査を経て、本学大学院で初めて、ダブル・ディグリーを取得しました。
ダブル・ディグリーとは、日本と海外の二つの大学の学位を取得できるプログラムです。ルーヴァン・カトリック大学が博士後期課程(言語・文学・翻訳学)において日本の大学と同協定を結ぶのは初めてのことで、2021年に締結しました。 論文のタイトルは「Un modèle de la facilité d’écoute des documents audios pour les apprenants du français langue étrangère” (フランス語学習者のための音声の聞き取りやすさモデル)」で、フランス語のリスニングの難しさに関連する変数を明らかにし、聞きやすさの予測を自動化することを目的とした論文です。心理言語学、応用言語学、言語学、計算言語学とさまざまな分野に関わる先駆的な研究であり、小澤さんの広い知見が高く評価されました。
指導教授の杉山香織教授は「自動言語処理に基づくフランス語のリステナビリティ研究は前例がなく、大きな挑戦でしたが、学際的なアプローチを取り入れることで、新たな知見を生み出し、多様な分野に貢献する博士論文を完成することができました」と小澤さんの研究成果を高く評価し、その独創性と今後の発展可能性について期待を寄せました。
小澤南海さんはダブル・ディグリーの取得について「杉山先生をはじめ、多くの先生方や関係者の皆様のご支援のおかげです。サポートしてくださった全ての方々に心より感謝しています。」と感謝の意を表し、今後の研究活動について「博士論文を執筆する中で、リステナビリティ研究に関する多くの課題を発見することができました。フランス語教育に還元できるよう、今後も精力的に研究を続けていきます」と語り、フランス語教育への貢献と今後の展望を述べました。
小澤南海さんの今後の活躍が期待されます。
(写真左から杉山香織教授、小澤南海さん)
*ルーヴァン・カトリック大学は1429年創立の私立大学で、カトリック系として最も長い歴史を持つ大学の一つです。学生数は約30,000人、2015年のQSワールドランキングにおいて哲学分野で43位、人文学分野では101位にランクされています。本学の国際交流提携校です。
参考URL:ルーヴァン・カトリック大学 https://uclouvain.be/en/index.html