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ボランティア

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2019年度西南学院大学 ボランティア&平和研修報告会を開催しました

2020.01.23

 1月16日(木)1号館607教室にて、2019年度ボランティア&平和研修報告会を開催し、約30名の方が参加しました。
 報告会は、総務部長の挨拶からはじまり、その後、各活動に参加した学生たちが、それぞれの活動内容や想いをパワーポイントにて発表しました。

 東日本大震災ボランティアでは、日本バプテスト連盟の現地の教会の方々のご協力のもと、宮城県石巻市にて、漁業施設見学や仮設住宅に住まわれていた方々との交流、被災地視察、尚絅学院大学・敬愛大学との大学間連携学習会に参加しました。仮設住宅に住まわれていた方々との交流では、震災当時のお話を聞いたり、ありがとうの笑い文字ハガキを通して交流を深めたりと、貴重な時間を過ごすことができました。また、大学間連携学習会では、これまでのボランティアの活動内容について感じたことや、支援とは何か、ボランティアの意義について考える良い機会となりました。

 みやぎ招へいプログラムでは、雄勝ローズガーデンファクトリーでのボランティア活動や、住民の方々との地域交流会、防災拠点センターでの防災学習に参加しました。防災拠点センターは、震災後に建てられた建物で、震災の経験からそれぞれの部屋が災害時にどのような役割の部屋になるか記載されていたり、電気が止まっても数日間過ごせるよう自家発電されていたり、炊き出し用のかまど電池が地面に備え付けられていたりと、多くの工夫がされていました。このように新しい建物が建設される中で、昔の閖上の様子がなくなることに不安を抱いている住民の方や、一からコミュニティーを築き上げなければならない問題など、復興には一人ひとりの立場に立って進めていくことが大切だと感じたと報告がありました。

 朝倉ファムトリップでは、「新しい朝倉の“魅せ方”創造」をテーマに、セミナーや、フィールドワーク、ワークショップなどが実施され、フィールドワークでは、食農体験コースに参加しました。そこで、食品づくり体験をしたり、お話を聞いたりする中で、改めて人と人とのつながりが大切だと気づくことができました。また、ワークショップでは、それぞれが感じた気づきや、被災地の復興につなげるためのアイデアやビジネスモデルを考えました。今後、さらに復興を進めるためには、より多くの魅力を伝えていく必要があると報告がありました。

 平和と共生の旅(広島)では、平和学習や、広島教会での交流、少年院の視察をしました。平和記念公園の慰霊碑には、「安らかに眠ってください 過ちは繰返しませぬから」という言葉が刻まれていて、そこには主語はなく、戦争には100%の加害者はおらず、全人類で止めるもの、という意味があり、その中に自分も含まれていることを改めて実感した。自分たちの行動で過ちは止められると信じてこれからも行動していきたい、毎日の振り返りの時間である「西南タイム」がとても大切だった。一人ひとりがお互いの違いを認め合い、受け入れ、共に生きていくことが「共生」だと学ぶことができたとの報告がありました。

 平和を考える学び合い(沖縄)では、二度と戦争を起こさないために、また平和をつくっていくためにどのような取り組みをしていけばよいのか、糸満市平和祈念公園や資料館、辺野古、ガマなどを見学しながら、グループワークなどで共に考え分かち合い、理解を深めました。基地問題では、座り込みの活動をされている方のお話を聞く機会があり、メリットとデメリットを知った上で、簡単な問題ではないと改めて感じ、また、現地を訪れることで、自分事として考えることが重要だと強く感じたとの報告がありました。

 神戸訪問震災学習プログラムでは、兵庫県神戸市を訪問し、フィールドワークや語り部の方の話を通じて、阪神・淡路大震災について知ると共に、その後の復興の歩みについて学びました。街のいたるところに、モニュメントや遺構があり、記憶を風化させてはいけないという市民の思いを感じました。「偶然じゃなくて必然で助かってほしい」という言葉が印象に残り、自ら学び学んだことを次に活かすことが大切である、そして人に伝えていくと決めました。

 ボランティアプラットフォームの『村の小学校で日本語・英語教育ボランティア』での活動は、何か少しでも役に立てるなら行って力になりたいという気持ちからボランティアに参加し、現地で英語や日本語を子どもたちに教えたり、ステイ先で一緒に生活したりして充実した日々を過ごしました。そこでは、知らない世界に気づかされ、今あることに一生懸命に取り組む子どもたちの姿を見て、たくさんのことを得ることができたとの報告がありました。

 Think & Actは、インドネシアとネパールで活動し、今回インドネシアで活動した学生から、現地のゴミ問題などを目の当たりにして、今後の展望として自分の可能性を広げながら、継続してボランティア活動に参加したい、また、現地の方から「君を知れて良かった」と言われたのがとても嬉しかった、との報告がありました。

 西南FIWC九州は、他大学の大学生と共に大学生が中心となって運営・活動を行っており、フィリピン、中国、インドネシア、ネパールの4ヵ国のキャンプに分かれてワークを中心とした活動を行い、そのうち3ヵ国のメンバーが発表しました。
 フィリピンでの活動は、現地の方々と同じ目線で共同生活をしながら、前回のワークキャンプで作ったポンプの事後調査を行いました。現地の人々は、優しい心の持ち主ばかりで、フィリピンキャンプの虜になったと報告してくれました。
 中国での活動は、ハンセン病快復村において、村人の方との交流をメインに活動し、そこではみんなが優しく接してくれて、笑顔あふれる村だったが、その笑顔の裏側には、差別や偏見で苦しんだ過去があることに気づき、少しでも村人たちの生活が豊かになるようワークを行ったとの報告がありました。
 インドネシアでの活動は、主にインフラ整備とハンセン病快復コロニーでのホームビジットを行い、村人たちが辛い過去を持っていたが、それを感じさせないくらい温かい心を持っていて、それに心を動かされ、なんとなく応募したのがきっかけだったものが、自分の人生を大きく変えるような経験となったと報告してくれました。

 また、報告会終了後に交流会を開きました。そこでは、他の活動をした学生たち同士が、それぞれの活動内容や思いなどを話しながら交流し、次の一歩に繋がるとても良い機会となりました。

 現在も「何か力になりたい…」と想いを持ち続けている学生たちがいます。その想いを胸に、今後も、仲間と自分をつなぐ「点」を残しながら、希望の光を照らし続けてほしいと願っています。

 学生、引率者をあたたかく迎えてくださった皆さま、点を残すための足元を照らしてくださった皆さま、現地支援の皆さま、送り出してくださった保護者の皆さま、ご来場いただき学生たちの想いを受取ってくださった皆さまに、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

     
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