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#19 学生創発プロジェクト発! 「知らない」を「好き」に。西新商店街と西南生を繋ぐ挑戦

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OVERVIEW

学生創発プロジェクト発! 「知らない」を「好き」に。西新商店街と西南生を繋ぐ挑戦

西南学院大学のキャンパスから一歩足を踏み出すと広がる、活気あふれる西新商店街。しかし、意外にも「どんなお店があるかよく知らない」という学生も少なくありません。そんな現状を変えるべく立ち上がったのが、2025年度学生創発プロジェクト採択団体「1DAY PLAN IN 西新商店街」の皆さんです。今回は6名のメンバーを代表して、経済学科3年生の3人に、活動に込めた想いと成長の軌跡を伺いました。 ※学年は取材時

この記事に登場するSEINAN PEOPLE

@Kota

@Sera

@Momoko

「もっと広めたい」――純粋な熱意から始まったプロジェクト

皆さんは「西新商店街」をテーマに、パンフレット制作や大学祭でのコラボメニュー販売に取り組まれましたね。そもそも、この活動を始めたきっかけは何だったんですか?

@Kota 2年次の「基礎演習Ⅱ」という授業です。そこで商店街の調査をしたんですが、歩いてみると「こんなお店があるなんて知らなかった!」という発見の連続で。実は僕自身、それまで西新商店街のことをよく知らなかったんです・・・。

ーこんなに身近にあるのに「よく知らない」というのは、少し意外な気もします。

@Momoko たとえば運動部なら、代々受け継がれてきた「行きつけの店」があったりしますよね。でも、部活やサークルに入っていない学生はきっかけがなくて、商店街のお店を知らなかったり、インスタ映えのする天神や博多のお店に行ったりすることが多いんですよね。

@Sera 情報があるようで、実は届いていない。その「知られていない魅力」を、自分たちだけで終わらせずに学生みんなに共有したい。その純粋な思いが活動の原動力になりました。

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活動を振り返る3人

「食べる」をきっかけに、商店街へ足を運んでもらう

具体的な活動内容を教えてください。

@Kota 主には、商店街での1日の過ごし方を提案するパンフレット「グランメゾン西新」の制作と、商店街の店舗と共同開発したコラボメニューの大学祭での販売です。

@Sera パンフレット「グランメゾン西新」を制作し、ターゲットに合わせ「アルコールコース」と、どなたでも楽しめる「ノンアルコールコース」の2つの切り口で西新商店街のおすすめ飲食店を紹介しました。大学祭では、商店街の店舗とタッグを組んで、オリジナルレシピのトルティーヤとクラフトコーラを販売したんです。

―商店街の魅力を伝える活動として、なぜ「コラボメニュー」を組み合わせたのですか?

@Momoko パンフレットを配るだけでは、なかなか手に取ってもらえないと思ったからです。街頭でティッシュを配っていても、受け取ってもらうのは難しいですよね?

@Kota だからこそ、手に取る「きっかけ」が必要でした。大学祭で実際にお店の味を知り、「美味しい!」という体験があれば、「じゃあ今度は店舗にも行ってみよう」と商店街全体に目が向くはずだと考えたんです。

―なるほど。実際に食べてもらうことが一番と考えたんですね。納得です。

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レシピ開発には何度も試作を重ねた

足を運んで築いた信頼と、見えてきた相手の立場

活動の中で、特に苦労したことは何ですか?

@Kota 店舗へのアポ取りです。お忙しいですし、最初は断られることもありました。学生が地域を紹介するというのは響きこそ良いですが、お店側にはすぐのメリットが見えにくい。だからこそ、まずは「紹介させてください」と真摯に、謙虚な姿勢で伺うことを徹底しました。

@Sera InstagramのDMを送っても、返信がないお店やそもそも対応していないお店もあり、最初は苦戦しましたね。

@Kota だからこそ、何度も足を運んで顔を覚えていただくようにもしました。「今日のおすすめは何ですか?」と会話を楽しみ、いちファンとして認知してもらう。店主の方の料理へのこだわりを伺い、意気投合したりして・・・。地道な努力を重ねることで、最終的には快く協力していただけるようになりました。

@Momoko 情熱がすごい!

