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Week 17

講義範囲

Reading Assignments

今まで学習してきたIS-LM分析の応用として,開放マクロ経済の分析を学ぶ. 今までは,古典派とケインズ学派の違いについては,価格調整に関する仮定の 違いのみに注目してきた.これは,長期と短期の分析として区別することがで きる.

一方,古典派とケインズ学派には,貨幣市場に関する見方においても大 きな違いがある.ここで学習したように,古典派のように貨幣需要に取引動機 しか考えない場合,価格が伸縮的で完全雇用水準を分析対象とする古典派の枠 組みにおいては,貨幣は実質経済に何の影響も及ぼさないという古典派の二分 法が成立する.

したがって,これから学習する開放経済の分析においては,古典派の枠組みに のっとった長期分析では貨幣市場を捨象することができる.一方,短期分析に おいては,ケインズの枠組みになるので,貨幣市場も含めた分析,すなわち, LM曲線も含めた分析になる.



Copyright: Wataru Shito
shito@seinan-gu.ac.jp