OPEN

#15【学生創発】美華音-Mihane-~振袖を諦めない選択を~

assets/users/40/images/SEINAN STORY/seinanstory06/SEINAN STORY TOP (1).png

OVERVIEW

#15【学生創発】美華音-Mihane-~振袖を諦めない選択を~

西南学院大学では、毎年、学生の主体的な取り組みを支援する「学生創発プロジェクト」を実施しています。今回は、2023年度および2024年度に採択された「美華音-Mihane-~振袖を諦めない選択を~」のプロジェクトメンバーであるManaさん、Natsumiさん、Nananeさんに、活動の背景や今後の展望についてお話を伺いました。

この記事に登場するSEINAN PEOPLE

@Natsumi

人間科学部社会福祉学科4年

@Mana

人間科学部社会福祉学科4年

@Nanane

人間科学部社会福祉学科4年

本日はよろしくお願いします。簡単に活動の紹介をお願いします。

@Mana 「振袖を諦めない選択を」をモットーに、経済的理由で、20歳の節目に振袖を着ることを諦めた女性へ前撮り・後撮りの機会を提供する活動を行っています。

- 2023年度から活動を開始されたとのことですが、これまでの活動を振り返ってみて、いかがですか?

@Nanane 最初は0からのスタートだったので、ここまで形にできて本当に良かったです。撮影対象者も最初はすごく緊張していたのですが、終わった時にはすごく喜んでくれて。実施して本当に良かったと思います。

assets/users/40/images/SEINAN STORY/20241002-043045.png
左から@Natsumiさん、@Nananeさん、@Manaさん

まず、活動を始めたきっかけを教えてください。

@Mana 私の周りに親を頼れない友達がいたのが最初のきっかけです。身の回りの大学生や成人を迎える女性の多くは「どの振袖を着るか」から考えると思うのですが、親に頼れない子たちは「振袖を着るかどうか」から考えるんですよ。結果的に、振袖を諦める子が多かったんです。その理由は自分の責任じゃなくて、ただ生まれ持った環境の違いでスタートラインが異なるだけ。それで人生経験に差が出るのはおかしいと思い、「何かできないかな」と考えるようになりました。

- 活動が具体的に動き始めたのはいつ頃ですか?

@Mana 問題意識はずっと持っていましたが、実際に行動に移そうと強く思ったのは、私たちが成人式を迎える前の時期ですね。そこが活動のターニングポイントになりました。

- プロジェクト名「美華音」の由来についても教えてください。

@Nanane 最初に、振袖に合うような名前を考えたかったんです。友達に「みはね」という名前の子がいて、名前が可愛いねという話題から始まり、それをそのままプロジェクト名にして、当て字をつけました。「美しい」「華やか」という字には、この活動を通じて羽ばたいて欲しいという願いも込められています。



assets/users/40/images/SEINAN STORY/seinanstory06/1708488679048.jpg

学生創発プロジェクトに応募するきっかけについても教えてください。

@Mana @Natsumiさんが以前、学生創発プロジェクトに採択され活動していたのを見て、そこから、学生創発プロジェクトのことを知りました。(PEERS MEGの活動はこちら)そこから応募を考えるようになり、メンバーを集めたり、助言者を探したりしました。大学の制度以外にも色々と調べて見ましたが、身近で助成金を活用できるものの中では、学生創発プロジェクトが一番取り組みやすかったんです。他の助成金だと、実績がないと難しかったので、ここでスタートラインに立って、実績を作りたいと思いました。

- 活動1年目の2023年度はどんな活動をされましたか?

@Mana 大きくは2つで、1つ目は撮影、2つ目は情報発信です。2023年度は、合計5名の撮影を行い、そのうち2名の撮影に学生創発プロジェクトの資金を活用しました。

- 対象者の選定はどのように行いましたか?
@Mana まずは実績を作るために、身近な方から探しました。今年は実績と活動基盤が整ってきたので、福岡県内の施設にも声をかけて、より広く対象者を募っています。

- 広報活動はどのように行っていますか?
@Mana SNSでの発信のほか、リアルの場では、児童養護施設の相談会研修会で、活動内容をお話しさせていただいています。

 

-2023年度の活動を踏まえて、今年度はどのような活動を予定されていますか。

@Natsumi 今年度も含め、わたしたちの共通認識としては、何かしらの形でこの活動を続けたいという思いがあります。

@Mana そのために、金銭面や体制面でも、どうすれば持続可能な形にできるかを考えています。今年は、昨年度の実績を基に、支援枠を拡大し、撮影を行う計画です。

@Nanane
支援を必要としている人はまだまだ多いですし、成人式のタイミングということで、今後も毎年出てくると思っています。

assets/users/40/images/SEINAN STORY/seinanstory06/20241002-043628.png
活動を振り返る取組責任者の@Manaさん

プロジェクトを通じて学んだことや成長した点について教えてください。

@Nanane 私は身の回りに親を頼れない人がいなかったので、このプロジェクトを通じて、そのような人々の存在に気づけたことが大きかったです。今の自分の環境が当たり前ではないと意識するようになりました。

@Natsumi 私は「ゼロから何かを作る」活動には経験があったのですが、このプロジェクトではリーダーをサポートするという立場で活動したので違う役割から学ぶことが多かったですね。支える役割を担うことで、また違う視点から学べたのは大きかったです。

@Mana プロジェクトを通じて、取組みの責任者として、多くの大人と関わる機会が増えたこともあって、柔軟な対応力やコミュニケーション力が身につきました。いろんな背景を持つ人と関わる中で、いかにその考えを受け止めて、まとめて、進めていくかが難しかったです。一方で、その経験が成長につながったかなと思います。

授業などの大学での学びと、このプロジェクトで通じている部分はありますか。

@Natsumi 社会福祉学科だと、児童福祉の授業があり、全般的なことは学ぶのですが、振袖を着る機会がないというような具体的な事例や実体までなかなか想像するまでに及びませんでした。一方で、活動を通じて現場や実態を知れたのは非常に良い経験になったと思います。


@Nanane 普段の座学で学べないような経験ができたのが良かったです。関連する様々な施設を見学して、様々な関係者から現場の声を聞くことができ、良い経験になりました。


@Natsumi 2人で企業に飛び込みで1回お願いしたことがあって、なかなかうまく行かないことも経験しました。福祉は私にとっては優しい世界だったけど、ビジネスの世界では厳しい側面もあるんだなと。

最後に、西南学院大学の学生たちへメッセージをお願いします。

@Mana 大学生にとっては当たり前の毎日かもしれないけど、その「当たり前」が普通でなかったり、特別であったり、羨ましく思う人もいて。だからこうして欲しいという話ではなくて、そういう人たちがいることを知って想像し、考えるきっかけにしてもらえたらと思います。

- 本日はありがとうございました。これからの活動を応援しています。

「美華音-Mihane-~振袖を諦めない選択を~」のメンバーたちは、振袖を着る機会を平等に提供するための活動を続けています。今後も活動を広げ、支援が必要な人たちに届けていくことを目指しています。

assets/users/40/images/2024.1.29_photo (20).jpg
活動で撮影した写真
assets/users/40/images/2024.2.7_photo (130).jpg
撮影関係者との一枚

▼【学生創発プロジェクト2023】美華音-Mihane-~振袖を諦めない選択を~の活動報告動画▼

>SEINAN STORY TOP