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紹介したい店舗に足繁く通った

三者三様の葛藤と、得られた「一生モノ」の学び

プロジェクトを通じて、個人として成長を感じた点はどこでしょうか?

@Kota 僕は「リーダー像」の変化です。この団体のリーダーを務めたんですが、当初は「リーダー=人を引っ張ること」だと思い込み、一人で何でもやろうと抱え込んでいました。でも、メンバーから「やりすぎじゃない?」と心配されて気付いたんです。仲間の前向きな気持ちを信じて「任せる」ことの大切さに。あのままだったら、きっとパンクして活動は終わっていました。

@Momoko 私はデザインとWeb制作です。今の学生には紙媒体だけでは届きにくいと思い、パンフレットのWebサイト版の構築に挑戦しました。Webサイト制作なんてやったこともなかったんですが、必死になってネットで調べて。技術面の向上はもちろんですが、学生が好む流行の配色や見やすさを追求し、ゼロから形にした経験は大きな自信になりました。

@Sera 僕は「正解のない問い」への向き合い方です。ゼロからのスタートだったので、どうすればいいのか、何が正解か分からず悩みましたし、メンバー同士で議論を重ねました。印象的だったのは、大学祭のメニュー選びです。大学祭でのコラボメニューはトルティーヤを選んだのですが、「片手でスマホを触りながら食べられるトルティーヤはどう?」というアイデアが出た時、顧客のインサイトを探って解を導く面白さを知りました。「相手の立場に立って考える」重要性を肌で感じた瞬間です。

―皆さんそれぞれの苦労があって、それを乗り越えてきたんですね。素晴らしいです。

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チームの皆で撮影した1枚

大学祭での挑戦、そして地域への還元

今秋の大学祭では「ニューフェイス賞」も受賞されましたね!

@Kota はい!オリジナルレシピのトルティーヤとクラフトコーラを500人前用意しました。仕込みは想像以上に過酷でしたが、お客さんから「美味しい」という声をたくさんいただき、売り上げも好調で、表彰までしていただけました。

―500人前!その努力が形になったんですね。

@Kota うれしいのはその後です。コラボした店舗に「学祭のメニューを食べたい」とお問い合わせがあったそうで、僕のクラフトコーラのレシピがそのお店で継続して使われることになったんです。自分たちの活動が、実際に地域を盛り上げるきっかけになれたことは何よりの喜びです。

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表彰式でのワンシーン

次は、あなたの番。一歩踏み出す勇気を。

最後に、西南生や高校生にメッセージをお願いします!

@Sera 人と違う環境に身を置く「希少性」を大切にしてほしいです。この「1DAY PLAN IN 西新商店街」の活動も、やらなくても別に困りはしません。でも、挑戦したからこそ得られた経験や学びがある。周りと違う道を選んでみる勇気や思い切りを大事にしてほしいですね。

@Momoko 失敗を恐れず、ワクワクする方向に進んだ方が良いです。以前の私はあまり積極的なタイプではなかったのですが、学生生活やこの活動での経験を通じてそう感じるようになりました。西南学院には、学生の挑戦を支えてくれる温かい環境があると思います。

@Kota 自ら行動することでしか得られない学びや面白さが学生生活にはあふれています。ぜひ一歩踏み出してみてください! ただ、課外活動だけじゃなく、普段の授業をおろそかにせず真剣に取り組んだ上での「プラスα」が大切だと思います。

@Sera@Momoko さすが!GPAが高い人の言葉は重みが違うね(笑)

本日はありがとうございました。今後、益々のご活躍を期待しています!

学生ならではの視点で街の魅力を掘り起こし、地域に新しい風を吹き込んだ学生創発プロジェクト「1DAY PLAN IN 西新商店街」の皆さん。このストーリーは、特別な誰かのものではなく、一歩踏み出す勇気を持つすべての西南生に開かれています。 次はあなたも挑戦してみませんか?

▶学生創発プロジェクトについて  26年度も募集予定!
25年度要項等は↓
https://www.seinan-gu.ac.jp/education_study/education_research/story/14624/16472.html

▶「グランメゾン西新」WEB版は↓
https://grand-maison-nishijin.my.canva.site

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