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#12 My 4 Years-留学制度をフル活用した4年間、パリOECDでインターンする西南生にインタビュー

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OVERVIEW

#12 My 4 Years-留学制度をフル活用した4年間、パリOECDでインターンする西南生にインタビュー

現在、パリのOECDでインターン生として働く@Takaakiさん。これまで、キャリアアップ海外研修や米領事館でのインターン、海外派遣留学など、学内外で様々なプログラムに挑戦してきたとのこと。今回のSEINAN STORYでは、"My 4 Years"と題し、どのような経験を経て現在のパリのOECDでの仕事に至ったのか、入学時から現在までの経緯を時系列で伺いました。

この記事に登場するSEINAN PEOPLE

@Takaaki

国際文化学部・国際文化学科 4年生

現在、パリのOECDで1年間インターンシップをされているということですが、これまで様々な国際プログラムに積極的に参加されてきたと伺っています。今回は「My 4 Years」というコンセプトで、@Takaakiさんの学生生活について、時系列にお伺いします。

@Takaaki はい、よろしくお願いします。1つ最初に申し上げると、交換留学で1年卒業延期、そして今回の休学ですので、6年目になります!

ー失礼しました。。。まず西南学院大学に進学された経緯を教えてください。

@Takaaki 東京の外国語系の国立大学を目指していましたが、合格することができず、浪人するつもりでした。しかし、西南学院大学は良い大学だからということで両親がセンター利用で申し込んでいてくれて、そこをきっかけに、西南学院大学の国際文化学部に入学しました。

なるほど。入学前後で大学生活へのモチベーションや西南学院大学への印象に変化はありましたか。

@Takaaki 特にありませんでしたね。むしろ、ワクワクして入学しました。受験の結果は変えられないですし、せっかくなら、楽しみたいと思うタイプなので。

1年目:入学から様々なことに挑戦

これまで学内外で多くの国際体験をされてきたと伺っていますので、大学1年時から時系列にお伺いします。2019年の1年生のときは、どのように過ごされていましたか。

@Takaaki 入学して、最初の5月、6月には、福岡で開催されたG20財務大臣・中央銀行総裁会議関連のレセプション等で言語サポートとして従事しました。

中でも、1年次の大きな経験として、夏期休暇を利用して参加したアメリカ・アリゾナ州で行われるティーチャー・アシスタント研修があります。この研修は、アメリカの小学校で、授業中の生徒のサポートを行ったり、日本紹介の授業を行う研修です。大学入学時から日本を飛び出したいという気持ちを抑えられず、初めのステップとしてアメリカを選びました。学校での経験も含め、現地で知り合った様々なバックグラウンドを持つ友人とかけがえの無い時間を過ごし、国境を超えた交流の楽しみを知りました。

コロナ禍:2年目~3年目

それから、2年生(2020年度)はどんな1年でしたか。

@Takaaki この年はコロナが流行した年でした。インターナショナルハウス(国際寮)が始動して1年目ということで、RA(レジデント・アシスタント)に応募して、採用されたのですが、初めの数ヶ月を除いては、新入生や留学生が入ってこず、入寮準備を進めるだけの日々を過ごしていました。

そのような中で、在福岡アメリカ領事館のインターンシップに挑戦し、在福岡アメリカ領事館で半年間、インターンシップを行いました。領事館では、広報領事のアシスタント業務に従事しました。

特に印象に残っていることとしては、当時上司であった在福岡アメリカ領事館の広報領事(現在は在英国米国大使館副報道官)を招いて、トークイベントを本学で開催したことです。国際交流を期待して入寮した1年生に何かできないかと考え、「外交官と話そう』と題した対面形式での座談会を開催しました。広報担当領事の話を通じて、国際社会で活躍するための秘訣や海外で学ぶ意義などが参加者に伝わったのではないかと思います。

2021年の10月から半年ほどは、内閣府北方対策本部における北方領土関連のプロジェクトにて、チームリーダーとして事業を牽引しました。

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広報領事を招いたトークイベントを主催した1枚

4年目~5年目:海外にフィールドを移す

それから、2022年の9月から翌年6月までの1年間、イタリアのトリノ大学に海外派遣留学に行かれていますね。派遣先大学を選んだ理由を教えてください。

@Takaaki 外交官を目指していることもあって、外交政策、法学のプログラムがあるトリノ大学を選びました。西南に来ていたトリノ大学の留学生からも現地のプログラムや大学について、伺っていたので、留学先選択の大きな後押しとなりました。

トリノ大学で学びながら、休暇中は本学のプログラムでもある、ヨーロッパ国際機関研修に参加しました。この研修は、パリのOECD、ユネスコ、ブリュッセルのEUを訪問する研修なのですが、この研修が現在のインターンシップに挑戦する大きなターニングポイントになりました。

