イントロ:Emacs上でのLispプログラミングの仕方
Ver 0.1 (5/20/98)

目次

  1. Lispインタープリターは?
  2. Lisp式の評価

1.Lispインタープリターは?

Lispインタープリターを起動する必要はない.なっ,なんと!Emacsそのものがイ ンタープリターなのである.つまり,Emacsとはエディターなのではなく,正しくはEmacs Lispインタープリターなのだ.

どのインタープリターにも,始めから組み込み関数があるように,Emacsにもそのような 関数は多数ある.特に,文字列,バッファ,ウィンドウ処理の関数が非常に充実しているた め,Emacsそのものがエディターであると言うこともできる.しかし,基本的には,Emacsは インタープリターで,実際の様々な機能はLispによって書かれ,それらのLispコードを Emacsが評価し,その機能を我々に提供しているだけである.

それでは,どうしたらEmacsに,エディタに書いた文章ではなくLisp式として認識させ, その式の評価をさせることができるのだろう?その方法を,次の節で示そう.

2.Lisp式の評価

Emacs上でLisp式を評価させる方法は,何通りか存在する.それぞれに分て説明しよう.
  1. Lisp専用のモードで評価させる.

    Lisp Inteaction ModeというEmacs Lisp専用モードが用意されている.このモードで は,字下げや括弧の対応表示が自動で行われる.とても便利である.

    モードの入り方は,M-x lisp-interaction-mode である. このモードにはいると,評価したいLisp式の最後で改行を押す変わりに,C-j を押せ ば,式が評価されると同時に改行される. 早速試してみよう!

  2. モードに捕らわれず,どこでも評価させる.

    どのモードにいても,Lisp式を評価させることができる.まさに,Emacsがインター プリターであるが故の機能である.


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