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ボランティアセンター学生スタッフOPEN企画!社会福祉スタディツアー in 久山療育園を実施しました

2019.02.22

 2月19日(火)、久山療育園にて、社会福祉スタディツアーが実施され、学生・教職員12名が参加しました。
 はじめに、久山療育園の山田さんより一日の流れを説明していただき、次に重症児者医療療育センター地域療育部の金子さんより、「久山療育園と重症児・者」について、DVDやパワーポイントを用いてのお話がありました。重症心身障害児・者の定義や、主な疾患名、特徴等の詳しい説明があり、特徴としては、極度に筋肉が緊張して、思うように手足が動かせない・食事介助を要し、食形態の調整が必要・言語による表現や意思の疎通が困難・緊急事態を伝えられないことなどが挙げられました。また、非言語コミュニケーションをとることは難しいが、とても大切なことだと熱くお話していただき、利用者の輝く表情に出会うために、利用者が自分らしい生活を実現するために、日々支援をしているとのことでした。

 その後、施設内を見学し、昼食をはさんだ後、久山療育園で日中活動やショートステイを利用されている利用者さんの保護者の方との懇談会が行われました。お子様が生まれたときの様子やその時の思い、また成長していくなかで多くの方と関わりながら、様々な活動に取り組まれた体験談、今後どうしていきたいかなどをお話していただき、その後学生からの質疑応答を行いました。特に印象深かったこととして、家族だけでなく、たくさんの人とかかわりも持つことが、本人にとって刺激を感じられ、感情や表情が豊かになるということでした。例えば、お風呂一つにしても、ヘルパーさんに来てもらい、お風呂の中でボールを使って遊んだり、水をバシャバシャしたり、いろんなお話をしてくれたりと、いつもとはまた違う流れの中でお風呂に入ることができ、本人もとても楽しそうにしているとのことでした。
 また、学生から「周りからの視線が辛かったことはなかったか」との質問では、街で歩いていると、小さな子どもが悪気はなく「どうして自分で歩かないの?」と尋ねられることがあり、その時は「病気になったからだよ」と直接答えることができるが、避けて歩かれたり、コソコソ周りで言われたりすることが一番辛かったと教えてくださいました。そして、懇談会後、通園利用者の方とのふれあいの時間がある学生たちへ、「最初は、どのように接したらよいか不安な気持ちがあると思うが、その不安な表情や気持ちは相手にも伝わってしまうので、笑顔で接することが大事、言葉だけでなく、触れ合うなどのスキンシップを取ることで、伝わる思いもある、自分が楽しいと思うことをすれば、相手もきっと喜んでくれる。」など、アドバイスも頂きました。学生たちは、そのアドバイスを胸に、2つの班に分かれ、通園利用者の方とのふれあいに参加しました。音楽に合わせて、顔や体にふれたり、バトンを使って紐の動きを楽しんだり、バルーンを使って風を感じたりして、交流しました。最初は、緊張した様子の学生たちも時間が経つにつれ、笑顔になり、積極的にかかわろうとする姿を見ることができました。

 最後のふりかえりでは、「最初は少し不安だったけど、相手の方から触れてくれて、安心して自分もスキンシップを取ることができた」「保護者の方のアドバイスを思い出して、自分が楽しんでいたら、一緒に笑顔になって楽しんでくれて嬉しかった」「職場の雰囲気も温かく、とても良い環境だなと思った」など、学生一人ひとりが、感じたこと・学んだことを発表し、とても充実した一日となりました。
 ここで学んだことを、多くの人に伝えていくことで、障がい理解が広がり、思いやりと優しさであふれる世界になることを願っています。

     
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