実際に国際機関を訪れる中で、働かれている職員の方がどのような想いで、仕事に取り組まれているかを目の当たりにし、海外にいる間に国際機関で働く経験をしたいと強く思いましたね。

また夏季には、トリノ及びローマにて、イタリア外務省が主催する外交政策に関するサマースクールにも参加しました。

参考)ヨーロッパ国際機関研修とは
フランス・パリにあるOECD(経済協力開発機構)、UNESCO(国際連合教育科学文化機関)およびベルギー・ブリュッセルにあるEU(欧州連合)を訪問して、各機関の概要に関する調査や邦人職員への聞き取り調査を行います。また、傍聴可能な国際会議が開催されている場合は見学することができます。海外の国際機関で活躍する邦人職員の生の声を聞き、国際機関の現場を知ることで、授業で修得してきた専門分野の知識・技能を深めると同時に、さらにグローバルな視点で物事を考える能力を育成します。

そしてパリ渡航前には、日韓外務省が主催するの大学生訪韓団事業の一環としてソウル及び近郊を訪問しました。両国が外交活動を行う上で未だ支障となり続けている歴史認識の相違に関して、大韓民国外務省及び在韓日本国大使館での政府関係者との会話を通して、改めてその特殊な関係性を目の当たりにしました。

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イタリア留学時に参加したローマで開催されたサマースクールにて

現在:パリのOECDで長期インターンシップ

現在、パリのOECDでインターンされているとのことですが、参加するまでの経緯を教えてください。

@Takaaki 直接ホームページから応募しました。書類を送り、選考を受け、採用された形になります。いくつかのチームからオファーがありましたが、いずれも最終選考で失敗し、最終的に、現在のチームで勤務させていただこくとになりました。

ー同じインターン生として、どのような方がOECDで働かれていますか。

OECDの仕事内容に関することを学んでる修士、博士課程のインターン生が多い印象です。私は学部生なので、本来は政策分析や国際開発に携わりたいのですが、まだまだ専門性が未熟な部分もあり、OECDの人事部(特に採用業務)で働いています。

ー具体的な仕事内容を教えてください。

@Takaaki 主にOECDの人事業務に従事しています。職員の国籍やバックグランドを考慮しながら、採用活動を行ったり、採用者、勤務者の管理等の業務を担当しています。

例えば、自分が関わっているプロジェクトとして、韓国のOECD代表部との連携のもと、 OECDにおける韓国人職員のプレゼンス向上の一環として、韓国人採用のプロモーションの事業があります。在籍する国際機関や大学、スキルを考慮し、ポジションに適した候補者を探し、予算組みをしています。

そして5月に開催されるOECD閣僚理事会に向けては、日本政府訪問団との連携補佐も行っています。今年の閣僚理事会において日本は、2014年以来となる理事国を務め、岸田総理大臣、上川外務大臣、及び複数の閣僚をここパリのOECD本部にて迎える予定です。

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インターン先で苦労したことや辛かったことがあれば、教えてください。

@Takaaki インターン生としては一番若いポジションなんですけど、求められる業務は周りと大きく変わらないということで、日々プレッシャーはあります。任されることに責任を持って丁寧に取り組む毎日です。

また、日常生活では、パリでの生活も初めてということもあり、電車が時間通りにこなかったりとか、生活の中での多少の苦労もあります。

ただ、これらの苦労や経験も全て、貴重な経験として捉えていますし、得られるものも多いです。

ーインターンシップを通じて、良かったことを教えてください。

@Takaaki  日本の大学生活ではなかなか出会えない人と一緒に働いているので、繋がりが世界に広がったことが何よりの財産だと思います。様々な背景を持つ方々と働き、交流することは、自分の知識や考えを広げてくれますし、何より、自分のモチベーションを刺激してくれます。

ーちなみに、お仕事以外の日は、どのように過ごしていますか。

@Takaaki 休日は美術館に行ったり、他の国際機関でインターンしている学生と集まることが多いです。インターンシップは有給ではありますが、家賃や物価も高いので、日々節約して過ごして、娯楽費は貯金を切り崩しながら過ごしています。


色々と教えていただき、ありがとうございます。最後に西南生に伝えたいことがあれば、教えてください。

@Takaaki 言葉にするのは難しいのですが、自分でハードルを定めなくても良いのではないかなと思います。自分のワクワクや好奇心に常に素直に従って、とりあえず、どんなことでも思い切って挑戦してみることが大切だと思います。


@Takaaki さんのように、同じ西南生で海外で挑戦している方を見ると、勇気をもらえる方もいらっしゃるのではないかと思います。引き続き、目標に向かって頑張ってください。

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